精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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第24回DPI日本会議全国集会岩手大会開催趣意書

第24回DPI日本会議全国集会岩手大会開催趣意書
――  地域で学び、暮らし、働き、行動できる社会へ  ――

特定非営利活動法人DPI日本会議
議長 三澤 了

DPI(障害者インターナショナル)日本会議は、1986年の正式発足以降、すべての障害者の人権確立と、自立して生活していくことのできる生活条件の確立に向けて国の内外において活動を展開してきました。
『障害者権利条約』が2006年12月に国連総会において採択され、各国は批准に向けた作業に入りました。日本政府も昨年9月に署名の手続きを済ませております。DPI日本会議としては、この条約が国会において批准され、法的な拘束力を持つものとして機能することを望むものでありますが、その際には、権利条約の各条項に関係する国内法と関連施策の見直しを徹底して行い、各種法制度が条約の精神を生かすものとして、再生されなければならないと考えております。そのための関連省庁との協議も開始したところであります。
しかし、障害者権利条約が一人一人の障害者の生活に密接に関連するものであるという認識は、残念ながらまだまだ狭い範囲にとどまっております。DPI日本会議としては、多くの人々にこの権利条約の大切さを理解してもらうための学習や討論の機会を、積極的に設けていきたいと考えております。昨年、韓国で開催されたDPI世界会議には、日本から300人をこえる人々が参加し、条約の重要性を学びました。今回の岩手大会も、条約を自分のものとするための機会として有効に活用していきたいと考えるものであります。さらに2006年には千葉県において『障害のある人もない人も、ともに暮らしやすい県づくり条例』という名称の、障害者差別禁止条例が生み出されています。今回の岩手大会は、この条例づくりの動きを他の地域にも広げ、さらに国における「障害者差別禁止法」制定へ繋いでいく、重要な意味を持つ大会であると認識しております。
また、多くの障害者の生活にとって密接に関連する福祉サービスとしての『障害者自立支援法』は、多くの障害者の抗議の声に押されて、度重なる修正を行わなければならない状況にあります。DPI日本会議としては、福祉サービスの仕組みを真に障害者の地域生活を支え、利用者が主体となる支援の仕組みへと、根本的に作り直す必要があると考えます。岩手大会では、新たな福祉サービスに関するDPI日本会議の基本的な考え方を明らかにし、多くの方々と活発に意見を交わしていきたいと考えております。
障害者を取り巻く課題は、山積しています。今回の岩手大会において、それらの課題のあり方に関して、障害当事者の声を一つにまとめ、強化する論議を深めたいと考えます。さらに併せて、今回の大会が開催地である岩手の、そして東北地域の障害当事者運動の、より一層の活性化につながるものとなることを願うものです。活発な集会となることを期待します。
by open-to-love | 2008-04-20 00:18 | DPI日本会議 | Trackback | Comments(0)