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吉田直美さん講演「消費生活センターはこんなところ」…1

吉田直美さん講演「消費生活センターはこんなところ」…1

 盛岡市との共催によるセミナー「こころとお金の悩み解決」(盛岡ハートネット第13回例会)は2010年3月12日午後1時~4時30分、プラザおでってで約100人の参加で開かれました。盛岡市消費生活センター主査の吉田直美さんに「消費生活センターはこんなところ」、相談員の山屋理恵さんに「多重債務、こうして解決」、いわて生活者サポートセンター藤澤俊樹さんに「くらしとお金の安心支援で生活再建」と題し講演していただき、質疑応答も活発になされました。
 その吉田さんは4月、盛岡市生活福祉課に異動し、生活保護のケースワーカーになります。2002年から8年間にわたり市消費生活センターに勤務し、消費者向け出前講座を実に年200回も開催。盛岡広域8市町村による消費者行政の共同実施を立案し、参議院の消費者問題特別委員会公聴会の公述人も務めました。「悪質商法に負けないまちづくり」「多重債務問題に強いまち盛岡」に尽力。同センターの取り組みはマスコミにも数多く取り上げられ、全国から「盛岡方式」として高い評価を得ています。
 自殺問題についても、精神保健アプローチと多重債務対策の連携の必要性を実感しており、盛岡ハートネットと共催で2008年8月、シンポジウム「こころとお金の悩み解決」を開催。今回のセミナーはその第2弾であり、吉田さんのセンター勤務8年間の総決算的な、すごくいい講演でした。語り口そのままに、全文を紹介します。

演題「消費生活センターはこんなところ」

 みなさん、こんにちは。消費生活の吉田直美です。(拍手)
 今の時代,日本で生活しようとした時,2つのハードルを越えなければ命がつなげない社会になっています。2つのハードルとは,ひとつは労働力をお金に変換するというハードルと,二つ目は日のお金を消費して命をつなぐ際に生じるリスクというハードルです。
 まず一つは、労働力をお金に変換するっていう作業ですけど、労働力が高くて変換する能力が高い人にはそんなに大きなハードルにはなりません。だけど、社会ですからいろんな方がいらっしゃいます。もしかしたら労働力が最初から低い人がいるかも。また、昔高かったんだけど、なんかのきっかけで急に低くなっちゃった方もいるわけです。そういう方々が今、どうやって、労働力を私たちの生活に必要なお金に変換することができるのかというと、自分で変換するのが大変であれば、それを手助けしてくれればいいのですけど、ちゃんと機能しているのかという問題がありますよね。
 さて、今度、お金ができました。じゃ、それを、命をつなぐために、消費しますよね。例えばスーパーマーケットに行ってご飯を買う、おかずを買う。お金ないとスーパーマーケットでごはん買えないですもんね。その消費をするときに、また一つハードルがあります。そんなに難しくないっていうふうに思えるかもしれないんだけど、そこで消費するって行動に目をつけて、みなさんの大事なお金を狙ってくる、狙っている悪いやつらがいるわけですよ。そこで、いろんな陥し穴を仕掛けたりとか。しめしめ、ひっかかった、ってやってるやついるわけですから、そういう陥し穴に落ちないようにしなくちゃならない。この2つのハードルを越えられないと、命が守られない。命をつないでいくことができない社会になっちゃいました。
(続く)
by open-to-love | 2010-03-29 14:33 | 第13回例会:心とお金セミナー | Trackback | Comments(0)