精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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吉田直美さん講演「消費生活センターはこんなところ」…2

吉田直美さん講演「消費生活センターはこんなところ」…2

 みなさんも、去年、消費者庁ができたって話をね、聞いてたと思うんですけど、じゃあなんで消費者庁ができたのかっていうことなんですよね。これあの、実は元々総理の福田さんが言い出したことなんです。どういうことを言ってたかというとですね、今まで日本の社会っていうのは、産業とか経済とか、一所懸命レベルが高くなっていけば、当然みんなが幸せになっていく。明治維新以降、ずーっとそういう思いで頑張ってきたわけですよね。そして、確かに経済も産業も世界一みたいになりました。だけど、ちょっと振り返ってみたらば、私たち一人一人、幸せなのかって聞かれたとき、どうでしょう。みなさん、幸せですか?
 あの、私、実はですね、放浪癖がありまして、いろんなところに行くんですよ。時々外国に行ったりしたりします。そうすると、なんかね、日本ほど生活が便利で豊かな国ってないですよね。日本の生活は世界で一番らくちんで便利です。なのに、なんでそういう生活を私たちはしてるはずなのに、幸せ度低いのかな、って。
 どうしてそういう話をするかというとね、ちょっとみなさんに聞きたいです。みなさんの幸福度。みなさん幸せですか?幸福度、4つに分けました。私は100点満点=幸せですよ。まあそこそこ幸せかな=50点~99点。私あんまり幸せじゃない=1点から49点。私全然幸せじゃない不幸です=0点。みなさん、自分どれですか、4つのうち。
 ちょっと聞いてみましょうね、はい、私は100点満点幸せいっぱいですって方。いらっしゃいますか。
 はい、じゃあ、そこそこ幸せという方、どのくらいいますか。
 じゃあ、あんまし幸せじゃないって方。
 私はまったく幸せじゃないって方。
 はい、ありがとうございました。実はね、同じ質問を大学生にやったの。そしたら、今とまったく同じ答えでした。100点の人は2、3人。大多数は50~99点。1~49点も3、4人いました。0点の人は1、2人って感じ。まったく同じ答えでしたけども、じゃあ、どうしてみんな100点じゃないのかな、というのが私のクエスチョンです。さっき言ったように、日本ほど便利で楽ちんな生活できる国民はいませんよ。世界中どこ見ても。なのに、なんでみんな100点にならないの。これってすごく不思議ですよね。私たち何のために産業や経済を頑張ってきたのか。みんなが100点だって言える社会にするためですよね。だけどなんかちょっと違う答えになっていないだろうか。そのことを福田さんが言い始めたんですよね。
 それで、私たちどうしていったらいいか、今まで何が足りなかったのか考えていくと、どうも政治やら行政やらが縦割りになっていて、どうも産業や経済がうまく回るような、行政のかたちであり、政治の仕組みがなっていて、そういうことがあったんじゃないだろうか。その中で、私たち一人ひとり市民なら消費者やらが、ずっとはじっこの方にあってね、ついでに産業が興れば幸せになるよ、経済が潤えば幸せになるよ。と、はじっこの方に追いやられていたんじゃないか。だから、いろんな変な問題が起こる世の中になってしまったんじゃないだろうかって、反省したんです。で、今後の日本は、そういうふうなやり方じゃなくって、消費者市民社会を目指していきましょう。ということを福田さんは言い始めたんです。
(続く)
by open-to-love | 2010-03-29 14:34 | 第13回例会:心とお金セミナー | Trackback | Comments(0)