精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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盛岡ハートネット第12回例会「自殺予防 私たちにできること」アンケート回答

盛岡ハートネット第12回例会「自殺予防 私たちにできること」アンケート回答
(2009年12月4日午後1時~4時30分、プラザおでって)

参加者数:90人
アンケート回答者数:40人

Q.年齢
20代:5人
30代:11人
40代:11人
50代:8人
70代:2人

Q.性別
男:16人
女:24人

Q.お住まい
盛岡市:21人
滝沢村:4人
紫波町:4人
雫石町:1人
矢巾町:1人
花巻市:3人
一関市:1人
二戸市:1人
普代村:1人

Q.ご職業
会社員3人 パート1人 サービス業2人 自営・産業カウンセラー・行政書士1人 団体職員1人 無職10人 福祉施設職員(知的障がい者)1人 障害者福祉作業所職員1人 施設職員2人 接客業1人 地域活動支援センター職員1人 多機能型事業所はあとすぽっと利用者兼支援員1人 看護職1人 学生1人 介護職1人 主婦1人 洋服仕立業1人 アルバイト1人 保護司1人、保健師1人

Q.あなたは①「当事者(心の病を抱える人)」②「家族(当事者のご家族、きょうだい、親戚)」③「関係者(行政や支援機関職員、相談員、カウンセラー、作業所スタッフ、精神保健・傾聴ボランティアなどなど)」④「いわゆる市民(当事者でも家族でも関係者でもない方)」のうち、どこになりますか? 丸を付けてくださいね。もしよかったら所属先もお願いします。

①当事者 13人
所属当事者会 ユリノキ会 支援センターあけぼの キララ
当事者会に入ってない 9人

②家 族 8人
所属家族会 ひだまり あすなろ会
家族会に入っていない 2人

③関係機関 12人
所属先 岩手県立大 日本産業カウンセラー協会 県社会福祉士会 社会福祉法人信和会クローバーズ・ピア盛岡南 就労支援施設生活支援員 チョボラ 民生委員 多機能型事業所はあとすぽっと CILもりおか 久慈地区保護司会 雫石町健康推進課

④いわゆる市民 5人

質問1:未遂者の声、智田先生の講演、グループワークを通じ、感じたこと、考えたこと、何でもお書き下さい。

自殺を考える人のそれぞれの思いがあることがわかったように思います。

自殺未遂者の話で、気持ちが良くわかった。智田先生の話は、今までの自殺に対する考えと違うものを感じた。グループワークでは、いろいろとためになる話ができて良かった。

グループワークにおいて自殺で家族をなくした話を聞くことが出来、自分そして長男もこれからは命を大切に生きたいと感じました。

時間がなく智田先生の講演だけの参加でしたが、分かりやすくてとても勉強になりました。「死にたい」と言われたことも何度も経験しましたが、私自身は返す言葉がみつからないことの方が多いです。これからも考えていきたいと思います。

認知のゆがみが生じていても、それに気付かないことやせっかく相談したのにかえって落ち込んでしまうこともあると思う。周りに助けてくれる人がいるからと安心はできない気がする。

人が多く集まるところは本当はあまり好きではないし、話すことがつらい時も正直あります。でも、こういう集まりを見れただけでも幸せです。ありがとうございます。

身近な人に対して心配を掛けまいと悩みを話すことなく、その結果孤独感をさらに深めてしまう悪循環が生じると感じた。専門の相談機関、医療機関へ一歩を踏み出すためには本人の小さな勇気が必要。

未遂者女性の声と、『ノルウェーの森』の一節の言葉に、「生と死」について考えさせられたひとときでした。傾聴にて相手の立場を考えながら、ひたすら寄り添って聴くことを基本姿勢として、「生と死」をしっかり理解することを学ばせていただきました。

つらい経験をなさった人が多いんだと思い知らされた。昨年、私ももう少しで自殺するところでしたが、その時、回りの人が支えになってくれて、思い直しまして、今も、生きていられると思います。偉そうな話ですが、自分の体験を生かして自殺を考えている人の助けになればと思います。

私も友人を一人、自殺で失いましたが、今日のお話しを聞いて、まさに「混乱していたのではないか?」と感じました。おそらく個別には対処可能なことが見えてなかったのか、と。これから、いつ身近な問題となるか分かりませんが、ゆっくりと傾聴してあげることを意識したいと思います。

智田先生のお話はとても分かりやすかった。私は数え切れないくらいの自殺未遂、自傷体験がある。その行為にいたるまでには、常に「生」と「死」の葛藤を抱いていた。死があることで生が生まれる。闇を知ることで光に近づく。生きる意味とは? つらいことを体験しているからできることがある。DV体験者としては、家族の方が支えようと努力されている姿がうらやましかった。

死は苦しみからのがれられる道と思えるし、もっと深い苦しみを解ってあげられたら感じられたらとも思います。

さまざまな背景があって「自殺」という選択を「せざるを得ない」状況になるのだ、ということ。「死ぬのはいけない」という倫理?哲学?で今まで生きてきたが、必ずしもそれが絶対的価値観ではなくなっている現代は、やはりモラルハザードなのか? 腹を割って話せる「場」が少ないのだ、と改めて感じました。

自分も自殺を考えたことがあり、周りには言えない思いや気付いてほしいという複雑な感情をあらためて感じる事が出来ました。

どうやって気付いていけば良いのか難しいと感じました。当事者が話し掛けてくれれば、聴くことができる。けど、気付く事が難しい。

未遂者の声は、私と比べても深く重く考えていらっしゃる方がいると思った。智田先生の話は、哲学的に死を考えるいい機会を与えられた。グループワークは今日一日のことを考えて活きる。

さまざまな方のお話を聞くことができて、大変考えさせられる機会となった。最後の智田先生のコメントにあった〝エンパワメント〟この点大事だと思います。何か力になれれば…と思います。

「最後の砦」について智田先生の講演で自殺予防にどうつなげるか大切なことと感じた。そして傾聴(ボランティア)を本人がどんな形を望んでいるか?当事者の本音を知るか…と思いました。

智田先生の話の中で、ある女性が「死が最後の砦」となっているという言葉が衝撃的でした。「生」と「死」が共存していること、今まで、自分自身、「死」についてちゃんと考えたことがなかっただけに、今回をきっかけに「死」を考えている人達のためにも、寄り添っていけるよう支援できれば…と感じた。

智田先生のお話は色々考えさせられました。考え抜いて死を選ぶ人よりも今楽になりたいから死ぬ人がたぶん多いんでしょう。そこの時だったら私でも何か出来ることがあると思います。すごく考える事がいっぱいで生きる事、死ぬことをよくよく思考していきたいと思います。とても勉強になりました。

実際、自分も自殺を少しだけ考えたことがあるが、未遂者の声は自分が思っていたものより深刻であることがわかった。

智田先生の「死を望む心の奥に何があるのかを知って対処すること」という言葉に感銘を受けました。死んで自由になるのではない、日常生活の中にこそ本当の自由があるんじゃないか?と思いました。私が自殺を考えないのは人とのつながりがあるからこそ。一人だけじゃないと思う。

自分も世界も信じる事

智田Drの講演は今まで参加したことのある自殺予防の講演と違う視点からのお話で難しいところもありつつ〝生きる事〟について考えていける講演でとても良かったです。グループワークは盛岡の方達と交流できた事もよかった。また皆さんのいろいろな話が直接的に現場的な声を聞く事が出来、とても良い共有できる時間を過ごし良かったです。個人的な思いとして、父親が病気(がん)で小さい頃亡くしており〝死〟についてずっと心に思っていた事、〝死にたい〟とは少し違う感情ですが改めて〝死〟を考える事は生きる事を考えていく事だと思いました。

死を選ばなかった勇気に感謝します。智田先生のお話は、考える事の多い貴重な時間を頂きました。「人は社会性の中に生きています。例えば貴方がジュースを買ったとします。それは、もう、経済という社会にコウケンしています。貴方が生きる事は、他の人の為になっているのです。生きる事はただの権利ではないと思います。死にたいなら、明日死のう、明日になれば明日の明日は今日になります。そしてまた、明日まで生きれば良いのです」とか思いました。

未遂者の手記で共通して感じたことは、「自殺行為」は本来の目的ではなく、「生きたいけど、それを持続していくのが難しくなってしまった結果、しかたなく、そういった行為に及んだのだ」ということです。智田先生の講演から、「死」という概念は絶対ですが、「自殺」というのは救う方法は様々あり、その為には話を聞く環境作りが大切であると感じました。グループワークは様々な立場のみなさんと言葉を交わすこと以上に、〝居場所〟を確保すること、そのために、様々な弊害をなくすことの大切さを感じました。

当事者の声を聞いて少し理解できたところがあり参加してよかったと思いました。

死を最後の砦と考え、死ぬなと言われる事は自由を束縛する事になるという考え方の時にどう介入していけばいいのか考えさせられる機会となりました。

グループワークで4人ともバラバラの職業でみんないろいろな立場から自殺、精神障害について考えていて、いろんな角度から話が聞けてよかった。

自殺の原因や自殺に至るまでには、それぞれの問題や生活の困難、心の病気など色々なことがあって、全部を理解して、自殺を予防することは難しいかもしれないけど、目の前にいる人が自殺したいという気持ちに苦しんでいたら、その人がどういう想いで、〝生〟と〝死〟を見つめているのか、考えたいと思った。その時は話を聞いてあげるくらいかもしれないけれど、そうしたいと思った。

ごく身近な人を自殺で亡くした。そのことによって、自殺という問題がぐっと身近に感じることとなった。そして、その話を誰かと共有できたことは、この場が初めてだった。すごく緊張したけど、話せたことがとても良かったと感じた。

未遂者の声を聞いて思うことがたくさんありました。グループワークではみなさん具体的にはお話できないようでした。

今回初めて参加しましたが、グループワークでの話し合いで、いろんな意見を聞けてとても良かったです。

やはり生きていて良かった。苦しかった分、やさしくなれたと思います。

自殺を考えているという方と接する時、いろいろな周りのことや自分の感情にふりまわされるのでなく、孤独を見れるようでありたいと思いました。自殺ということ、生きること、自分のこと、いろいろ考え学ぶことのできた時間でした。支えになっていること、苦しんでいる人に何ができるかについて、みんなの話が聞けてよかった。〝信じる〟が印象的でした。

つい4日前に大切な人を病気で亡くしました。生きようとしても亡くなってしまったいのちでした。そして、今日、未遂者の声と智田先生の講演を聞いて、どのいのちも、その人の人生のどの段階で終わりを迎えようとも、生きている限り、かけがえのない命であることにかわりはないことを思いました。

未遂者の声について…同世代の人たちの悩み、苦しみについて、共通したものを感じました。高齢であるわたしからみれば、生きていくことについて、一番遠い位置にあるのが死であると思っています。
講演について…著名人の考え方の勉強にはなりました。個人的には、一人の研究テーマに沿って解説していただけたらと思いました。稲村博先生も紹介されましたが、青少年の問題行動について、当時、新たな症例として「思春期挫折症候群」として発表(1982年に著書)されました。今日ではさらに症例が変化してきていると思われます。
グループワーク…グループに統合失調症だと自己紹介した人がいましたが、他の人の意見に共感したことで将来の方向性に自信が出て来たと話したことで、有効な手法だと感じました。

未遂者の声は、とても感動しました。とても勇気のいることであると思いますが、それだけ他の人への力強い訴え、ひびきとして心を打つものでした。多くの人にきいて欲しいと思いました。智田先生の講演会では、自殺についてのとらえかた、今後の関わり方の参考になったのでよかったです。グループワークでは、いろんな立場の方での考え方や思いを知ることができてよかった。

◆質問2:講師のみなさんへのメッセージ、精神保健医療福祉への要望や期待、ハートネットの例会テーマにこんなことを取り上げてほしい! など、何でもお書き下さい

講師の皆様の一言一言に参加者へのあたたかい愛情(配慮)が感じられ初めて参加させていただきましたがとても心がホッとになり和みました。ありがとうございました。

ハートネットの輪がもっと広がることを祈ります。〝独りじゃない〟と思える社会になりますように。

これからもぜひ参加させていただいて、いろいろな方の話を聞かせて頂ければと思います。

カウンセリングがもっと利用しやすくなったらいいのに…(料金、時間)

先生を選ぶとき、メッセージの動画があったら抵抗感が減ると思う。

家族という密室で、力だけが暴力ではない。(精神的暴力は)いつの間にか、マインドコントロールのような力を及ぼしてくる。お願いです、まだ見えてない人たちを助けてください。

統合失調症についての話を聞きたいです。バーチャルハルシネーションは、とても理解を得るのに良いと思います。もっと多くの方に体験の機会をと思います。家族で当事者がいると、ついつい「幻聴だから」と流してしまいがちだが、体感することで、当事者のつらさに少しでも歩み寄る時間ができた。

統合失調症の治療について。まだまだ遅れている日本の精神科医療ですが、現状に満足できてない方々が、「より良く」「普通に」生活できる可能性を求めてほしいと思っています。当事者の方々のお話を聞ければうれしいです。一歩を踏み出してとても良くなられた方など勇気をもらえる話が聞きたいです。

盛岡は恵まれていると思った。地方で福祉の恩恵を受けることはなかったし、ぜんぜん知らなかった。地域差はうめられないのか?

薬についての副作用を知りたいと思います。

ありがとうございます。考えさせられる事が多々あり、勉強になりました。次回ありましたらまた参加したいと思います。

精神保健医療福祉への要望や期待-いつでも相談(24時間)を親身に聞いてくれる方の存在がほしい。少しでも、普通のなごやかな暮らしができるよう、社会からも見守ってほしい。

いつも案内いただきありがとうございます。今後ともよろしくお願い致します。

当事者同士の結婚について(当事者の言葉が聞ければ)

当事者の宗教問題についての対応

ハートネットの会に3回目の参加です。すべてスバラシイ視点と継続に感謝です。

北川さん、あまり無理をせずにお仕事してくださいね。

重いテーマでありましたが、ハートネットの方々の〝伝えたい想い〟が全体の雰囲気を一つに出来とても参考になりました。こういった直接話が出来る会が良かったです。

おまかせします。

今回初めてハートネットさんの例会に参加させていただきました。当初「死」というテーマに戸惑いましたが、ゆえに考えるきっかけができて大変よかったと思います。

是非、精神障害の就労支援のことを取り上げてほしいです。

この会があることを知り気持ちが少しおちつきました。

いつもグループワークの時間がもう少しほしいと思っていました。

自分でできる心の危機介入法を取り上げてほしい。

参加者ひとりひとりに寄り添っていると感じられるあたたかな時間をともに共有させていただき、ありがとうございます。

きららの会のみなさん…確かに、人は健康で生きていければ幸せかも
でも健康だからって…みんな幸せって感じて.感謝して生きている人ってどのくらいいるんだろうね
少なくとも私は…「おでって」で出会った「きらら」の皆さんが、今日を今を、一瞬を、いきいきとはつらつと…いのち輝かせて生きていらっしゃる…と感じました…如何に金があろうと、地位があろうと健康であろうと…人は皆さんのように、いきいきと輝いているだろうか
なぜなら本当に大切なものを忘れているから
生、老、病、死は一切に差別なく、平等であって…そこには価値も無価値もないのだから…
本当に大切なこと…に目覚めて生きている「きらら」のみなさん…巡り逢えて良かった
「ならばせめて」心さびしい人は
いつもひとりだから
人の温かさに涙する
心苦しむ人は
いつも重荷を抱えているから
花や樹の無心の姿に励まされる
幼児が父母を探すように
樹木が光を求めるように
救いを願う人がいつもいる
ならばせめて
私は胸に小さな灯をともして
一人ひとりに出会ってゆこう
この生き身に痛みを運んで
一人ひとりと歩いてゆこう
by 高橋佳子
皆さんお一人お一人から発せられるいのちの光
それがどれほどたくさんの人々に力を与え、希望を運ぶのか
またいつの日か見合わんことを祈っています

長時間にわたる例会でありましたが、グループワークの有効性について感じましたので、時間の配分を考慮してほしいと思いました。ある意見として、参加すること自体、意義のあることだと言っていましたが、同感です。次回が楽しみです。関係機関に限らず、連携した取り組みが今後の重要な課題だと思います。

次回は、私だけでなく当事者や家族会、ボランティアも連れて参加したいと思います。キララの寸劇などをイベントで御願いしたいです。精神障害者の疑似体験をイベントなど行う時に来ていただけるといいと思った。貸し出しは難しいとのことなので…。

※例会に参加されたみなさま、アンケートは随時メールでも郵送でも受け付けてますんで、よろしくお願いします。(黒田)
by open-to-love | 2009-12-05 01:13 | 第12回例会:自殺予防 | Trackback | Comments(0)