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『精神疾患診断のエッセンス―DSM-5の上手な使い方』

『精神疾患診断のエッセンス―DSM-5の上手な使い方』

アレン・フランセス著、大野裕・中川 敦夫・柳沢 圭子翻訳
(250ページ、金剛出版、2014年3月6日刊行)

『精神疾患診断のエッセンス―DSM-5の上手な使い方』 _a0103650_2295845.jpg

 DSM-5に定義された診断基準は臨床において非常に役立つものであるが、バイブルのように使うのではなく、患者の役に立つように柔軟に活用していくことが必要になる。
 本書は、各精神疾患のスクリーニングのための質問例と診断典型例の簡潔な記述から始まる。各疾患の本質を捉えやすくするために診断典型例を挙げ、より記憶に留められるような工夫がなされている。典型症例の記述に続いて、筆者が長年にわたり行ってきた診療、若手医師への指導内容、そしてDSM-III、DSM-III-R、DSM-IVの作成にかかわってきた経験を踏まえ、包括的な鑑別診断を示し、除外すべき状態や「各診断のコツ」も明示している。また各精神疾患に対応するICD-9-CM分類コードも示している。
 過剰診断を減らすための注意と、流行の診断による影響・その対策、DSM-5を読み解く上での注意点も書かれているので、是非診断基準と合わせサブテキストとして活用していただきたい。

目次
 日本版への序
 訳者の序
 第1章 本書の使い方
 第2章 一般に小児期または青年期に最初に診断される疾患
 第3章 抑うつ障害群
 第4章 双極性障害群
 第5章 不安症[不安障害]群
 第6章 強迫症[強迫性障害]および関連症[関連障害]群
 第7章 心的外傷およびストレス因関連障害群
 第8章 統合失調症スペクトラムおよび他の精神病性障害群
 第9章 物質関連障害と行動嗜癖群
 第10章 神経認知障害群
 第11章 パーソナリティ障害群
 第12章 衝動制御症群
 第13章 摂食障害群
 第14章 睡眠・覚醒障害群
 第15章 性と性別に関する問題
 第16章 身体症状と関連のある障害群
 第17章 解離症[解離性障害]群
 第18章 臨床的関与の対象となることのある他の状態(ただし精神疾患ではないもの)
 訳者あとがき
 索引
by open-to-love | 2014-03-25 22:10 | DSM-Ⅳ-TR | Trackback | Comments(0)