精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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カテゴリ:生活保護( 5 )

湯浅誠著『あなたにもできる!本当に困った人のための生活保護申請マニュアル』
(同文舘出版 DO BOOKS、2005年)
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生活保護の取り方教えます!何をどうすれば、生活保護を勝ち取ることができるのか。

序章 あなたは本当に生活に困っているか
1章 生活保護は生活を立て直すための最後の手段
2章 まず、敵を知ることから始めよう
3章 相談員のあらゆる攻撃に対応する
4章 生活保護以外の場所に誘導しようとする相談員もいる
5章 福祉事務所はあなたの主戦場だ!
6章 申請後はどうなるのか
7章 生活保護の開始はゴールではない
終章 付き添う人たちへ―後ろに立つこと

湯浅誠(ユアサ・マコト)1995年頃より、野宿者(ホームレス)問題に携わる。2002年まで、東京・渋谷を中心に炊き出しや福祉事務所への付き添いなどを当事者の野宿の人たちと一緒に行なう。訪れた福祉事務所は、東京23区の大半と東京市部、千葉県、埼玉県など東京近辺。現在、生活困窮者にアパート入居時の連帯保証人提供と入居後の生活支援を行なう“NPO法人自立生活サポートセンター・もやい”事務局長、野宿者・元野宿の生活保護受給者らと仕事起こしを行なう“便利屋あうん”代表、野宿者の法的支援を行なう法律家(弁護士・司法書士)グループ、“ホームレス総合相談ネットワーク”事務局他を兼任。1969年生まれ。
by open-to-love | 2010-12-01 20:19 | 生活保護 | Trackback | Comments(0)
特集 生活保護の暮らし

生活保護についての読者はがきアンケートでは
「今は利用していないけれど、将来使うことになるかもしれない」
という質問を多くいただきました。
生活保護とはどのようなものか
どんな条件であれば利用できるのか
必要なとき困らないように聞いてみました。

体験談 生活保護を使って

子どもを育てながら(福岡県 男性 57歳)
 病院で仲良くなった人と結婚しました。退院したときに建築関係の仕事につき、結婚したときは大工でした。妻は子どもが生後4〜5カ月のころ再発し入院しました。私の母が子どもをみてくれましたが、子どもが1歳ぐらいのとき、また妻が再入院しました。そのころは母が亡くなっていて、私は仕事が朝早くから夜遅くまで家に帰れない状況のなか、子どもを施設に入れなければいけなくなりました。手続きなどで月の半分は仕事にならず、入院費や子どもの施設への入所費用など収入が少ないなか支出がかさみました。生命保険から最高限度額のお金も借りて、生活が苦しくなったので生活保護の窓口に相談に行ったところ、ケースワーカーから「借金は認めない!」と怒ったような口振りの対応を受けました。2万円ぐらい受け取れるとの結果が出ましたが、少し腹が立ったので受けませんでした。
 妻はこれまで4カ月ぐらいの入院を1〜2年おきに6回くらいしました。いろんな事情があり、1994年末に家の立ち退きの強制執行を受け、妻は5年、私は2年間の入院を強いられ、子どもも施設に入るはめになりました。私は5年くらい前にリウマチを患い仕事ができなくなり、共同作業所に通って、そこの運営主体の副会長もしています。現在は生活保護で暮らしています。作業所の賃金と年に3回くらいボーナスもあり、収入状況報告書を福祉事務所に出しています。作業所の工賃は、多いときは月に1万3000円くらいになることもあります。生活保護では8〜9000円以上の収入があれば全部引かれてしまいます。私の気持ちとしては割り切れません。もう少しの所得控除があってもいいのではないでしょうか。
 現在は結婚後24年になり、一人息子は2年前に結婚して、1歳3カ月になる女の子の孫がいます。

ふだんの生活(佐賀県 男性)
 受給のきっかけは入院でした。兄姉たちも生活に支障をきたすくらい収入が少なく、そのうえ私が入院となって入院費が出せないので、やむなく市役所に行き相談をして、生活保護受給の手続きをしてくれました。生活保護を受けるようになって25年になり、今はグループホームで暮らしています。生保受給者でも、喫茶店でコーヒーを飲んだり、スポーツ観戦、映画鑑賞等と人との関わりのうえでお金を使うことがあります。

生活の悩み(福岡県 男性)
 障害厚生年金と生活保護を収入の柱としていますが、私の生活は文化的というにはほど遠いものがあります。慣れない一人暮らしなので、収入のなかから家賃、ガス代、電気代、電話代を差し引き、残りのお金から食事代、風呂代、タバコ代を払うとほとんどお金が残らない。自炊をしているが、材料を使って調理をしていくのはとてもむずかしい。何をどのように使えばよいのか、どのようにして作ったらいいのかがわからない。それでどうしても同じ材料ばかり買ってきて同じ料理ばかりつくってしまう。また部屋の掃除がまったくできないで困っている。トイレの掃除や掃き掃除も1カ月に1度できればいい。洗濯はたまってから、1週間に一度のペースでしている。それも着替えがなくなって仕方なくしているのが現状だ。友人と食事をしに行きたいときもあるが、外食をするとすぐに家計が行き詰まってしまうので、外食はなるべくしないようにしている。

人とのつながり(青森県 男性)
 僕は病気の急性期のときに3年ほど生活保護のお世話になりました。当時いろいろ動いてくれた病院の人や職場の人々には感謝をしています。僕はあの場面では、生活保護しか生きる道はなかったと思っています。東京で働いていて病気になり、田舎に帰って、まわりの人たち、特に姉には世話になりました。地道にこつこつ苦労を積み重ねて働くことができたので、よかったと思います。障害年金が3級から2級になったときに基礎年金と厚生年金の二階建ての年金をもらえるようになり、生活保護を利用しないで済むようになりました。仕事でいきづまったときに保健所の保健婦さんが温かく励ましてくれ、助かったこともあります。

家族とのちょっと離れた関係(東京都 K.T. 33歳)
 去年の8月から生活保護を受け、世田谷のアパートで一人暮らしを始めました。5年前の退院後、家にいると父とケンカばかりして病気が悪くなるので、母が家族会で何かないかと探して、東京都の精神保健福祉センターのホステル(中期宿泊入所訓練施設)に申し込み、1年後に入れました。1年で退所後、グループホームに1年ほどいました。
 家族会で知った不動産屋さんがアパートを見つけてくれ、家具はエアコン、テレビなどはリサイクルショップで買い、食器や箸は100円ショップで買いました。服や靴は安いところを探したり、友達にもらったりしています。携帯電話代を使いすぎるので、母に「どのくらいかかったの、今月は?」と聞かれます。
 作業所で火・木曜日に昼食会があります。夕食はイブニングケア(火・木曜日)に行き、食事代400円で助かっています。普段はスーパーでお弁当を買っています。月に1回、妹が泊まりに来て、「薬を飲まないとウツっぽくなってすぐわかる」と言われます。
 前に入院していた千葉の病院に土曜日に2時間かけて通院しています。薬の量は大分減り、長いつきあいの先生が「だいぶ良くなったな」と言ってくれます。
 たまに会うと父とも仲良く、4人でサーカスに行ったり食事に行ったりしています。
○1カ月の生活費○
[収入]障害年金97500円
    生活保護58700円(家賃+医療交通費)
    計  156200円
[支出]家賃  54700円

一人暮らしを始める(栃木県 S)
 ハートピアにいたときは、障害年金と工賃で暮らし、ときどきお金が足りなくなることがあって、お金の使い方について自信がなかったです。退所後はハートピアの地域生活支援センターや授産施設に自由に来られることで、友達やスタッフと話したりできて、一人暮らしのさびしさを紛らわせてくれました。今のお金のやりくりは生活保護と年金でトントンです。無駄遣いしなければやっていけるし、慣れるとさびしくなくなり、楽しむことができて気が楽です。町の中でいろいろ見たり、いろんな人と接したりで世界が広がった感じです。これからも一人暮らしを守りたい。
○1カ月の生活費○
[収入]障害年金    63000円
    生活保護    46000円
    計      109000円
[支出]アパート代   32000円
    電気代    2〜3000円
    電話代      4000円
    タバコ代    16000円(1日2箱)
    食事・衣類・雑費56000円位

ハートピアきつれ川職員より=Sさんはハートピアきつれ川の入所施設を2年の満期で退所しました。入所中の収入は年金と工賃で毎月ギリギリの生活で、退所後にアパートを借りるお金がまったくありませんでした。
 この辺り(さくら市=喜連川町と氏家町が今年4月合併)ではアパートを借りる際、家賃、敷金、礼金合わせて14〜15万円必要と言われています。生活保護担当に貸借契約の費用がないことを何度か相談しました。そのなかで、住宅扶助内の3万2200円以内のアパートへの入居なら費用を出せるとの話をいただきました。しかし、アパートはどこも家賃4万円以上でした。職員のつてで、一戸建ての2階部分を扶助内で貸してもらえるところが見つかり、Sさんの母親が保証人になり、契約費用は施設(ハートピア)に一時借りました。布団や扇風機は家族からプレゼントされました。
 役場で住民票を移動し、生活保護担当との面接には、通帳や手帳、印鑑、アパート契約書等をそろえ(本当は障害年金証書も必要。見つからず後で探しました)、職員が一緒に同席しました。生活保護担当よりわかりやすい説明があり、家族、生活、職歴、今後の予定などを聞かれました。翌日には生活保護担当がアパートの確認に来て、その足で役場へ行き、生活保護の申し込みを行いました。Sさんが一人暮らしを始めて1年が過ぎました。

救護施設のOB会(大阪府 男性 63歳)
 救護施設を退所して6年になります。文化住宅(家賃3万5000円)に住んでいます。風呂はなく、銭湯(360円)、コインランドリー(洗濯機200円、乾燥機200円)を使っています。朝食は喫茶店のモーニング(350円)、昼・夕食は施設の運営法人(昼280円、夕300円)で食べています。退所者の親睦会に入っていて、寮でソフトボールやボーリングなどクラブ活動に参加しています。寮は日曜日もお正月も開いていて、退所後ずっと通っています。

救護施設を出て一人暮らし(大阪府 男性 56歳)
 1年前に救護施設を出て、アパート(家賃4万2000円)で暮らしています。退所後も運営法人には昼食を食べに来ています。クラブ部活動もあり、友人に会えて担当職員もいるので、週に何度か顔を出すと安心します。

救護施設=日常生活を営むことが困難な要保護者を入所させ、生活の支援を行うことを目的とする施設(生活保護法第38条で規定)。2人の男性は、保護施設通所事業(生活保護受給者に対し通所訓練や訪問指導などを行う)の利用者です。
(月刊「ぜんかれん」2005年7月号 通巻462号)
by open-to-love | 2008-01-11 00:49 | 生活保護 | Trackback | Comments(0)

生活保護Q&A

生活保護についての読者の質問 Q&A
(回答 全国生活保護裁判連メール相談スタッフ)
Q1 生活保護にも関心があるけれど、今すぐとは考えていません。今のうちにしておいた方がよいことはありますか?
A1 生活保護制度は憲法25条によって保障された市民の権利です(生存権と呼ばれます)。市民であれば誰でも、「健康で文化的な最低限度の生活」が保障されることになっています。
 ただ、生活保護制度は、できるだけ利用者を増やしたくないという国や自治体の引き締め政策のため、本来の趣旨からはずれ、残念ながら「使いにくい」「複雑な」「引け目を感じる」ような運用が長らく続いており、時には違法な運用をめぐってやむにやまれぬ不服申立や裁判が起こっています(少なくない原告や不服申立人が勝利しています)。
 したがって、これからの生活を考えて、生活保護制度の本来の在り方や趣旨を、今のうちから勉強することは重要な意義があります。
 さしあたり、制度の概要、困ったときのわかりやすい問答集として、『いのち くらし 生活保護Q&A50プラス1 あきらめる前にこの1冊』(全国生活保護裁判連絡会編・編集代表 竹下義樹、2200円(税込)、高菅出版 ☎075・222・6743)、生活保護をめぐる国や現場の動きの紹介等については、『季刊 公的扶助研究』(全国公的扶助研究会編、みずのわ出版 ☎078・242・1610)が役に立つと思います。また、全国生活保護裁判連絡会のホームページ(http://www7.ocn.ne.jp/~seiho/)において、生活保護の不服申立や裁判をめぐる動きや、「生活保護なんでも相談室 よくある質問(FAQ)」が紹介されており、無料メール相談コーナーも開設されています。

Q2 生活保護について、今、皆が関心をもっているがよくわかっていない。親と同居でも使えるのか、自立生活を送れるような元気な者でないと受けられないのか、知りたい。(福井県 家族 72歳)
A2 生活保護の必要性は、原則として世帯を単位として判断します(居住・生計を同一とする世帯を単位として判断し、これを「世帯単位の原則」と言います)。したがって、同居の親も含めた家族全員の収入と、生活保護の最低生活費を比べ、前者が後者を下回る場合には利用できることになります。
 ただし、親が重度の障害者を介護している場合などには、親の収入を除いて考えてくれる場合(「世帯分離」=親と重度障害者の世帯を分離する)もありますので、福祉事務所とよく相談してください。
 また、自立生活を送れる元気な人だけが受けられる制度ではありません。むしろ生活保護の利用者は病気や障害などのハンディキャップのある方が大半です。そして、このようなハンディキャップのある方の広い意味での「自立」を保障するために、経済的な保障(最低生活費の保障)や各種社会福祉サービスの利用やコーディネートなどを行うのが、生活保護制度の役割と言えます。

Q3 口べたな人が生活保護の相談や申請に行くとき、何かあらかじめ用意したり、誰かと一緒に行った方がいいでしょうか?
A3 役所に自分の生活が困窮していることを相談するのは勇気のいることです。見知らぬ職員と話をする時は緊張して、なかなかうまく話をすることはできません。一人で行くことに自信がないのでしたら、信頼のできる人に同伴してもらっても良いでしょう。同伴者同席の相談は、相談者本人が承諾している以上、当然認められます。もちろん法律でも禁止されていません。
 行くときは、印鑑を持っていって下さい。それだけで十分ですが、年金の証書、障害者手帳、預金の残高証明、家賃の通帳か領収書、健康保険証などが事前に準備できればそれにこしたことはありません。
 生活保護を受けたいということでしたら、相談時にはっきりと「申請します」と言うことが重要です。はっきりと生活保護を申し込む意思が表明された場合には、行政は申請を受け付けなければなりません。受け付けられれば、必要な書類等のことを担当者が説明してくれます。

Q4 生活保護に一度申請してだめだったとき、状況が変わらない場合は再申請しても無理でしょうか?
A4 預貯金がある、収入が最低生活費を超えている、などにより保護の要件に該当しない場合は、保護が受け付けられても、却下されます。その時は、決定通知書に却下する理由が書かれています。その後に預貯金がなくなったり、収入が低くなれば、却下となった理由に該当しなくなるので再申請ができます。
 A3にもあるように、生活保護は、申し込みの意思が表明された場合には、行政は申請を断ることはできません。もし受け付けてくれないときは、自分の住所と名前、同居家族の名前、困っている事情を紙に書いて押印して出せば、それが申請書になります。もめた場合には、内容証明付きの郵便で申し込みを行えば確実です。
 福祉事務所は、生活保護が必要かどうかの調査をして14日以内・遅くとも30日以内に保護の決定(保護を開始するか、却下をするか)をしなければなりません。その決定に納得できない場合には不服申し立てができますし、同時に再申請もできます。

Q5 私は市に生活保護を申請して断られましたが、作業所で聞くと、隣の市では私と同じような条件で通っているそうです。国がやっていることなのに、市の福祉事務所の対応が異なるのはなぜですか?
A5 生活保護は、国の責任で全国一律に行われる制度ですが、最近では、福祉事務所による対応の差が混乱を招いている話をよく聞きます。全く条件が同じなのに、保護が断られた場合には、その理由を納得のいくまで福祉事務所に聞くべきです。そのうえで、どうしても納得のいかない場合には、県知事に不服を申し立てて争うことができます。

Q6現在作業所に通っている統合失調症の長男(39歳)がいます。要件が満たされず無年金障害者となっています。親の所得の関係で国民年金の掛け金も半額免除です。将来は生活保護も視野に入れての生活設計を話し合っています。生活保護法にも目を通したのですが、具体的に何のことかわかりません。教えていただければありがたいです。
①長男の貯金の残高はいくらくらいまで認められるのでしょうか? 5〜6万円くらいまでとどこかで聞いたような気もするのですが。
②家や土地は親である私の名義になっているのですが、処分する必要があるのでしょうか?
③扶養義務者の件ですが、長男には妹が1人いますが、扶養できる状況ではありません。私(親)のきょうだい4人も今では孫のいる身です。扶養義務者の資産はどのように査定されるのでしょうか?(新潟県家族、64歳)
A6 資産調査の方法は、金融機関や生命保険会社への調査や、扶養義務者への問い合わせを福祉事務所が行います。本来は、調査先への保護申請者の個別の同意が必要ですが、あらかじめ保護申請者から一律・包括的な同意書を取り、一律に調査されるというのが実態です。
①貯金について 貯金については、現在の厚生労働省の運用はたいへん厳しく、一カ月の最低生活費(お住まいの地域や家賃の有無によって変わりますが、家賃なし・単身者で約6万円から7万5000円程度)の2分の1を超える収入=貯金があると、保護は開始されません。
②家や土地について 現に居住している土地・家屋は、保護を利用される方についても、原則として保有が認められます。息子さんが別の場所にアパートを借りられて、単身で生活保護を利用される場合には、親世帯が持ち家であっても、特に問題とされることはありません。
③親・きょうだい・親戚の扶養 成人された息子さんと、親もしくは妹の関係は、民法上「生活扶助義務関係」と呼ばれ、その人なりの社会的にふさわしい生活を送ったうえで、なお余裕があれば仕送りを検討すればよい、という程度のゆるやかなものですので、親・妹さんの家や土地など、社会的にふさわしい資産の保有は当然認められます。また、おじ(伯父・叔父)やおばになりますと、過去に息子さんからおじさん等に仕送りをしていた等の特別な事情がある場合で、家庭裁判所が認定したときに扶養義務が発生するとされているだけですので、問題とされることはまずありません。

Q7 現在70歳になる父と一緒に暮らしています。持ち家なのですが、土地が36坪しかなく、建坪も15坪ほどで、不動産屋さんに聞いたところ「売買の対象にならない」とのことです。現在は、私の障害年金と作業所の工賃、父の年金とアルバイト代で生活していますが、親なき後が心配です。将来安心して生活保護が受けられる状態になればと思います。(北海道、42歳)
A7 A6の②でも説明しましたように、所有している土地・建物については特に広大な広さがあるとは考えられず、仮にお一人暮らしとなられても、住居として利用していれば処分を求められることはまずないと思われます。
 また、一人暮らしとなった場合には、あなたの最低生活費(障害者の場合には、加算があるので最低生活費は健常者より高く設定されています)と、収入(年金と工賃)とを比較し、収入が足りなければ、他に貯金などの条件(貯金の保有はA6の①参照)をクリアできれば保護を利用できます。

Q8 生活保護の審査が厳しくなったと聞きますが、どこがどう厳しくなったのかをくわしく教えてください。金額や支給される条件を教えてください。(東京都、43歳)
A8 A1でも述べましたが、生活保護については、違法とも言うべき厳しい運用が続いています。
 特に、保護の申し込みの段階で必要以上の書類や就労の努力を求めて、保護の申し込みを抑制・排除する、いわゆる「水際作戦」(保護に入る水際で阻止する)が強化されています。また、保護の利用の条件では、働けない人にまでしつこく働くことを求める、関係が断絶している親族にまで援助を強要するような運用がまかり通っています。しかし、このような運用は違法・不当な場合が多いため、不服申立や裁判では行政側が負ける例が多くなっています。
 支給金額は、年齢・世帯人員・地域によって異なります。大都市部では、精神障害1級の重度の方(一人暮らし)の場合、生活費11万円程度(障害者の加算込み)、住宅費4万円程度が最低生活費とされ、この合計金額約15万円と収入(障害年金など基本的にすべての収入は含まれます)とを比較して、最低生活費に足りない金額の保護費と、介護、医療等のサービスが現物で支給されます。家屋・宅地などの不動産や貯金、親族からの援助等については、A6を参照してください。

Q9 今は1人で暮らしていて、生活保護を受けて農業をしています。親類の人たちから何の援助もなく、畑をさせてもらっています。無年金で、これからも畑仕事をしたいのですが、誰も相談に乗ってくれません。これからどうやって生活すべきでしょうか。(広島県 女性 53歳)
A9 生活保護を受けながら、なかなか自分ができる仕事がみつからず、何もしないままに暮らさざるを得ない人々がたくさんおられます。相談者の方は、病気治療をしながらも畑仕事をされておられるとのこと。作物が収穫できたときは、喜びもひとしおだと思います。
 しかし、健康のこと、これからの生活のことを考えると不安もつのるに違いありません。まず、生活保護を担当するケースワーカーや、通院先の医療機関のケースワーカーなどスタッフの人、保健所の保健師、相談員などに相談されたらいかがでしょうか。
 また、お住まいの地域に作業所やデイサービスなどの施設はないのでしょうか。農閑期などにこのような通いの施設が利用できれば、もしかするといろいろな人と出会えてさびしさも解消できるかもしれません。

Q10 私は現在生活保護を受けていません。でも将来は受けるかもしれません。そこで質問なのですが、貯金は一銭もできないのですか? 生命保険にも入れないのですか?(群馬県 女性 64歳)
A10 生活保護を新たに利用する場合の貯金の扱いについては、A6の①と同じです。
 生命保険については、解約すればお金が返ってくるタイプのものについては、その解約返戻(へんれい)金を貯金と同様に扱って、原則として解約するように求められます。ただし、解約返戻金が小額である場合(おおむね最低生活費の3カ月以下)で保険料も安い場合(おおむね最低生活費の1割以下)は生命保険への加入継続が容認されることもあります。

Q11 持ち家で親と同居しています。遠くに兄一家が住んでいます。今は障害年金の一部で暮らしています。自然に考えれば私よりも先に親が亡くなる。貯金があると生活保護は支給されないのはわかっています。家と土地があっても、生活保護は支給されるのでしょうか? エアコンはありませんが、MDコンポとDVDプレーヤーがあります。生活保護申請の際、没収されることはありませんか? 作業所にも、生活保護で暮らしている人はいますが、やはりタバコ代が高くつくらしく、なかなか厳しいようです。金額として、大体いくらくらい支給されるのですか? あと、生活保護を受けるデメリットについて、教えてください。(千葉県 男性 39歳)
A11 現に住んでおられる家と土地があっても、生活保護は利用できます。MDコンポやDVDプレーヤーについては、売却すればそれなりの高額で売れる場合は、ぜいたくな「資産」だとして売却が求められることが絶対にないとは言い切れませんが、普通は、売れないか、もしくは手間賃程度にしかならないでしょうから、「売却せよ」とは言われないでしょう。
 生活保護から支給される生活費は、都市部で約7万5000円から郡部で6万円弱まで、6段階になっています。
 生活保護を利用したときのメリットは、生活の安定、さらに医療費が無料になるなど、社会サービスの利用料が低額もしくは無料になり利用しやすくなることなどです。
 基本的にはデメリットはなく、市民的な権利はすべて保障されます(居住移転の自由や選挙権など)。しかし、厳しい運用のために、ともすればケースワーカーから生活を監視されるような側面があること、通院の際には、国民健康保険証がなく、福祉事務所で発行される「医療券」が必要なことなどがあります。

Q12 財産を売り、保険を解約しなければ生活保護がもらえないというところは間違っていると思いました。民間の年金保険はむだですか? 将来不安です。私は無年金障害者です。(東京都 37歳)
A12 生活保護は、できるだけの努力をしてもなお最低生活を維持できない場合に、国の定める最低生活費とその世帯の収入との差額を現金または現物(医療サービス、介護サービスなど)で給付する制度です。ここでいう「できるだけの努力」の中には手持ち資産の現金化も含まれますが、居住用不動産など一定のものについてはそのまま所持できるものもあります。
 また、民間の年金保険については、原則として資産とみなされ解約を求められますが、生命保険(Q10参照)や学資保険など、解約返戻金や保険料の金額がさほど多くない場合には必要に応じて認められることもあります。他方、支給された保険金については収入として認定され、「最低生活費に足りない部分」だけの保護費が支給されることになります。

Q13 以前交通事故に遭いました。その時生活保護を受けていましたが、慰謝料(6万8000円)は全部取り上げられてしまいました。示談の時の書類作成だって手伝ってくれなかったのに、重度の障害者に不当だったのではと今も思っています。(栃木県 51歳)
A13 確かに、あなたの疑問はもっともです。慰謝料は、実際は「痛み賃」ともいうべきものですから、交通事故に遭ったあなたが保有すべきものです。しかし、現在の生活保護制度では、残念ながら、いかなる収入であっても基本的には収入認定することになっています。
 ただ、自立のために役立つものについてはその控除が認められています。例えば、耐久消費財の購入や家屋補修費用などは認められる可能性があります。もし、そのような必要性についてあなたに何も確認しないまま全額返還だけを求めていた場合には福祉事務所の決定は不当であり取り消さなければならない可能性があります。
(月刊「がんかれん」2005年7月号 通巻462号 特集「生活保護の暮らし」)
by open-to-love | 2008-01-10 00:58 | 生活保護 | Trackback | Comments(0)
権利としての社会保障 生活保護を利用するために
(木下秀雄 大阪市立大学法学部教授)

社会の安全装置
 「福祉の世話になる」という言い方で世間で言われることが多いのが、生活保護を利用することです。そして、「福祉の世話になるのは気が進まない」、という人がまだまだ多いようです。しかし、このモノがあふれる現代社会は、豊かなように見えると同時にたいへん不安定な社会です。この社会は、どんな人でもケガをしたり病気になったり、リストラにあったりすると、いっぺんに日々の生活に困る社会でもあります。、
 そうした危うい社会でどんな人生の事故が起こっても、すべての人がまともな生活ができるようにしよう、ということで考え出され、闘いとられてきたもの、つくりあげられてきたものが社会保障制度です。
 社会保障は、現代社会が作り出した社会の安全装置です。ですから、社会保障を利用して元気に生活を営むことは、すべての人の権利です。さらに、社会保障制度を大いに活用し、よりよいものとしていくことは、市民の義務である、と言えます。
 生活保護は、そうした社会保障制度の中でも、「最後のセーフティネット(安全網)」と言われています。「最後の」という意味は、つまり、雇用などによる賃金が得られない場合、まずは老齢年金や障害年金、あるいは特別障害者給付などによる所得保障制度が用意され、また、各種福祉サービス制度が用意されています。そして、そうしたセーフティネットを使っても十分な保障が得られない場合、「最低生活保障」のための制度として生活保護制度が登場することになっています。
 このように生活保護は、すべての人に、少なくとも「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する制度です。これは、日本国憲法第25条が、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定めていることから明らかなことです。生活保護法はこの憲法の規定を受けて、生活に困っているすべての国民に「『健康で文化的な生活水準を維持することができる』最低限度の生活」(生活保護法第3条)を保障する制度です。

○社会保障の理念○
世界人権宣言 第22条
 すべて人は、社会の一員として、社会保障を受ける権利を有し、かつ、国家的努力及び国際的協力により、また、各国の組織及び資源に応じて、自己の尊厳と自己の人格の自由な発展とに欠くことのできない経済的、社会的及び文化的権利を実現する権利を有する。(1948年12月10日国際連合総会)
日本国憲法 第25条
 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。(1946年11月3日交付)

生活保護法の特徴
 生活保護法の特徴の一つは、「無差別平等の原理」(2条)といわれるものです。つまり、生活困窮になった原因を問題にしないで、最低生活ラインを下回ることになったすべての人に対して、最低生活を保障する、という立場をとっていることです。
 例えば、アルコール依存症の方の場合のように、一見、本人の責任で生活に困るようになった、と見える場合でも、そうした原因を克服するための援助とともに、最低生活ラインに届くまでの経済的援助を行う、というのが日本の生活保護法なのです。ですから当然、障害や病気のため仕事が見つからなかったり、十分な収入が得られない場合にも、最低生活ラインまでの経済的援助が受けられます。
 二つには、生活保護法の基本目的が、すべての人に「最低限度の生活を保障すること」とともに「その自立を助長すること」と掲げている点です。2005年度から、市町村等が、一人親世帯や、若年者、精神障害者などに対する「自立支援プログラム」を策定して援助を行うことになっています。こうした「自立助長」のための援助は、本来ならば、保護を受けている人の話をよく聞いて、多重債務の処理や年金受給手続きの援助を行うとともに、就労先の開拓などを行うべきですが、現実には担当ケースワーカーの力量に左右されることが多いのが実情で、すくなくとも、「自立助長」を口実に無理矢理生活保護を廃止する、ということがないようにすることが必要です。「自立助長」のための援助は、生活保護を受けている人それぞれの事情に沿って行うことが原則です。(生活保護法第8条「必要即応の原則」)。
 三つには、外国人に対する生活保護がたいへん制限的なことです。現在の国の方針は、在日韓国・朝鮮人のように永住型の在留資格を持つ人たちに対しても、生活保護は正式な「適用」を認めるのではなく「準用」するだけだ、という立場です。
留学や就学など、短期滞在型の在留資格の外国人の人には、そうした「準用」すら認めない、という立場です。ただ、「準用」の場合には、保護の内容的にはまったく生活保護適用と同じですし、誤った保護実施がなされた場合には訴訟を提起することができます。短期滞在型の外国人の方の場合についても、せめて医療扶助については、保護の「準用」くらいは認めるべきだろうと思います。

生活保護制度の基本的仕組み
 こうした目的を達成するための生活保護支給の基本的な仕組みは、次のようになっています。
①厚生労働大臣が定める基準に基づいて、保護を必要とする人の「需要」(まともな生活をするのに必要なもの)を測定し、それによって「最低生活費」を計算します。
②次に、その人の収入や持っている金銭・物品等を計算して最低生活にあてるべき額を計算します(「収入充当額」)。
③こうした「収入充当額」で「最低生活費」を満たすことができない場合に、その不足分を「保護費」として支給する、という制度になっています。つまり、計算された「最低生活費」より持っている資産の「収入充当額」が少ない場合、その差額が保護費となるわけです。
 この最低生活費と収入を計算する単位は、生活保護法では、「世帯」を単位とすることが原則とされています。つまり、同一の住居に住んで、生計を共にしている者同士は、たとえ、親戚関係がない場合でも、「同一世帯」と考えて、生活保護の単位とされると同時に、世帯全体の収入についても最低生活維持のために使われるものとされています。
 生活保護は、次の8種類の扶助に分けられ、状況に応じて必要な保護を受けます。
①衣食その他の日常生活のための「生活扶助」
②義務教育にかかる費用を保障する「教育扶助」
③住居を保障する「住宅扶助」
④診察・薬剤・入院を保障する「医療扶助」
⑤介護保険法の適用から外れる人や、利用料金負担ができない人のための「介護扶助」
⑥出産の費用等を保障する「出産扶助」
⑦仕事に必要な資金や技能習得を保障する「生業扶助」
⑧葬儀(火葬・埋葬)等にかかる費用を保障する「葬祭扶助」

保護費の計算のしかた
 少し具体的な数字を上げて考えてみましょう。生活保護法における「最低生活費」の計算は「最低生活費=生活扶助+住宅扶助+教育扶助+介護扶助+医療扶助」となっています。
 ただし、それぞれの具体的な額は、日本全国の地域を6種類に分けて、毎年4月1日の厚生労働大臣告示(「生活保護基準額表」)という形で示されていますので、地域によって額にかなりの差があります。
 基本となるのは、生活扶助と住宅扶助です。生活扶助が、日常的な支出に使える額なのですが、これは、個人単位で計算される「第1類」(年齢別)と世帯単位で計算される「第2類」(人数別)、それに受給者の特性による「加算」(妊産婦・母子・障害者・介護施設入所者・在宅患者など)から計算されることになっています。つまり、生活扶助=1類+2類+加算、となります。
 例えば、2005年度の「一級地の1」(東京23区、千葉市、さいたま市、横浜市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市など)の35歳の男性で、国民年金障害2級の方の場合、「1類」として、4万270円、「2類」として、一人世帯=4万3430円、これに障害加算1万7890円、小計10万1590円が生活扶助の額となります。
 住宅扶助として家賃は基本的に実費額が支給されることになっていますが、ただ、上限額が決っています。地域によって違いがありますが、大都市で一人世帯家賃4万2000円くらいが上限です。
 他方で、障害年金などの収入はすべてこうした最低生活のために使うことになっていますので、国民年金の障害基礎年金2級6万6200円は収入として認定され、ほかに就労先での賃金も収入として認定され保護費から引かれることになります。
 さらに、預貯金などの「資産」も生活保護を受けるより先に活用することが求められます。また、働くことができる人は働く力もできるだけ活用するように求められます。

家族・親族との関係
 生活保護制度は家族の関係でどのような取り扱いになるのでしょうか。現在の生活保護法では、生活保護を受ける人(世帯)に対し扶養義務を負う人(両親・子ども・兄弟姉妹・配偶者・祖父母等、民法第877条における直系血族)がいても、生活保護を受ける権利は影響を受けない(扶養義務者が存在するという理由だけで申請を却下することはない)というのが原則です。ただ、「同一世帯」に収入のある人がいる場合は、原則としてその人の収入はすべてその世帯の生活費として使われるものと見なされます。世帯収入が最低生活を維持できる(保護基準以上である)場合には生活保護は受けられません。単身で生活している成人の障害のある人に、別世帯の兄弟姉妹がいる場合には、本人が保護を申請したとしても、兄弟姉妹がいることは生活保護を受ける権利に影響しません。別世帯で生活をしている場合には、経済的援助よりむしろ定期的に訪問したり連絡をとるなどの援助を行うことが大切になるでしょうし、それで足りるともいえます。

所得保障は自立の基盤
 日本では現在のところ、障害基礎年金や特別障害給付金のような所得保障制度は、残念ながらそれだけで生活できる額にはなっていません。しかし、このような、決まった額の所得保障があることは、障害者の自立にとってたいへん重要です。こうした所得保障以外に何がしかの収入があれば、生活保護を利用しなくとも自立した経済生活を営むことができるからです。同時に、そうした別収入がない場合には、最低生活水準までの収入を確保するために生活保護制度を利用することをためらう必要はない、と思われます。
 最近、不況の中で生活保護利用者が増えています。これに対して、厚生労働省は老齢加算や母子加算を廃止したり制限し、また最低生活費の額を徐々に引き下げたりして、引き締めを図っています。同時に、ここ10年余の間、裁判や不服申し立てを活用して、生活保護を権利として育てる取り組みが発展してきています。そんななか、最高裁判所でも2件、生活保護行政のあり方を違法であるとして、住民側が勝訴する事例が続きました(2003年7月17日「高(たか)生活保護訴訟」判決、2004年3月16日「学資保険裁判」判決)。こうした動きを受けて、厚生労働省に「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」(2003―04年)が設けられ、生活保護を「利用しやすく自立しやすい制度」にするように、という報告が出されました。生活保護を日本国憲法に沿った制度に育てるかどうか、これからががんばりどころですし、住民の力が問われています。

参考になる本
 尾藤広樹、木下秀雄、中川健太朗著『誰も書かなかった生活保護法』『生活保護のルネッサンス』(法律文化社)
 ※「専門委員会」の議事録・報告書(厚生労働省)http://www7.ocn.ne.jp/~seiho/

(月刊「ぜんかれん」2005年7月号 通巻462号 特集「生活保護の暮らし」)
by open-to-love | 2008-01-09 22:03 | 生活保護 | Trackback | Comments(0)

生活保護

生活保護データ

生活保護の受給者数は増加傾向にあり、特に母子世帯の保護率の高さが際立っている。

 生活保護制度は「最後のセーフティーネット」と呼ばれる。被保護世帯数は、戦後の経済成長や社会保障制度の充実などで、漸次減少してきたが、近年の経済不況の影響で増加傾向に反転した。2004年度の受給世帯総数は99万8887世帯、被保護人員は142万3388人であった。2003年度の千世帯数に対する世帯保護率は20.5%、人員ベースの保護率(人口千人に対する被保護人員の割合)は10.5%となった。
 被保護世帯の世帯類型をみると、2004年度で「高齢者世帯」(46万5680世帯、46.7%)が最も多く、ついで「傷病・障害者世帯」(34万9844世帯、35.1%)、「母子世帯」(8万7478世帯、8.8%)、「その他の世帯」(9万4148世帯、35.1%)と続く。受給者の中心は、景気動向や障害基礎年金の創設のほか、1981年の厚生省通達「123号通知」による資力調査、運用の厳格化の影響等で、高齢者世帯や傷病・障害者世帯となり、保護期間の長期化が問題になっている。
 世帯類型別の保護率(同世帯類型千世帯に占める受給世帯数の割合、%)をみると、高齢者世帯が49.6%(2003年現在)であるのに対し、母子世帯は145.3%ときわめて高く、ほぼ7世帯に1世帯が生活保護を受給していることになる。また、高齢者世帯で女性の被保護人員が多く(48万8500人中、女性が30万2870人)、母子世帯の貧困と並んで、高齢女性の貧困問題の深刻さがうかがえる。(男女共同参画統計データブック―日本の女性と男性―2006)
by open-to-love | 2007-05-06 17:17 | 生活保護 | Trackback | Comments(0)