精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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中西 正司・上野 千鶴子著『当事者主権』

中西 正司・上野 千鶴子著『当事者主権』
(岩波新書、2003年10月)
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 障害者,女性,高齢者,子ども,不登校者,患者など社会的な弱者として「私のことは私が決める」という最も基本的なことを奪われてきた当事者たちが,近年,様々なところで発言し,社会を変革している.障害者自立生活運動を長年行ってきた中西氏と,高齢者・女性の新たなネットワークを提唱している上野氏が,当事者運動の実際,そして可能性を熱く語る。

目次

序章 当事者宣言
 1 当事者主権とは何か
 2 当事者であること
 3 自立支援と自己決定
 4 当事者になる、ということ
 5 当事者運動の合流
 6 専門家主義への対抗
 7 当事者学の発信
 8 「公共性」の組み替え  
     
1章 当事者運動の達成してきたもの  
 1 当事者運動の誕生
 2 自立生活運動の歴史
 3 「自立」とは何か?
 4 自立生活センターの成立
 5 自立生活支援という事業
 6 当事者の自己決定権とコミュニケーション能力
 7 介助制度をどう変えてきたか
 8 自立生活運動の達成してきたもの
 9 新たな課題  
     
2章 介護保険と支援費制度  
 1 介護保険が生まれてきた背景
 2 介護保険の老障一元化をめぐって
 3 支援費制度のスタート
 4 介護保険と支援費制度の違い
 5 育児の社会化をめぐって  
     
3章 当事者ニーズ中心の社会サービス  
 1 属人から属性へ——自分はそのままで変わらないでよい
 2 だれが利用量を決めるか?
 3 だれがサービスを供給するか?
 4 社会参加のための介助サービスをどう認めるか
 5 家族ではなく当事者への支援を  
     
4章 当事者たちがつながるとき  
 1 システムアドボカシー
 2 縦割りから横断的な連携へ
 3 ノウハウの伝達と運動体の統合
 4 組織と連携
 5 適正規模とネットワーク型連携
 6 法人格の功罪
 7 事業体と運動体は分離しない
 8 採算部門は不採算部門に対して必ず優位に立つ  
     
5章 当事者はだれに支援を求めるか  
 1 障害者起業支援
 2 介護保険と市民事業体の創業期支援
 3 政府・企業・NPOの役割分担と競合
 4 規制緩和と品質管理
 5 雇用関係
 6 ダイレクト・ペイメント方式
 7 ケアワーカーの労働条件  
     
6章 当事者が地域を変える
 1 福祉の客体から主体へ、さらに主権者へ
 2 家族介護という「常識」?
 3 施設主義からの解放
 4 精神障害者の医療からの解放
 5 脱医療と介助者の役割
 6 医療領域の限定
 7 サービス利用者とサービス供給者は循環する  
     
7章 当事者の専門性と資格
 1 ヘルパーに資格は必要か
 2 ピアカウンセラーの専門性
 3 資格認定と品質管理——フェミニストカウンセリングの場合
 4 ケアマネジメントか、ケアコンサルタントか
 5 ケアマネジャーの専門性と身分保障
 6 成年後見制度と全人格的マネジメントの危険性
 7 新しい専門性の定義に向けて  
     
8章 当事者学のススメ  
 1 女性運動と女性学
 2 性的マイノリティとレズビアン/ゲイ・スタディーズ
 3 患者学の登場
 4 自助グループの経験
 5 精神障害者の当事者研究
 6 不登校学のススメ
 7 障害学の展開  
     
おわりに 自己消滅系のシステム
あとがき  中西正司 上野千鶴子
当事者運動年表
by open-to-love | 2008-05-03 10:58 | 『当事者主権』 | Trackback | Comments(0)