精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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第4分科会(当事者活動推進)・本郷弘さん発表

2009年度北海道・東北ブロック家族会精神保健福祉促進研修会・第32回岩手県精神障がい者家族大会(9月3、4日、花巻温泉、大会テーマ「地域で安心して暮らせる社会」)

 宮城県精神障害者家族連合会の依頼でこの研修会に、心のネットワークみやぎより誰か参加してほしい。そして2日目の分科会で話題提供者になってほしいという依頼がありました。そこで今年は本郷弘さんに参加して頂きました。本郷さんが当日発表した内容をここで掲載いたします。

【キーワード:セルフヘルプ(自助)、ピアサポート】

宮城県 心のネットワークみやぎ 本郷弘

1.浅野前宮城県知事の思い出について

 浅野前知事の頃、障害者のアンケート調査がありました。その報道記事の内容を読むと、精神障害者が入っていないように感じられ、さっそく知事宛にはがきをだしたところ、案のじょう入っていなくて、5000人を対象とする割には精神障害者は忘れられた存在であることをしみじみ感じられました。知事から返事があり、精神も調査するようにしたい。指南してくれてありがとうとの自筆の回答があり、他の障害とは別に8月にありました。このことが県の広報誌に知事のコーナーでのせていいかと広報課から連絡があり載せられたことがありました。
 又、県の精神衛生センターが福祉センターの一部を借りて間借り状態で、その施設も建てられてから年数も経っていたので、そのことで県南に名取病院(現在の県精神医療センター)があるので県北に作ってほしいと浅野知事に訴えたところ、自筆の回答があり、検討してみたいとのことで、現在の古川に援護寮と共に建てていただきました。他にも浅野知事には色々訴えまして、前向きに取り組んで頂きました。

2.心のネットワークみやぎのアピール行動について

 身体、知的など他の障害者団体と毎年3月に障害者自立支援法の抜本的見直しを求める「アピール大行動」の集会やデモ行進をやっています。心のネットワークみやぎでは実行委員会から参加しています。今年で3回目を数えました。アピール行進でのアピールコールは、「私たち抜きに私たちのことを決めるな」「私たちの自立生活を保障せよ」「私たちの社会参加を保障せよ」「私たちの移動を保障せよ」「私たちの所得を保障せよ」「応益負担を中止せよ」「私たちから利用料を取るな」「サービスの上限をつくるな」「私たちの働く場を作れ」「私たちの在宅サービスを充実せよ」「子どもの成長の芽をつむな」と皆で訴えて行進します。これがTVや新聞で取り上げられ、それなりの活動だと思っています。実行委員会では国や県、仙台市にも要望活動をやっています。この活動はこれからも、また全国的に他のところでも行われていて、障害者の施策の抜本的な改正がなされるまで続けられると思います。民主党と共産党の議員もこのアピール大行動に参加して頂きました。郡和子議員と高橋ちず子議員で両候補とも今回の衆院選で当選しました。全国的には民主党が300議席以上とれたので内閣を作るのに私たちは両党の案に期待してましたのでより良い案(私たちの要望に近い)が出されてくると思い見守っていきたいと思っています。

 ※本郷さんに、第4分科会(当事者活動推進)での発表文をこのブログに載せたいとお願いしたら、精神障害者自助グループ「心のネットワークみやぎ」が出している冊子「れいんぼう」第23号を送っていただきました。そこに、本郷さんの発表が載っています。本郷さん、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。(黒田)
by open-to-love | 2009-09-25 20:29 | 岩家連 | Trackback(1) | Comments(0)
自殺予防ボランティア・民間団体交流会の感想

 9月は自殺予防月間。2009年度ボランティア・民間団体等活動交流会「こころといのちを支える地域の力」(岩手県精神保健福祉センター、岩手自殺対策研究会主催)は9月11日、アイーナで開かれました。目的は「こころの健康にかかる傾聴や相談などのボランティア活動を行っているグループ及び団体が、交流や情報交換を行うことにより、お互いの活動力を高め、こころの健康を支えあう地域づくりのための地域活動、地域の力を推進する」とのこと。県内の自殺対策や心の健康づくりに関わるボランティア・民間団体、行政機関の職員が参加し、盛岡ハートネットからは12人が参加しました。
 関西国際大学人間科学部人間心理学科の渡邉直樹教授が「こころと命を支える地域づくり~安心して生活するためにわたしたちにできること~」と題し講演。情報交換会では、傾聴ボランティア「ひなたぼっこ」(遠野)、宮古傾聴ボランティア支え愛(宮古)、傾聴ボランティア「糸でんわ」(花巻)、傾聴ボランティアはなみずき(釜石)、久慈地域傾聴ボランティア「こころ」の方が、それぞれ取り組みや悩みを発表しました。

 ハートネット参加者から寄せられた感想を、以下、紹介します。

 ○私は当事者です。交流会を運営されたスタッフのみなさま、本当にお疲れさまでした。
 今日は感謝の意も込めて、交流会に参加しての感想を述べさせていただきたいと思います。
 会は2部構成で、第1部は特別講演でした。内容は、全国の自殺者の推移、自殺を考えないで「安心して暮らせる」まちづくりを考えて実現する、偏見を取り除いていく活動をすること等でした。
 自殺対策と、その予防に取り組む方や、自殺を考える人達にとって今後を考えてもらえる貴重な意見だったと思います。
 第2部は、各ボランティア団体の情報交換会(シンポジウム)でした。ここで痛切に感じたことは、ボランティア団体の活動内容の殆どがまだまだ地域に根づいていないという事実である、ということと、ボランティアの皆さんの活動自体が「自殺対策の傾聴」であり、今、一番、苦悩されているという事に、問題を感じました。
 時には、「お前たちの自己満足のためにやってるんだろう!!」とののしられ、ひへいする毎日だと仰る団体の方もいらっしゃいました。
 でも、渡辺先生の視点からみる意見、アドバイスを、ボランティアの皆さんがしっかりと受け止めておられるのを見て、これからの活動のヒントになるであろうと思い安心しました。
 私は、今は、アルバイトをしながら、「当事者会」を中心とし、「当事者の生の声」(何を悩み、何に傷付き、どんなことに苦しむのか?)を聴いて、こうして考える日々を送っています。
 そして、今回の交流会に参加して思いました。
 それは、私が常日頃、感じて考えている「当事者の生の声も聴いてほしい」ということです。
 ボランティアの皆さんが、「聴こう」としていることは、充分、理解しました。
 でも、自殺を考えている人達が何を悩み、何に傷付き、どんなことを苦しく思うのか?
 渡辺先生も仰っておられたことですが、「支援する立場」としてではなく、「悩んでいる人達の目線」つまり、「心と心のふれあい」を感じて頂きたいと思います。
 一番大切なことは、「思いを打ち明けられないでいる人達」や「伝えられなかった人達の思い」だと思うのです。
 そう言った意味では、「偏見を取り除き、地域のネットワークづくりが大事」と思う私にとっては、今回の交流会は、最初は、少々、物足りなさを感じていました。
 でも、私にとって、「当り前のこと」が、まだまだボランティアの皆さんにとっては「当り前じゃないこと」を知り、新鮮に思ったと同時に、「精神保健福祉の立ち後れ」について考えさせられました。
 でも、今回の交流会は「自殺者をなくそう!!」と活動しているボランティアの皆さんにとっては大きな問題提起だったのだと思います。
 自殺を考える人が、何を悩み、何に傷付き、どんなことを苦しく思うのか? もっと理解して頂き、知ってほしいと思います。
 そしてこれは、最近、自殺対策活動に携わる方から聴いた言葉です。
 「(自殺を考える人のことを)もっと知りたい!!」と。
 私達も理解してほしいと願うならば、
 語る前から「理解してもらえない」とあきらめずに、
 「声を上げること」が、今、必要とされていることなのかもしれない、と思いました。
 結びに…
 私も、「当事者」であり、「自死遺族」の一人でもあります…
 以上です。
 最後まで呼んで頂き、どうもありがとうございました。
(女性)

 ○まず驚いたのは、国をあげて自殺予防に取り組んでいるにもかかわらず、自殺者数が増加し続けていると現状と、「傾聴ボランティア」として活動している方が岩手県にも大勢いるということである。悩んでいる方は「話す」こと自体が難しい場合も多いが、一歩踏み出して「話す」ことでトンネルから抜け出せることも多い。しかし「傾聴ルーム」を開いても利用者はあまり多くないと聞き、もったいない事だと思いつつ、自分自身は利用するであろうか?と考えた。本来は傾聴ボランティアのような存在が自分の身近な人達とのつながりの中にあり、そういったところで「自分の弱さ」を出せるのであれば「傾聴ルーム」に足を運ぶこともないであろう。コミュニティが変化し「あたらずさわらず」の付き合いが日常化し「弱さ」は隠され、人に頼ることや福祉を受けることは恥ずかしいことと考えるようになると、病気や障碍、経済的困窮などに陥った時に人に話せず、精神的に孤独になってしまう。今回の講演で渡邉先生がお話になった「自殺を考えないで済む、安心して暮らせる街つくり」「生きることを楽しみ、気持ちを伝え合える地域をつくること」で、「自殺」のみならず、「高齢者の孤独」や「子育て問題」「障碍を有する人の生活のしづらさ」なども一緒に解決していくのではないかと思った。
 また、「自殺予防は子どもから」と青森県では小学生を対象に「気持ちを伝え合う大切さ」や「メンタルヘルス」についての教育を行って、良い反応を得ているとの事であった。子どもの頃から、悩みや弱さを人に伝えて、互いに支えあえる人間関係を築く力を育むことも大切であると感じた。
 私自身、自分の子どもらにこういったことを伝えているだろうか?と思い、改めて教育の大切さも感じた交流会であった。
(山下純子)

○特別講演では、「まちづくり」「コミュニティの構築」というキーワードに、私の思いが重なっていたことにうれしい思いをおぼえました。
 「自殺を防止するにはどうすればいいと思いますか?」と問うのではなく、「みなが安心して暮らすためには、どんなことが必要だと思いますか?」とたずねるという発想は、ポジティブシンキングですよね?素敵な問いかけだなぁと気づきました。また、「自殺予防はこどものころから」ということで子供たちへのはたらきかけ、中でも「4つの約束」はGood idea!
 紙芝居などでの啓発活動など、地域への意識づけも活発になるといいなと思いましたが、ひとつ気がかりなのは、働き盛り世代へのはたらきかけの方法です。
 アンケートからも、40代50代男性のストレスの内容は仕事が多いとのこと。またこの世代は、超過勤務に陥っていることも多く、地域の集いなどにも参加する時間がないのが現状ではないでしょうか?
 女性のように、誰かに話してストレス解消することがないのであれば、職場でのメンタルヘルスへの理解をもっともっと訴えていかなければならないのではないでしょうか?今の私自身の職場をみていても、そう思うのです。
 後半の情報交流では、ボランティア活動はあちらこちらに拡がっているんだなぁ〜と驚きましたし、ボランティアのパワーと専門機関とのネットワークづくりをもっと充実させていけたらいいなと感じました。
 今、コミュニケーションが苦手な人が増えているようにも感じていますが、人と人の関係をもう一度考えてみる場が大切になっているのかもしれないなぁなどと考えています。
 とにもかくにも、気づきの多い時間を頂きました。感謝申し上げます(*^_^*)
(ハンドルネーム「デインジー」)

※それぞれの感想、提言、ありがとうございました。(黒田)
by open-to-love | 2009-09-24 20:52 | 県精神保健福祉センター | Trackback | Comments(0)
ぼんやりとした曇り空
(このままなんとか
一日もってくれますように)
と 願っていたのですが
そうはいかず 
開催前にはパラパラと
無情の雨が県立博物館を濡らし始めました
今日は 第2回目となります
『博物館まつり』なのでした

   ≪第99回・ゆったり☆ごはん≫参ります

   《残り肉野菜炒めの卵とじ》〜1人分〜
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*材料:残った肉野菜炒め(大きな肉は一口大に
  切っておきます)およそ1人分
  貝割れ大根1/2パック 
  刻んだキャベツ お椀で1つ分
  料理酒大1 醤油大1 みりん大2
  めんつゆ(希釈で)80cc
*フライパンを熱して めんつゆを入れます
*煮立ちましたらそこへ洗った貝割れ大根を
 半分に切って ぱらぱらと入れていきます
*次に 残った肉野菜炒めを 肉 野菜の
 順に入れていきます
*弱火にして 
 料理酒・醤油・みりんを入れます
*卵を割りほぐし 
 そこへ塩をひとつまみ(分量外)入れます
*フライパンへ その卵を静かに
 まわし入れて ふたをして
 そのまま3分ほど おいておきます
*皿に キャベツをしき
 そこへ半熟状態の卵とじを
 盛り付け ミニトマトを添えて出来上がり

     《ワンポイント・アドバイス》

*卵って どうして味を まあるく
 してくれるんでしょうね
 卵のイメージはと言いますと
 私的には 
 お弁当に入ってました
 甘い お砂糖の入った卵が 大好き
 おかずにならない お菓子感覚でしたが
 なんとも
 たまらないものがありました
 お砂糖で焦げたところ
 それもまた 美味しくて
 卵でとじて 
 美味しさも たっぷりと とじときましょう
 塩味の卵焼きには 
 大根おろしがいいですね 

第2回目となりました 県博まつり
今年は昨年より 大規模
おかげさまで 大盛況
ひだまり営業時間
いつもより延長したことも あるかと 思います
メンバーさん5名の参加
それぞれの担当域でよく頑張りました
大きなイベントは初参加の方がいましたが 
ひとことに
「体験したことが力になります」
決して マイナスにはならない
『今日の経験が
明日からの自分を作っていきます』
本当に お疲れさまでした

   では。。また。。。☆
by open-to-love | 2009-09-24 01:10 | ゆったりごはん | Trackback | Comments(0)
盛岡ハートネットのみなさんへ

こんにちは。べてるの伊藤知之です。

べてるの新刊「レッツ!当事者研究1」が発売されました。

著/べてるしあわせ研究所
編集協力/向谷地生良
発行/NPO法人コンボ

「自分の助け方について一緒に研究しよう」

NPO法人コンボが発行している「こころの元気+」の連載「べてるの家の当事者研究」が単行本になりました。
これを読んで今日からあなたもレッツ!当事者研究!!

定価/1,300円(税込み)

お申込はべてるの通販用アドレス bethel-order@vega.ocn.ne.jp か
FAX 0146-22-4707まで。
お支払い方法(代金引換か郵便振込みか)を必ずお書き添えください。
よろしくお願いします。

伊藤知之
hqhmr956@ybb.ne.jp
by open-to-love | 2009-09-23 13:09 | べてるの家 | Trackback | Comments(0)

「サプライズ!」

盛岡ハートネットのみなさんへ

こんにちは。べてるの伊藤知之です。

HPべてるねっとのブログ「今日の浦河」が更新されました。
今回は「サプライズ!」です。

先日、べてるに、私・伊藤にとってサプライズな出来事がありました。
それは何か?
ご覧ください。

http://mcmedian-urakawa.blogspot.com/2009/09/blog-post_19.html

伊藤知之
hqhmr956@ybb.ne.jp
by open-to-love | 2009-09-23 13:07 | べてるの家 | Trackback | Comments(0)
B.W.ウォルシュ著、松本 俊彦訳『自傷行為治療ガイド』(金剛出版、2007年)

付録D 自傷する人々のための権利章典

前文

 アメリカ人の約1%がストレスに対する対処法のひとつとして、身体に対する自傷を用いていると推定される。他の先進国における自傷の頻度も同様と思われる。それにもかかわらず、自傷について語ることは依然としてタブーであり、それは風変わりで異様な行動であると見なされ、医療の専門家や一般社会から偏見に満ちた眼で見られている。「Self-injury(自傷)」「self-mutilation(自傷)」、「自己に向けられた暴力(self-inflicted violence)」とも呼ばれる自傷(self-harm)は、数時間以内には消失しえないような痕跡を外見上残したり、あるいは組織の損傷をきたしたりするほど重度の身体に対する加害行為が自己自身に向けられること、と定義される。自殺や儀式の際、あるいは性的目的や装飾上の目的で行われるものは、自傷とは見なされない。この権利章典は、一般に軽度あるいは表層性の自傷と言われるもののなかでも、特に習慣性の自傷を対象とする。下記のガイドラインは重度の自傷(major-self-mutilation:つまり、去勢、眼球摘出、あるいは四肢切断)の症例にはあてはまらない。
 自傷に関して偏見が存在する一方で、正確な情報は不足していることから、自傷という対処法を選択する人々は、(特に救急外来の)医師や精神保健の専門家らの治療を受けてよくなるどころか、実際には悪くなることが多い。自傷する人々から報告された何百もの不幸な体験がくりかえされないために、以下の権利章典は医療ならびに精神保健の担い手に向けて、正確な情報を提供しようとする試みである。この計画の目標は、それらの担い手たちに対し、自傷の根底に存在する情動をより明確に理解してもらうとともに、患者と援助者双方を守るやり方で自傷に対応してもらうことである。

自傷する人々のための権利章典

1.思いやりのある、人間味あふれた医療を受ける権利

 自傷者は、同じ傷でも事故によって受傷した人が受けるのと同じレベルと質のケアを受けられるべきである。治療手段も、他の人々と同様に優しく行われるべきである。もし縫合が必要なら、局所麻酔が用いられるべきである。事故による外傷と、自傷による外傷は同一の治療を受けるべきである。

2.精神科救急において、(ただちに生命の危険がある場合をのぞき)治療に関する判断に完全に参加する権利

 患者が自傷で救急病院に来院した際、精神科的評価の必要性について、患者自身の意見も考慮されるべきである。もし患者が明かに精神的に苦しんでおらず、希死念慮も認めないなら、手間のかかる精神科的評価にさらされるべきではない。何科の医師であれ、自殺/他殺の可能性を初期評価できるような訓練を受けるべきであると同時に、自傷行為しか認められない場合、外来通院を指示するならまだしも、入院はまれにしか適応とならないことを認識すべきである。

3.身体のプライバシーに関する権利

 自傷の範囲と数を決定するための視診は、絶対的に必要な場合のみ、かつ患者の尊厳が守られるような形で行われるべきである。自傷者の多くは乱暴な扱いを受けている。洋服を引きはがすような視診は屈辱的であり、その後の自傷の回数や大きさが増える誘因となるだけでなく、ますます患者は傷が発見されないよう工夫するようになってしまう。

4.自傷の背景としてさまざまな感情を持つ権利

 自傷は何もない所では起きない。自傷する人は、通常、何らかの苦しい感情に反応して行為にいたるのであり、そうした感情は他者によって正当なものとして認められるべきである。援助者にとって、特定の状況がなぜそれほど苦しいのか理解できない場合もあるかもしれないが、少なくとも患者にとってはそれが苦しいことを理解し、自傷者がそれに反応する権利を尊重することは可能である。

5.患者が選んだ内容を、患者が選んだ人にのみ打ち明ける権利

 当該患者の許可を得ない限り、援助者はだれも傷害が自傷によって作られたものであると他者に知らせてはならない。例外は、傷害が自傷によって作られたという情報が適切な医療ケアを提供するうえで不可欠であるとき、病院の医療チームやその他の医療ケア提供者に知らせる場合である。医療者は、自傷行為について他者に話をした場合、つねにその旨、患者に告知するべきであり。またどの患者についても、憶測で噂話することはプロのやることではない。

6.患者がどの対処法を用いるか選ぶ権利

 だれに対しても、自傷か治療のいずれか一方を選ぶよう強要してはならない。外来のセラピストは、自傷をしたら治療を提供しない、といった内容の契約をクライエントと決して結んではならない。そうではなく、クライエントと治療提供者は互いに、治療中の自傷衝動や行為に対処するための計画を立てるべきである。嘘をついて自傷したことを隠さなければ、外来治療から追い出されてしまう、とクライエントが感じることなどあってはならない。例外は病院や救急治療において、病院の方針として法的に治療契約が必要となる場合である。

7.自傷に対する個人的感情によって治療が歪められないような人にケアを提供してもらう権利

 自傷するクライエントと職業上かかわりある人は、自分自身の恐怖や嫌悪感、怒り、不安などを治療の場から排除しなければならない。これは自傷後の基本的な外傷処置に際しても不可欠であるばかりでなく、心理療法に携わるセラピストにとっても重要である。自傷と闘っている者は、すでにありあまるほどの重荷を抱えており、それに加えて自分にケアを提供してくれる人たちの偏見まで抱えることなどできない。

8.自傷が対処法のひとつとしてこれまで患者の役に立ってきたことを認めてもらう権利

 だれも自傷したことについて、恥じたり、警告や叱責を受けたりしてはならない。自傷は、他に対処のしようがないような人たちにとっては、ときに対処法として役に立つことがある。彼らは自殺を回避するための最後の砦として、自傷行為を用いることもある。自傷者たちは、自分のために自傷行為が果してきたよい麺については評価すべきことを教えられるべきである。同時に、自傷行為の悪い面の方がよい面をはるかに上回ること、自傷ほど破壊的で生命に危険をもたらしはしない対処法を学ぶことは可能であることを知る権利がある。

9.たんに自傷行為をした、というだけで自動的に危険な人物であると見なされない権利

 だれもがたんにその後の傷害が自傷によるものであるというだけの権利で、救急治療時、身体抑制をされたり、隔離されたりしてはならない。たんに自傷だけを理由に、強制的な治療を開始してはならない。医師は、精神科症状や希死念慮、他害の危険性などの有無にもとづいて判断すべきである。

10.自傷行為がコミュニケーションの手段であって、対人操作ではないことを認めてもらう権利

 自分自身を傷つける人たちのほとんどは、それ以外の方法で表現できないことを自傷によって伝えようとしている。ときどきこのようなコミュニケーションの試みが対人操作的に見えることもあるが、そうと決めつけてしまうと、事態を悪化させるだけである。援助者は、自傷行為が伴っているコミュニケーション機能を適切に評価するとともに、明白な証拠がない限りは、対人操作的行動ではないと見なさなければならない。
by open-to-love | 2009-09-22 20:05 | 自傷 | Trackback | Comments(0)
CIL下関「メンタルにゅーすヒエダVol.46」

関係各位
 いつもお世話になっております。精神関係のニュースレター「メンタルにゅーすヒエダVol.46」出来ました。ご確認ください。メンタルにゅーすのURLをクリックしてください。最新号Vol.46やバックナンバーが閲覧できます。9月はメンタルにゅーすを2報発行しましたがおおむね月に1報で20日前後に、月に1報発行します。宜しくお願いします。

 私は、24歳を迎える少し前に、統合失調症を発病しました。この病気は、15歳から30歳の間によく発病します。発病する頻度がこの年齢の間に高いみたいです。統合失調症は、100人に1人が発病します。発病に男女差はありません。日本では人口が1億3千万人とすると130万人くらいが統合失調症に罹患しているようです。この病気は、若者の人生を台無しにします。

 42歳のときに、生活訓練施設の援護寮ヒエダ(病院と社会の中間施設)に入寮しました。

ここで、少しずつ社会復帰に向けて、様々な訓練をしていました。といっても、たいした事ではありません。服薬管理、金銭管理、調理、整理整頓、掃除、洗濯、入浴、人間関係の再構築等一人暮らしが出来る程度の生活訓練を2〜3年間入寮して勉強します。

かといって、毎日、厳しく指導を受けたかといえば、そうでもありません。ゆっくり・確実に少しずつ身につけていきました。

 私は、下関市外の精神科病院を退院して援護寮ヒエダに来ました。入寮するとすぐに援護寮ヒエダを一人で外出することが出来なくなりました。完全な施設症(ホスピタリズム)になりました。稗田病院の敷地内に援護寮ヒエダがありましたので、社会との対面で、温室にいたみたいです。不思議なもので私は、ゆっくりですが社会復帰をしてきました。

援護寮ヒエダにいる間に私が父の墓を立てるときに、私自身が業者に精神障碍者だと話したからだろうなと思いましたが、次のようなことを言われました。業者は私に墓を立てるに当たり、態度ががらりと変わり、援護寮の職員に相談指導してもらうことと、保証人になってもらうことなどを要求してきました。私は、墓の建立が出来れば、業者が納得すればいいと思いました。業者は、私がお金を持っていることと、間違いなくお金を払ってくれることの保障を確実にしたいだけだろうなと思いました。一人の大人の人間とは、考えてくれませんでしたので悲しかったです。これが、社会復帰の初めての差別でした。

もう一つの差別は、一人暮らしをするにあたり不動産から半年間、仮契約でアパートに入居して、半年後に本契約をするということでした。それくらい、精神障碍者は信用できないのかと、思わず握りこぶしが自然に出ていました。上記、二つの差別以外に下関で私は受けたことがありません。

私が統合失調症を発病した26年前、家族親族内での差別がありました。私を人間と考えてくれず、「おい」とか、「お前」とか、「このきちがい」とか、様々な罵声がありました。このような罵声を今、思い起こします。

映画やマスコミなどで、統合失調症者は「人格が二つある。」「何をするかわからない。」「怖い」などのイメージが作られることで差別や偏見などが助長され、当事者は辛い日々を送っていました。

援護寮ヒエダに入寮中に統合失調症という病気と障碍のこと、予後(病気の今後の経過)など、勉強を始めました。少しずつ自己覚知してゆき、病気と障碍のことや制度のことなどを勉強して、「援護寮ヒエダ新聞」と名づけて、いつの間にか毎月、新聞を発行していました。援護寮ヒエダ新聞を発行した後、職場の上司から、財団などに助成の申請をしてみて、いずれは、冊子にしてみましょうと言われました。

3年くらい職場で安穏としていました。「冊子の財団助成(キリン福祉財団)」が決まって、1000冊の「精神障碍者自立生活マニュアル」発行しました。この冊子は、今は、在庫が100冊くらいしか残っていません。ご希望があれば、この冊子をお分けすることが出来ますので連絡ください。(送料のみ自己負担していただければ、冊子をお分けします。:平成17年に発行しました。)

 文明が発祥して、何万年、何千年が経ちます。これだけの時間が経って差別することが受け継がれたものだから、そんなに簡単に、差別がなくなりはしないと思います。

それだから、私は、この下関が、障碍者にとって住みやすい市でありますように願ってやみません。長い時が経って差別が形成されてきたので、同じくらいの時が経って差別はなくなるのでしょう。

今、援護寮ヒエダはもうありません。援護寮ヒエダが私の障碍者運動の原点でした。今後も、ピアサポートを少しずつ広めて、障碍者運動をニュースレター「メンタルにゅーすヒエダ」で続けてゆく所存でございます。みなさんが少しでも、精神病のことを理解・共感してくだされば、編集のSAMはこの上のない気持ちで一杯です。

【編集後記】

 援護寮ヒエダの施設長に「統合失調症の本を貸して下さい」と言ったのが、これ以後の私の再出発点となりました。この施設は私の下関での人生のやり直しのターニングポイントでした。この前、ある人と話したら「援護寮ヒエダ新聞(後の精神障碍者自立生活マニュアル)」を持っているという人がいました。この施設にいたことが思い出されて懐かしく思います。しかし、「援護寮ヒエダ新聞」を持っているとは有難いことだと思います。編集した私でさえ持っていないのに・・・・

あの頃を思い出すと、正に寮生どうしでピアサポートをしていました。その後の私がCIL下関で、障碍者運動に繋がる仕事をしているとは思いもしないだろう・・・・・

メンタルにゅーすヒエダ
    http://www10.ocn.ne.jp/~mental
CIL下関定期刊行物ネイチャー
    http://nature2001.web.fc2.com
CILl下関ホームページ
    http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

CIL下関H&Y 吉岡利明
E-mail s-cil.y@feel.ocn.ne.jp
〒751-0872
山口県下関市秋根南町1-1-5
CIL下関
TEL:083-263-2687  FAX:083-263-2688
by open-to-love | 2009-09-20 18:58 | 当事者として | Trackback(1) | Comments(0)

「当事者研究カフェ」

盛岡ハートネットのみなさんへ
こんにちは。べてるの伊藤知之です。

HPべてるねっとのブログ「今日の浦河」が更新されました。今回は「当事者研究カフェ」です。

9月10日に第2回目の当事者研究カフェがカフェぶらぶらで開かれました。
メンバーが司会をして、メンバーだけでこの催しが持たれました。
そのときの様子がブログ「今日の浦河」に載りました。
ご覧ください。

http://mcmedian-urakawa.blogspot.com/2009/09/blog-post_4249.html

伊藤知之
hqhmr956@ybb.ne.jp
ーーーーーーーーーーーーーーーー
べてるの新刊 「レッツ!当事者研究1」 発売中!
1,300円(税込み)
お申込はべてるまで FAX 0146-22-4707
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DVD「べてるの家の『服薬アドヒアランス』」 発売中!
なかなかうまく自分を助けられないあなたへ、セルフエンパワーメント(自助)のコツと当事者の抱えるテーマの奥深さが見えてくる一本です。
お申込は http://bethelshop.cart.fc2.com/ca6/50/p-r-s/ まで。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
べてるの新刊 「ゆるゆるスローなべてるの家」 向谷地生良×辻信一 発売中!
1,260円(税込み)
お申込はべてるまで FAX 0146-22-4707
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べてるまつりin浦河2008DVD発売中!!
価格 2500円(DVD2枚組)
お申込は http://bethelshop.cart.fc2.com/ まで。
by open-to-love | 2009-09-20 11:40 | べてるの家 | Trackback | Comments(0)
指定席番号を探して
ゆっくりと腰かけ
前の座席の背部へバッグを掛ける
挽きたての熱いコーヒーを 
まずは一口
それから静かに目を閉じて
しばしの 時を待つ
『THE SOLOIST』
さあ 上映です

   ≪第98回・ゆったり☆ごはん≫参ります

   《かぼちゃとチーズのサラダ》〜小さなかぼちゃ1個分〜
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*材料 かぼちゃ(小ぶりなところ)1個 
    スライスチーズ2枚 貝割れ大根(パック)1/3
    ミニトマト3個 グリーンカール1枚
    白すりごま小2 塩小1/3 練りからし小1/3 
    マヨネーズ大3
*かぼちゃは切って中の種や わたを取り除き
 サイコロ状に小さくカットして ザルに入れ
 ざっと水洗いをしておきます
*貝割れ大根は根を切り 細かく刻んでおきます
*ミニトマト・グリーンカールは水洗いして
 ザルにあげておきます
*鍋にかぼちゃが浸る程度の水を入れ
 塩を入れ 中火で茹でます
 (だいたい10分位で 茹であがります)
*小鉢にマヨネーズ・練りからし・白すりごま
 を入れ よく混ぜ合わせておきます
*茹であがったかぼちゃを ザルにあけ
 湯切りをして また鍋に戻し
 完全に水分を飛ばすため 少し火にかけます
*水気がなくなったのを確認して火を止めます
*スライスチーズを手で裂き鍋に入れ
 かぼちゃとしっかりと からめます
*そこへ 小鉢に作っておいた
 ドレッシングを入れ さらに混ぜ合わせます
*最後に 貝割れ大根も入れ
 さっくりと混ぜ 出来上がり
*グリーンカールを敷いた皿の上に盛り付け
 ミニトマトをアクセントに 召し上がれ

     《ワンポイント・アドバイス》

*かぼちゃ
 (この時期 野菜はなんでもそうですが)
 美味しい時期ですね
 産直コーナーに行きますと
 珍しい 初めての(私が知らなさ過ぎなのでしょう・・) 
 野菜がたくさん並んでいたりして 
 なんだか楽しくなってきます
 今回のかぼちゃは 大中小とのサイズを
 いただきまして 最後の小サイズを
 使用いたしました
 なんのためらいもなく 
 サラダにしちゃいましたが
 ナッツ類や乾燥果実を入れたり 
 茶巾にしてみたり 
 薄くスライスして
 サッとオリーブオイルで焼いて
 塩こしょう
 かぼちゃの甘みは 絶品です

邦題『路上のソリスト』
全編に流れる
ベートーベン バッハ
音と映像の世界
主人公ナサニエルが奏でる 
チェロの音色
『必要なとき 
そばにいる友達でいて』
言葉ではない
〖確かなこころ〗が 
そこには 存在する 
そんな作品でした
お勧めです

     では。。また。。。☆
by open-to-love | 2009-09-16 23:45 | ゆったりごはん | Trackback | Comments(0)
B.W.ウォルシュ著、松本 俊彦訳『自傷行為治療ガイド』
(金剛出版、2007年)

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 ウォルシュの前著『自傷行為——実証的研究と治療指針——』の刊行以降,自傷行為は教育現場や医療現場でますます重要視され,治療法が広く必要とされるようになっている。
 本書では,前著で詳しく論じられなかったトラウマや解離の問題を含め,リネハンの弁証法的行動療法(Dialectical Behavioral Therapy ; DBT)を踏まえた具体的な治療論が展開されている。また,自傷行為の定義からはじまり,初回面接,アセスメント,認知(行動)療法,家族療法,薬物療法,伝染の問題,学校における自傷管理方法までを詳細に,よりマニュアル化した形で書かれているのも本書の特徴のひとつである。臨床の合間に必要な項目のみ参照して活用でき,初学者のみならず,中級者にも自傷臨床への有益な着想が得られるだろう。
 巻末に付された付録には「呼吸法マニュアル」,自傷関連サイトの紹介,自傷者のための権利章典が収録されている。「呼吸法マニュアル」はすぐにでも自傷臨床に生かせるであろうし,サイトの紹介,権利章典なども自傷者自身の心の風景を反映しており,興味深い。
 本書は,自傷行為に関するあらゆるトピックを現代的な水準で網羅し,豊富な実証的知見・臨床経験を基に,治療法をすぐさま臨床実践に生かせるようプラクティカルに解説した,自傷行為治療にたずさわるすべての人々のための最良の治療ガイドである。

目次
第I部 定義と背景
 第1章 自傷の定義,自殺との違い,およびその分類
 第2章 直接的/間接的に自分を傷つける行為の概観
 第3章 自傷がよくみられる集団
 第4章 ボディピアッシング,タトゥ,およびその他の身体改造
第II部 アセスメントと治療
 第5章 自傷行為の生物-心理-社会学的モデル
 第6章 自傷治療における初回面接の心得
 第7章 認知と行動のアセスメント
 第8章 随伴性マネージメント
 第9章 自傷に代わるスキルのトレーニング
 第10章 認知療法
 第11章 身体イメージをどうあつかうか?
 第12章 曝露療法とトラウマの解決
 第13章 家族療法
 第14章 薬物療法
 第15章 援助者は陰性反応にいかに対処すべきか?
第III部 特殊な問題
 第16章 自傷の伝染
 第17章 学校における自傷管理のプロトコール
 付 録
  A 呼吸法マニュアル
  B 身体態度尺度(Body Attitude Scale)
  C 自傷に関するウェブサイト
  D 自傷する人たちのための権利章典

著者略歴
ウォルシュ,バレント・W.:1970年代後半から自傷をくりかえす者の問題にとりくんできた。現在、マサチューセッツ州ウースターにある、ブリッジ・オブ・セントラル・マサチューセッツの実務最高責任者である。これまで自傷に関する数々の研究を行い、その成果を刊行論文として、あるいは国際的なワークショップにおいて発表してきた。また数多くの学校、クリニック、グループホーム、特殊教育プログラム、精神科病院、矯正施設で、自傷の問題に関して助言するという活動も行ってきた。

 松本 俊彦:国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部専門医療・社会復帰研究室長、横浜市立大学医学部非常勤講師、東洋英和女学院大学大学院非常勤講師。精神保健指定医、精神保健判定医、医学博士。平成5年佐賀医科大学医学部卒業。同年横浜市立大学医学部附属病院臨床研修医。平成7年国立横浜病院精神科シニアレジデント。平成8年神奈川県立精神医療センター医師。平成12年横浜市立大学医学部付属病院神経科助手。平成16年より現職。
 山口 亜希子:関東学院大学カウンセリング・センターカウンセラー。臨床心理士。平成9年慶應義塾大学文学部人間関係学科人間科学専攻卒業。平成11年慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。同年横浜市立大学学生相談室カウンセラー。平成15年より現職。
 小林 桜児:神奈川県立精神医療センター医師。平成12年信州大学医学部卒。同年横浜市立大学医学部附属病院臨床研修医。平成14年NTT東日本伊豆病院精神科医師。平成16年より現職。
by open-to-love | 2009-09-15 21:44 | 自傷 | Trackback(2) | Comments(0)