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カテゴリ:特別障害給付金( 2 )

特別障害給付金

特別障害給付金

 2004(平成16)年12月、「特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律」が成立し2005(平成17)年4月から施行されました。本法律は、公的年金を求めた学生無年金障害者集団訴訟を背景に成立したものです。概要は次の通りです。

●目的
 国民年金制度の発展過程において生じた特別な事情にかんがみ、障害基礎年金等の受給権を有していない障害者に特別障害給付金を支給することにより、その福祉の増進を図ることを目的としています。

●対象者
 次の①②に該当し、国民年金に任意加入しなかったもののうち、当該任意加入中に初診日があり、請求時の障害の状態が、障害基礎年金1級または2級相当の障害に該当するもの。
 ①1991(平成3)年3月以前の国民年金任意加入対象であった学生(定時制、夜間部、通信を除く)
 国民年金任意加入対象であった学生とは、大学(大学院)、短大、高等学校及び高等専門学校の学生をいう。(昭和61年4月から平成3年3月までは、さらに専修学校及び一部の各種学校の学生を含む)
 ②1986(昭和61)年3月以前の国民年金任意加入であった厚生年金・共済年金等加入者の配偶者など

●支給額(平成18年度)
 ①障害等級1級 月額49850円
 ②障害等級2級 月額39880円

●請求手続きの窓口
 書類の受け取り、請求の窓口は、住所地の市町村役場国民年金担当課です。
 なお、障害認定等の審査や支給事務は、社会保険事務局(社会保険庁)で行います。

●その他
 ○給付金は、認定されると請求月の翌月分から支給されます。
 ○原則として、65歳に達する日の前日までに請求することが必要です。
 ○特別障害給付金を受給している場合は、国民年金保険料の申請免除が可能です。
 ○所得制限があります。(無拠出の障害基礎年金と同じ基準)
 ○老齢年金、遺族年金、労災補償等を受給している場合には、その受給額分を差し引かれた額が支給されます。(老齢年金の額が特別障害給付金の額を上回る場合は、特別障害給付金は支給されません。)
 ○特別障害給付金の支給を受けると、経過的福祉手当の受給資格は喪失します。

(全国精神障害者家族会連合会『精神障害者が使える福祉制度のてびき2007』)
 
by open-to-love | 2008-04-04 20:42 | 特別障害給付金 | Trackback | Comments(0)

特別障害給付金

学生無年金障害者裁判によって生まれた特別障害給付金

 特別障害給付金制度は、2005(平成17)年から始まった。「特定障害者に対する特別障害給付金の支給に関する法律」という名が示すように、無年金者の一部(学生、主婦等)を特定しての給付である。「学生無年金障害者裁判」では、国が国民年金の改正を怠ったのは立法不作為であるとする違憲判決が東京地裁、新潟地裁でも相次いで出された。これらに対応して国会が立法化へ動き、創設されたもの(平成16年12月10日法律第166号)であり、緊急避難的な制度という特徴と限界をもっている。

 制度の概要

 対象者:下記の①か②であって、国民年金に任意加入していなかった期間内に初診日があり、現在、障害基礎年金1、2級相当の障害に該当する人
     ①1986(昭和61)年3月以前の任意加入対象の主婦等
     ②1991(平成3)年3月以前の任意加入対象の学生

 支給額:1級:月額5万円(2級の1.25倍)、2級:月額4万円
      請求の翌月からの支給(遡及なし)

 窓口:請求は市区役所・町村役場、審査・支給等は社会保険事務局(社会保険庁)

 必要書類:障害基礎年金請求と同じ。加えて、在学証明書などが必要

 費用負担:全額国庫負担

 不服申し立て:国民年金法に基づく処分であり、二審制(社会保険審査官、社会保険審査会)


当面の課題、今後の課題

①手続きは障害基礎年金とほぼ同じで、そのうえ、かなり以前の初診日の確認、在学証明書など必要書類を整える難しさは倍加している。制度開始の2005年4月を例にとれば、全国の照会件数2万4000件、正規に受理されたのは1600件という数字がそれを表している。なかでも、初診日の確認の困難性は当然予想されており、社会保険庁は初診日の確認が書類上できない場合は、「初診日当時の状況を把握している複数の第三者各々の証明」があればと柔軟な、しかしあいまいな見解を示している。これをいかに実効性のあるものにするかが当面の問題である。

②対象から外されている在日外国人、在外邦人、夜間部の学生の問題など、緊急避難適性度であるため課題は多い。さらに、低額であることの問題は深刻で、今後この制度をどういう方向に発展させるか、現実に根ざした取り組みが当事者、関係者にも求められている。(池末美穂子)

「精神保健福祉白書2006年版 転換期を迎える精神保健福祉」
(精神障害者社会復帰促進センター・財団法人全国精神障害者家族会連合会・精神保健福祉白書編集委員会編、中央法規、2006年1月10日発行=26、27ページ)
第1編 解説編 第1部 トピックス
by open-to-love | 2007-04-27 09:24 | 特別障害給付金 | Trackback | Comments(0)