精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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映画「精神」盛岡上映会アンケート集計
(2010年5月30日・プラザおでって)
主催:映画「精神」盛岡上映会実行委
共催:盛岡ハートネット・CILもりおか・SSCM

参加者:370人(うちトーク参加者90人)
アンケート回答者数:108人

Q1.年齢
20代 23人
30代 21人
40代 16人
50代 26人
60代 11人
70代 4人

Q2.性別
男 29人
女 77人

Q3.お住まい
盛岡市 67人
市外 1人
紫波町 4人
矢巾町 3人
滝沢村 9人
雫石町 1人
花巻市 3人
北上市 1人
奥州市 1人
一関市 1人
気仙郡 1人
宮古市 1人
二戸市 1人
青森県 2人
秋田県 1人
福井県 1人
東京都 1人

Q4.ご職業
福祉作業所コスモス 清掃員 パート3人 無職11人 主婦7人 職業訓練生 会社員7人 大学生2人 学生9人 自営業(服) NPO法人役員(SANNET青森) 公務員5人 介護士 民間施設 フリーター 家事手伝い 農業 教員 市民活動をしています ボランティア 就職活動中 行政書士&産業カウンセラー 運送業 介護パート 大学院生2人 社会保険労務士 多機能型事業所はあとすぽっと施設外就労支援員 相談員 介護士 会社役員 看護師3人 NPO職員 作業療法士 薬剤師 福祉サービス 保健師 病院 ST 非常勤生活支援員 指導員 飲食店 地方公務員 PSW 医療関係者 相談支援 美容師

Q5.あなたは①「当事者(心の病を抱える人)」②「家族(当事者の家族、きょうだい、伴侶、親戚など)」③「関係機関(医療関係者、行政や支援機関職員、相談員、カウンセラー、作業所スタッフ、精神保健・傾聴ボランティアなどなど)」④「いわゆる市民」のうち、どこになりますか? 丸を付けてくださいね。

①当事者 26人
所属当事者会 盛岡ハートネット SANNET青森2人
当事者会に入ってない 17人

②その家族 19人
所属家族会 矢巾町あすなろ会 一関大東けやきの会 晴和病院 カッコウの会 みやま会
家族会に入っていない 11人

③関係機関 25人
所属先 盛岡いのちの電話 自殺防止センター岩手2人 福祉事務所 はあとすぽっと 盛岡市消費生活センター 訪問介護カノン もりおか心のクリニック 岩手晴和病院 岩手保養院 盛岡市役所 滝沢村職員 傾聴ボランティア 平和台HP 病院

④いわゆる市民 32人

※となりました。なお…

Q6.映画「精神」はいかがでしたか? トークはいかがでしたか?

Q7.想田和弘監督、こらーる岡山のみなさん、盛岡上映会実行委員会へのメッセージをお書き下さい。

Q8.私たち一人一人が「心のカーテン」を取り払うために、どうあればいいと思いますか?

…の3つの質問への回答は、あまりに膨大にお書きいただいたので、それぞれ別項目としてアップしました。ありがとうございました!なお、アンケートはメールでも郵送でもまだまだ受け付けております。(盛岡ハートネット事務局 黒田)
by open-to-love | 2010-05-31 01:16 | 映画『精神』盛岡上映会 | Trackback | Comments(0)
おでって市民企画 映画「精神」盛岡上映会 収支報告(速報)

主催:映画「精神」上映会実行委員会
共催:盛岡ハートネット、CILもりおか、ソーシャルサポートセンターもりおか(SSCM)
日時:2010年5月30日(日曜日)
場所:プラザおでって3階おでってホール
来場者数:370人(昼の部・夜の部総計、トーク参加は90人)

【支出総額(暫定)】=====16万6709円
盛岡ハートネット========3万2859円
(阿部稲子=============5890円)
(黒田=============1万0690円)
(山口みどり==========1万6279円)
CILもりおか===========3300円
SSCM==============9300円
映画放映料==========10万0000円
映画パンフレット========1万5000円
(1部375円×40部)
おでってチケット販売委託料=====3150円
(プレイガイドでチケット1枚につき5%)
夜のお弁当代============3100円

【収入総額】=========43万0400円

【前売り収入総額】======24万4500円
おでってプレイガイド======6万3000円
阿部稲子============5万6500円
ひだまり&ファーム仁王=====2万5000円
CILもりおか=========1万5000円
SSCM============3万4000円
ジャズ喫茶ダンテ========1万3000円
八重嶋さん===========1万8000円
もりここ============2万0000円

【昼の部収入総額】======13万5000円
昼の部チケット売り上げ====12万8000円
(前売り予約20人×1000円=2万0000円)
(当日券90人×1200円==10万8000円)
昼の部パンフレット売り上げ:====7000円(14部×500円)

【夜の部収入総額】=======5万0900円
夜の部チケット売り上げ=====4万3400円
(前売り予約3人×1000円====3000円)
(当日券32人×1200円===3万8400円)
(500円扱い4人=========2000円)
夜の部パンフ売り上げ:=======7500円(15部×500円)

(パンフは昼夜計29部販売、残り11部はチケット販売協力者にプレゼント)

差し引き===========26万3691円

※本日は、予想をはるかに上回る370人もの方にお越しいただき、どうもありがとうございました。おかげで、実に26万円もの黒字が出ました。
 収入については確定ですが、支出については、印刷費や駐車場代などまだ請求してない人がいるため、もう少し増えます。なお、現段階では名目と個人名が混在してますが、追って、名目別のきちんとした収支報告書をアップします。もとより今回の映画上映会は営利目的ではありません。差し引き26万円(これから支出がちょっと増えますが…)という益金については、盛岡こころの電話に全額寄付させていただきます。実行委員会なり共催団体が私的に使うことは一切ありません。(盛岡ハートネット事務局 黒田)
by open-to-love | 2010-05-30 23:47 | 映画『精神』盛岡上映会 | Trackback | Comments(0)
映画「精神」盛岡上映会、いよいよ5月30日

 おでって市民企画「映画『精神』盛岡上映会」(映画「精神」盛岡上映会実行委員会主催、盛岡ハートネット・CILもりおか・ソーシャルサポートセンターもりおか共催)が、いよいよ5月30日(日曜日)に迫りました。前売り券の売れ行き状況は、27日現在で約200枚。チケットをお買い求めくださったみなさま、どうもありがとうございます。
 映画「精神」は、想田和弘監督のドキュメンタリー映画。岡山県の精神科クリニック「こらーる岡山」を舞台に、心の病を患う患者、医者、スタッフ、作業所、ホームヘルパー、ボランティアなどが複雑に織りなす世界をモザイク一切なしで描いた作品で、第13回釜山国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞などいっぱい受賞しています。
 詳しくは、下の四角いのをクリックしてください。公式ホームページへジャンプします。
映画『精神』公式サイト

 さて、盛岡上映会当日のタイムスケジュールは、下記の通りです。
開場:13:00
昼の部上映:14:00〜16:15
トーク:16:35〜17:35
夜の部上映:18:00〜20:15

 開場から昼の部上映までの1時間弱は、せっかくですので、行政や民間団体のみなさんの「お知らせタイム」として、一人持ち時間5分で、いろんなイベントの告知をします。お楽しみに。
 トークでは、盛岡上映会を企画した実行委代表の村山健さんが趣旨説明するほか、想田和弘監督や出演した「こらーる岡山」のみなさんから寄せられたメッセージの発表などを予定しています。昼の部鑑賞の方はぜひトークの時間までいらしてください。夜の部鑑賞の方は、ぜひトークの時間からご参加下さい。

 あと、会場はプラザおでって3階・おでってホール(盛岡市中ノ橋通1丁目1ー10)。料金(当日)は1200円です。

問い合わせ:盛岡ハートネット事務局(黒田大介)
☎090・2883・9043
パソコンメール:yukapyon@estate.ocn.ne.jp
携帯メール:opentolove@ezweb.ne.jp

 それではみなさん、当日会場でお会いしましょう!
by open-to-love | 2010-05-27 23:21 | 映画『精神』盛岡上映会 | Trackback | Comments(0)

チャイルドラインいわて

チャイルドラインいわて

チャイルドラインとは、子どもがかける専用電話です。
10月後半からの電話開設を目指し、ただ今準備中です。

★チャイルドラインには、子どもたちとする「4つの約束」があります。
・ヒミツは守るよ
・どんなことでも一緒に考える
・名前はいわなくていい
・切りたいときには、切っていい

★チャイルドラインいわてでは…
支援金・寄付金のご協力をお願いしています。
個人一口2,000円
団体一口10,000円

また、個人会員(支援会員)は、年間一口2,000円です。

問合せ:チャイルドラインいわて準備会事務局(打田内)
TEL:090-6257‐9251
FAX:019‐645‐8510
E-mail:orion81@clear.ocn.ne.jp

ブログ「ちゃいるど/らいん66番」http://orion81.blog106.fc2.com/

※チャイルドライン、いよいよ岩手でも出来そうですので、ご案内します。(黒田)
by open-to-love | 2010-05-27 23:08 | チャイルドラインいわて | Trackback | Comments(0)
チャイルドラインいわて 受け手養成研修プログラム2010

 チャイルドラインとは、子どもがかける専用電話です。

◆チャイルドラインの受け手とは 
 子どもたちは、悩んでいることや悲しかったこと、嬉しかったこと、分からないことなど、さまざまな気持ちを話したくて、チャイルドラインに電話をかけてきます。勇気を出してかけてきた子どもたちの話しを電話で受け止める人を、チャイルドラインでは「受け手」と呼びます。

◆初心者向けの研修
 養成研修は、チャイルドラインのアウトラインをつかむ、チャイルドラインの受け手として最低限身につけなければいけないことを学ぶ入門研修です。
 チャイルドラインいわては、10月後半からの電話開設を目指しています。研修修了後、継続してチャイルドラインのボランティア活動を支援してくれる人を募ります。

開催期間:2010年6月19日(土)~10月2日(土)(全12回)
会場:盛岡市総合福祉センター、ほか
定員:40人
対象:チャイルドラインの活動に興味のある方、または受け手としてボランティア活動を希望される方
受講料:一般12,000円/学生5,000円(分割可)
※6月19日(土)公開講座のみ参加は1,000円/学生500円
参加申込:電話かFAX、あるいはメールで下記項目をお知らせください。
�お名前
�ご住所
�電話番号
�年齢
�養成講座・公開講座いずれかの希望

いわて研修プログラム(スケジュール)
<第1日目>
6月19日(土)/盛岡市総合福祉センター4F講堂
講師:太田久美さん(NPO法人チャイルド支援センター常任理事)
14:00~15:30(公開講座)「チャイルドラインとは何か」概要と役割
15:40~16:50(公開講座)「チャイルドラインの特性と意味」

<第2日目>
7月10日(土)/盛岡市総合福祉センター3F子供会研修室
10:00~12:00
講師:糸田尚史さん(名寄市立短期大学部児童学科准教授)
(講義)子どもの現状1 「発達障害と心理」
13:00~15:00 講師:未定
(講義)子どもの現状2 「社会や学校の中の子どもたち」

<第3日目>
8月7日(土)/盛岡市河南公民館3F視聴覚室
講師:山本多賀子さん(NPO法人チャイルドライン支援センター理事)
13:00~14:50 聴くトレーニング1 ロールプレイング
15:00~16:30 聴くトレーニング2 ロールプレイング

<第4日目>
8月21日(土)/盛岡市総合福祉センター1F催事場
10:00~12:00
講師:須山通治さん(岩手銀河法律事務所弁護士)
(講義)子どもの現状3「子どもをめぐる社会問題と事件」

13:00~15:00
講師:三上邦彦さん(岩手県立大学社会福祉学部准教授)
(講義)「子ども虐待の理解と対応」

<第5日目>
9月11日(土)/ 未定
講師:山本多賀子さん(NPO法人チャイルドライン支援センター理事)
13:00~14:50 聴くトレーニング3 ロールプレイング
15:00~16:30 聴くトレーニング4 ロールプレイング

<第6日目>
10月2日(土)/ 未定
講師:小林純子さん(NPO法人チャイルドライン支援センター理事、チャイルドラインみやぎ代表)
10:00~12:00 (講義)「チャイルドラインの受け手とは」
13:00~15:00  ふり返り、今後のボランティア活動について

問合せ・申込:チャイルドラインいわて準備会事務局(打田内)
TEL:090-6257‐9251
FAX:019‐645‐8510
E-mail:orion81@clear.ocn.ne.jp
by open-to-love | 2010-05-27 22:57 | チャイルドラインいわて | Trackback | Comments(0)
ボランティア団体活動ネットワーク『さん・Sunねっと』設立について

(2010年5月17日、釜石地区合同庁舎 設立の集い及び記念講演 盛岡ハートネット加盟)

経過・設立趣旨

 今、岩手県内では、年間500人前後の方が自殺で亡くなっています。
 死にたい気持ちを抱えて暮らしている方はその10倍から100倍以上いるといわれていますが、悩みや問題をなかなか相談できず、うつ病などの心の病気に気づかず、もし、気づいても精神疾患に対する偏見から治療を受けずにいるかもしれません。自殺を防ぐには、住民一人一人がこころの健康の重要性を意識し、困った時に身近なところで身近な人に話ができるような地域づくりが必要とされています。
 このような背景から、県内各地で、傾聴ボランティアや見守りサポーターの養成が始まり、講座をきっかけとして、気持ちを聴き受け止め、見守る活動や、こころの健康についての知識や情報発信などの活動に取り組むボランティアグループが地域に誕生してきました。   
 そのような中、大船渡・釜石・宮古・遠野地域の傾聴ボランティアグループ(「こもれびの会」「はなみずき」 「支え愛」「ひなたぼっこ」)は、2009年2月から5回、連絡会をもち、県精神保健福祉センター、地域の保健所の協力のもと、お互いの活動に関する情報交換を重ねてまいりましたが、自殺に追い込まれる方を一人でも少なするだけでなく、生き心地のいい地域にしていくことが重要であり、そのためには様々な地域活動をしているグループや団体がしっかりとつながり、交流し、高めあいながら生きることを支える住民活動を盛り上げていくことが必要だと強く感じました。
 そこで、この度、自殺対策に関わる団体・ボランティアグループにも参加を呼び掛け、、「生きることを支えあい、自殺を防ぐ」ことを目的に、住民ボランティアの視点で情報交換や研修、情報発信などを主な活動とする本ネットワークを設立することとしました。
 「一人一人(○○“さん”)を大切に、暖かい陽(太陽“Sun”)をそそげるような活動」ができるよう、つながり(ネットワーク)を作り、広げていく、これが一番の願いです。

※事業計画としては、自殺予防や心の健康にかかるボランティア活動の情報交換及び交流(年3~4回)、研修、情報発信などをするそうです。今後、随時ご案内しますので、ハートネットのみなさんも参加ください。(事務局・黒田)
by open-to-love | 2010-05-27 19:39 | さん・Sunねっと | Trackback | Comments(0)
全福連「みんなねっと」37号(2010年5月)

■特集「障害者権利条約と保護者制度」その2

家族相談リーダー養成研修会(新潟)講演より

池原毅和(東京アドヴォカシー法律事務所・弁護士)

□権利条約は家族支援、保護者制度は家族負担の考え方

 障害者権利条約が保護者制度との関係でどんなことをいっているかというと、前文の中に、家族支援の必要性について述べられています。
 内容は、「家族は社会の自然かつ基礎的な単位であり、かつ、社会及び国による保護を受ける権利を有することを確信し、また、障害のある人及びその家族の構成員が障害のある人の権利の完全かつ平等な享有に家族が貢献することを可能とするために必要な保護及び援助を受けるべきであることを確信し(略)」と書いてあります。
 要するに、家族自身が社会や国から保護を受ける権利を持っていて、なおかつ、家族を保護することによって障がいのある人の権利そのものも、よりよく実現されるということです。だから、家族を保護したり支援したりすることが非常に重要ですよ、と権利条約でも確認されています。
 この規定から、支援の手を差し伸べないで、家族だけで解決しなさい、という保護者制度は、権利条約の考え方とは全く逆の考え方だということになります。

□誰もが相談して自己決定ができる

 次に、「精神障がいのある人の自己決定支援」についてですが、権利条約には、「障害のある人がその法的能力の公使に当たり必要とする支援にアクセスすることができるようにするための適切な処置を取る」と書いてあります。とてもわかりづらい表現ですが、大事なことは「支援を受けた自己決定」ということです。
 どういうことかというと、精神障がいがあるからといって、自分で自分のことを決める力がないと決めつけてはいけない、という考え方です。保護者制度では、精神障がい者は自分が病気だということがわからないから、保護者が代わりに医療を受けさせてあげなさいという規定になっています。けれど、権利条約は、物事を決めるときには、誰でも手伝いが必要だということが書いてあります。
 自分のことを自分で決めるときに、精神障がいのない私達は、一体どのようにして決めているでしょうか。
 たとえば、車を買うときに、誰にも相談せずに一人で決めるでしょうか。仕事を変えようかと思ったときに、自分一人だけで決めるという決め方は、むしろ珍しいですね。普通は意識してないけれど、相談しているはずです。私の場合であれば、車を買うとき妻に相談しないで決めたら、後でとんでもないことになるでしょうし、仕事を変えることだって、家族に相談しないわけにはいかないですよね。
 何かをするときに、特に重大なことや悩んだりするようなことは、相談しますよね。相談しようと思っていなくても、「最近困っちゃってね」と話をするわけです。自己決定というのは、確かに最終的には自分自身で決めていますけど、決める前に、いろいろな人に相談して、その中で情報を教えてもらって決めていくわけです。
 つまり、障がいのない人の自己決定は、多くの人に相談して決めたことになります。そして、相談する人が多くいる人の決めたことは、後から考えても非常にいい決定になります。つまり、いろいろな人に相談する中で、自分なりに考えながら決めることができるわけです。これは、すごく大事なものの決め方です。

□よく練られた自己決定は多くの相談できる人が必要

 たとえば“オレオレ詐欺”に引っかかって振り込みをしてしまう人のことを考えてください。
 オレオレ詐欺の被害にあう人の自己決定というのはどのような決定かというと、一人暮らしのお年寄りが多いので、電話が掛かってくると、「大変だ!」といって振り込みに行くわけです。
 もし、そこに家族がいたら、「急に慌ててどうしたの?」と聞かれて「孫が交通事故にあってすぐにお金が必要だから振り込まないといけない」といった場合、それを聞いた家族は「それは怪しい話だよ」と、ブレーキを掛けることができますよね。
 なぜ、騙されてしまう人がいるのかと考えたとき、一番の共通項目は、「孤独」だということです。つまり人間は、自分の周りに相談できる人がたくさんいると、よく考えた、よく練られた自己決定ができるのです。けれども、相談する人が少ない人は、どうしても練った考え方ができず、思い立ったらすぐに行動に移してしまいます。誰も止めたり批判したりしないためです。
 これは、精神障がいのあるなしではなく、相談する人がいるかいないかが理由になります。つまり、物事の決め方がそれなりに大人らしい、じっくりした決定がなされているのは、たくさん相談できる人を持っているためです。知り合いのネットワークがたくさんあるから、いい決定ができるわけです。

□人間関係の乏しさが頼りない決定につながる

 私達の周りにいる精神障がいのある人はどうなのかと考えると、私の兄は精神障がい者ですが、彼が年賀状を出す相手は、通院先のお医者さんとか、10通くらいです。一般的に仕事をしている40代、50代の場合、年賀状を10通しか出さないのは少し変わり者と思われます。でも、精神障がいのある人は、そういう状況に置かれているのです。
 私の場合は大学の同級生がいたり、仕事の仲間がいたり、地域で障がい者福祉の活動をしている仲間がいたりと、いろんなところで社会参加ができていることで、人間関係は広がっていきます。
 ところが、精神障がいがあることで、高校を卒業できなかったり、就職や結婚ができないという状況では、ネットワークが広がりません。相談するとしたら、家族かお医者さんということになってしまって、それ以上広がらないのです。そのバリエーションの乏しさ、層の薄さというのが、精神障がいの人が頼りない決定をしてしまったり、親なきあとに一人で生活していけるのだろうかという気持ちを起こしやすくしています。
 前回お話しした「医学モデル」に話を戻すと、なぜ、精神障がいの人が自分のことを決められないかというと、脳のドーパミンの出かたが多いとか、少ないという説明になります。
 ですが、これは、精神障がいの人が、しっかりと物事を決められないことの半分の原因かもしれないけれど、もう半分の原因は、その人達を包み込んで協力してくれる人のネットワークができていないということです。相談したくても、相談できる人がいないので、自分が思いついたらその通りに行動してしまって、立ち止まることが起こりにくいわけです。なので、しっかりと根のはれていない決め方になってしまうわけです。

□自己決定を支援する

 世界的に障がいのある人みんなが孤立しています。なぜかというと、社会をつくったときに、障がい者がいると考えないでつくってしまったので、いつも障がい者は仲間はずれなのです。意識して仲間はずれにしてはいませんが、存在を意識してなかったために、仲間はずれになってしまったのです。その結果、人のネットワークも広がらず、物事を決めることがとても単純なやり方になってしまうわけです。
 大事なことは、自己決定を支援するということです。障がいのない人に比べたら少なすぎる人間のネットワークを、もっと盛り立てていくことです。数で盛り立てるということは急には難しいですが、大勢に匹敵するような相談できる人や場所があると、思いのほかいい決定ができると思います。
 私の今までの経験では、本人と話し合えば大体のことは間違いなく進められます。中には、こだわりがあって、めがねを買い始めると、毎週何万円もするめがねを買い続けてしまう人もいますが、何回か会って話し合っていくと、本人なりにブレーキが掛かってきたりします。

□温かい人のネットワークが自己決定を支える

 精神障がいの人を支えるときの「支援を受けた自己決定」というのは、同じ土俵に立って、時には友だちであったり、親や兄弟であったり、先輩、後輩というような役割を果たしながら、本人が「こうしたい」ということに対して、もっと別な考え方はないだろうかという関わり方をしていくことで、本人自身が気づいていけるようにしていくことです。
 私達がどのように物事を決めているかを考えたとき、いろいろな人の協力を得たり、人の励ましや批判を受けながら決めています。その中で、大人としての決定ができていきます。これが、権利条約の教えるもう一つの大事な点です。
 このようなことから考えると、先ほどの前文に書いてある、家族は支援を受ける権利があって、家族が支援を受けることによって、本人自身も幸せに生きていくことができる、自分の権利をちゃんと持つことができる、そして、精神障がいがあるからといって物事を決められないのだと決めつけてしまうことは間違いだといえます。
 しっかりとした人間の温かいネットワークがあれば、大多数の精神障がいのある人は、自分なりの決め方ができる人たちです。なので、かなり病状が悪くて入院しなければならない場合もありますけれども、それ以外のときは、温かい人のネットワークの中で本人を支えていくことがとても大事だということです。
 人のネットワークは、社会とか地域のネットワークであって、家族だけで何とかすることではありません。これが、権利条約が保護者制度に対して教えているところで、保護者制度をやめなければならないところです。精神保健福祉法を改正するときには、保護者制度を廃止することだと思います。
by open-to-love | 2010-05-26 19:58 | 保護者制度 | Trackback | Comments(0)
全福連トピックス 2010年3、4月

■知っておきたい精神保健福祉の動き

□第5回障がい者制度改革推進会議

 第5回推進会議が3月19日に開催されました。テーマは「教育」「政治参加」「障害の表記」です。
 「教育」では、障害者基本法に教育に関する規定を入れるべきが大方の意見で、教育を受ける機会の均等と障がいの有無で分けることのない教育制度の規定が必要とされました。また、教育基本法では、障がいの文言が無いことに関し、障がいを理由とする差別の禁止は明文化されるべきとされました。また、学校教育法における特別支援学校は普通学校に準ずる教育をするという規定は、障がいのある子どもの教育は一般より一段低いものでよいというイメージを与えるもので改正すべきとされ、合理的配慮の具体化が話されました。また、学校教育において、合理的配慮が確実に保障されていくよう、そのプロセスは慎重に設計されるべきという意見がありました。
 「政治参加」では、障がいのある人の政治参加の機会の保障、障がいのある選挙民のあらゆるニーズに応じた情報提供が保障されるべきとされ、当会としては精神科病院入院中の人や一人暮らしの精神障がい者への情報が保障されることを意見として出しました。投票所での合理的配慮は各委員から出され、介助者の代筆が認められないこと、入所施設では障がい者の人権やプライバシーの保護がされていないなど、問題が提起されました。
 障がいの「表記」に関しては、害の字を碍にする提案が出されましたが、字を変えるだけで解決する問題ではない、障がいや障がい者に対する偏見・差別を一掃し、障がいの負のイメージを変えることが必要ではないかという意見が大方でした。

□第6回障がい者制度改革推進会議

 第6回推進会議が3月30日に開催されました。テーマは「司法手続き」「障害児支援」「医療」です。
 「司法手続き」では、現行の司法手続きにおける障がい者への具体的な配慮に問題がある、現行の福祉施策のサービスを活用できないなど問題点が出されました。刑務所における合理的配慮に関しては、当会は適切な医療の確保を求め、定期的な通院、服薬の管理、病状が悪化したときに医師との連絡がとれることなどの必要性を述べました。数名の委員からも拘置所が一方的に服薬を打ち切り、そのために被告人が自殺した「水野国賠訴訟」の例が出され、人権確保の立場からも適切な配慮を明文化すべきという意見が多く出されました。
 「障がい児支援」については、児童福祉法において基本的に位置づけることや早期発見・早期療育に偏向した考え方で、障がい児を地域社会から遠ざけている。必要なことは、障がい児と保護者が地域であたりまえの生活ができる早期支援で、医療や療育の対象として障がい児や保護者を追いやってはならないとの意見が出されました。
 「医療」について当会は、精神保健福祉法の精神医療は一般医療法に含めるべきで、精神科特例は廃止し、精神障がい者福祉は、総合福祉法に包括されるべきと発言しました。
 措置入院に関しては、精神疾患の場合、緊急事態が生じ措置入院を必要とすることもあるが、措置入院の仕組みなどには、まだ検討の余地があると説明しました。医療保護入院に関しては、保護者制度の撤廃を求めました。保護者(家族)への重責と一方では本人の自立を妨げる他障がいにはない差別法であることを強調しました。多くの委員からも同様な意見が出されました。
 社会的入院は地域の受け皿を整えて解消すべきとし、精神障がい者が家庭(家族)から自立できるような支援が必要という意見を出しました。

□低所得の人の福祉サービス利用料が無料に

 4月1日から、障害者自立支援法の福祉サービス(在宅、通所、入所)について、所得区分「低所得1」「低所得2」の人の利用料が無料になりました。詳しくはお住まいの市区町村におたずねください。

■お知らせします みんなねっとの活動(略)

□家族相談リーダー養成研修会(日本財団助成事業)を兵庫にて開催(略)

□家族相談リーダー養成研修会(日本財団助成事業)を岡山にて開催(略)

□平成21年度障害者自立支援調査研究プロジェクト

 平成21年度厚生労働省障害者保健福祉推進事業(障害者自立支援調査研究プロジェクト)補助事業として「精神障害者の自立した地域生活を推進し家族が安心して生活できるようにするための効果的な家族支援等のあり方に関する調査研究」を行いました。当事業では、「家族支援に関する調査研究」を実施し、47都道府県連の協力のもと、736家族会に調査票を送付し、約4500人から回答を得ました。調査結果は報告書にまとめ、県連、協力家族会、行政機関、医療機関等に7000部配布しました。調査報告書は、ホームページからダウンロードすることもできます。また、当事業の一環として「精神障がい者と家族に役立つ社会資源ハンドブック」を作成し、報告書とともに配布しました。ハンドブックは、これまで月刊「みんなねっと」の「わかりやすい制度のはなし」に掲載した内容を抜粋して1冊にまとめたものです。

■各地の動き

□愛知での医療費助成に関する取り組みー愛知県連会長より

□がんばったみんなの10年〈あきらめず願えばかなう〉ー福島県南会津郡ななみ会会長より

□早期支援・家族支援ニーズ調査最終報告会

□家族支援についての講演会

日時:6月11日(金)13時〜15時30
会場:ウイルあいち4階ウイルホール(名古屋市東区上堅杉1)
講演:「イギリスから学ぶ家族を主人公にした家族支援」
講師:伊勢田堯(東京都立松沢病院)
パネル討論&アンケート:青木聖久(日本福祉大)
主催:NPO愛知県精神障害者家族会連合会
参加費:500円(資料代)
問い合わせ:同連合会事務局(0561ー58ー0698)

全福連「みんなねっと」37号(2010年5月)
by open-to-love | 2010-05-26 19:20 | 精神保健福祉トピックス | Trackback | Comments(0)
智田文徳先生「さん・Sunねっと」設立総会記念講演
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by open-to-love | 2010-05-25 21:48 | さん・Sunねっと | Trackback | Comments(0)
映画「精神」盛岡上映会が日報に載りました!

 映画「精神」盛岡上映会(2010年5月30日・プラザおでって)について、20日付岩手日報家庭欄にお知らせ記事が掲載されました。見出しは「精神障害知る一歩 ドキュメンタリー映画『精神』 盛岡で30日 当事者ら上映会主催 実行委の村山代表「心の壁なくそう」」と、いっぱい付いています。なかなかハンサムな村山代表と、映画「精神」チラシの写真も載ってます。
 岩手日報さん、どうもありがとうございました。(黒田)
by open-to-love | 2010-05-24 20:24 | 映画『精神』盛岡上映会 | Trackback | Comments(0)