精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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カテゴリ:マスコミ報道( 5 )

コンボお知らせメール便:こんぼ亭@大阪:&「週刊現代」への抗議:その後のご報告

 盛岡ハートネットのみなさま、こんにちは。コンボ広報チームです。先日テレビ番組でコンボのあるここ本八幡の町が紹介されました。その中で紹介された様々な品種のいちじくを育てている農園は、実はコンボのご近所にあります。コンボのスタッフNが先日いちじくを買いに立ち寄ったところ、放送日の翌日は、なんと700人が殺到したそうです!テレビの影響って、すごいですね!

 ★HEADLINES★
 (1) 第36回こんぼ亭:「心はどれくらい脳なのか?」~事前申込締切もうすぐ!~
 (2) 「週刊現代」の医療特集への抗議~その後~
 (3) ピアサポートグループ開催情報
 (4) コンボイベント最新情報

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 ★第36回こんぼ亭月例会 in 大阪!★
  『心はどれくらい脳なのか?』
    2016年10月15日(土)
  ~事前申込の締め切りは10/7!~
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 大阪での初めてのこんぼ亭! お得な事前申し込みの締め切りは、いよいよ今週の金曜日、10/7です。皆様ふるってご参加ください!
  ☆詳細&お申込方法はコンボのHPから
  → https://www.comhbo.net/?page_id=11166
  ☆チラシはこちらから(裏面が申込用紙になっています)
  → https://www.comhbo.net/wp-content/uploads/2016/09/comhbotei36flier.pdf
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 事前申込がお得!~10/7(金)まで~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【日時】 2016年10月15日(土)
      12:30開場 13:00~15:30 ※30分ほど延長する場合があります。
 【会場】 大阪社会福祉指導センター 5階多目的ホール
      (〒542-0065大阪市中央区中寺1-1-54)
     〇アクセス: 地下鉄谷町線・長堀鶴見緑地線「谷町六丁目駅」より徒歩5分
     〇地図: https://www.comhbo.net/wp-content/uploads/2016/08/ohsaka-syakaifukushi.pdf
 【参加費】 事前申込3000円(コンボ賛助会員は2000円)、当日3500円
 【お問合せ】 NPO法人コンボ「こんぼ亭」係
         TEL: 047-320-3870
         EMAIL: comhbotei@gmail.com

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 糸川先生の著作
 「科学者が脳と心をつなぐとき~父と母と私が織りなす50年の物語~」
   ~増刷しました!~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◎本の内容については下記をご覧ください。
   https://www.comhbo.net/?p=8410
 ◎ご注文は上記サイトのほか、お電話やファックスでもお受けしています。
  TEL: 047-320-3870  FAX: 047-320-3871

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 「週刊現代」の医療特集への抗議活動
  ~その後の経過についてのご報告~
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 認定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)は、2016年7月5日、講談社の「週刊現代」に掲載された記事をめぐり、編集長山中武史氏に対して抗議文書を送付いたしましたが、その後も文書でのやりとりが継続しています。
 9月28日に「週刊現代」から送られてきた文書が同編集部からの最終的な意思であると思われますので、このたび、ホームページ上で、これまでのやりとりをすべて公開いたしました。
   〇このやりとりの過程で、週刊現代編集部は、「行き過ぎた取材があったことを認め、謝罪をする」、「コンボの主張に基づいた記事を1ページ設ける」などの方針を提示してきました。
   〇ところが、8月3日の週刊現代の返信には、謝罪を要求することについて「(コンボは)はなはだ常軌を逸している」と変化します。
   〇また、コンボ職員の発言に、週刊現代編集部が調べた文献に基づく内容を加えたものをコンボ職員の発言としていること、
   〇それに対して、コンボからは、どのような文献に基づくのかを明らかにしてほしいなどの文書を送ったこと、
   〇それらの質問などに対して、週刊現代編集部は「独善的かつ執拗で矛盾した抗議」であるとして、一切回答をしないことなどが、この一連のやりとりで明らかになっています。
   コンボでは、精神医療の「見える化」を推進していますが、コンボの対外的な交渉も「見える化」していく方針のもと、9月28日に週刊現代から届いた文書とそれまでの過程での双方の文書をすべて公開することにいたしました。
   ◎週刊現代との一連のやりとりに関する文書(9/28掲載)
   → https://www.comhbo.net/?page_id=11360

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 ピアサポートグループ
 開 催 情 報
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 ☆最新情報は下記ウェブサイトから
 https://www.comhbo.net/?page_id=3698
 ○10/16(日)ガレージとーく(長野県塩尻市)new!
 ○10/20(木)ピアサポートグループ麦の会(長野県安曇野市)
 ○10/22(土)元気+サークルズ in 秋葉原(東京都千代田区)
 ○10/22(土)札幌ピアサポートグループSAPIAオープングループ(北海道札幌市)
 ○11/17(木)レインボーキャリア会《女性限定》(神奈川県座間市)
  ★ピアグループ情報を掲載してみませんか?
   ご希望の方は、comhbo.peer@gmail.com までご連絡ください!

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 コンボ★イベント
 最 新 情 報
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 ◎こんぼ亭第37回月例会◎
 『いま、注目の多機能型診療所!~入院に頼らない精神医療の時代へ~』
 【日時】2016年11月26日(土)
 【会場】荏原文化センター(東京都品川区)
 【出演】三家英明(三家クリニック院長;多機能型精神科診療所研究会世話人)、藤井千代(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所社会復帰研究部部長)
 ☆詳細は近日中にコンボのHPにアップいたします。

 ◎こんぼ亭月例会:今後のスケジュール◎
 ☆各回のテーマは、決まり次第ウェブサイトやメルマガでご案内いたします。
 ☆こんぼ亭のメインページはこちらから
  https://www.comhbo.net/?page_id=72
 【第38回】 2016年12月17日(土) かめありリリオホール(都内葛飾区)
 【第39回】 2017年1月21日(土) 江戸川区総合文化センター(都内江戸川区)
 【第40回】 2017年2月25日(土) 小岩アーバンプラザ(都内江戸川区)
 【第41回】 2017年3月18日(土) 江戸川区総合文化センター(都内江戸川区)

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  熊本地震復興支援募金 ~ご協力をお願いいたします!~
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  ☆詳細はコンボのHPから
  → https://www.comhbo.net/?page_id=10107
  ☆地域精神保健福祉サポートセンターのHP
  → http://cmhawsc.web.fc2.com/
  ☆広報・周知にチラシをご活用ください
  → http://cmhawsc.web.fc2.com/assets/20160520siennkinbosyu_tirashi.pdf
○===============================○
  コンボの活動にご協力をお願いします
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 さまざまなイベント・研修会や情報提供など、NPO法人コンボの活動は、皆さまからのご理解・ご協力に支えられています。コンボへの皆さまのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
 【賛助会員として】
   ☆会費は1年間5,000円です
   ☆賛助会員のお申込みはこちらから
    → https://www.comhbo.net/?page_id=190
 【書籍・DVD等の購入を通じて】
    → 《書籍》 https://www.comhbo.net/?page_id=2537
    → 《DVD》 https://www.comhbo.net/?page_id=2298
 【寄付を通じて】
    → https://www.comhbo.net/?page_id=182
 ※賛助会員のお申込み、書籍・DVD等のご注文、ご寄付はお電話・ファックス・郵送でもお受けしております。
○===============================○
  《競輪 RING!RING!プロジェクトの補助を受けています》
   「こころの元気+」の制作
  《日本財団の助成を受けています》
   ACTチームのモニタリング調査、スタッフ養成及びスーパービジョン体制の整備
○===============================○
  《熱中症予防声かけプロジェクト》
   www.hitosuzumi.jp
   コンボも参加しています!
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●「こころの元気+」の情報はこちらからご覧になれます。
https://www.comhbo.net/?page_id=11233
☆9月号のテーマは「ちょっと元気をプラスしたい」
☆10月号のテーマは「障害年金何が変わったの?」
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認定NPO法人 地域精神保健福祉機構(コンボ)
Website: http://comhbo.net
Twitter: http://twitter.com/#!/comhbo/
Facebook: https://ja-jp.facebook.com/comhbo
〒272-0031 千葉県市川市平田3-5-1 トノックスビル2F
TEL: 047-320-3870 FAX: 047-320-3871
EMAIL: info@comhbo.net (コンボ広報チーム)
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下記のサイトより過去のお知らせメール便がご覧になれます。
http://comhbo-mail.blogspot.com/
by open-to-love | 2016-10-04 20:38 | マスコミ報道 | Trackback | Comments(0)
コンボお知らせメール便:講談社の「週刊現代」に抗議文書を送付しました

 盛岡ハートネットのみなさま、こんにちは。コンボ広報チームです。本日は、日頃コンボの活動を応援してくださっている皆様に、ご報告です。昨日、7月5日づけで、講談社および週刊現代に、抗議文書を送付しましたので、下記のとおりご報告いたします。

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 講談社の「週刊現代」に抗議文書を送付
   (2016年7月5日付)
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 講談社が出版する「週刊現代」7月9日号(2016年6月27日発売)の特集「医者に言われても断ったほうがいい『薬と手術』」特集のなかにおいて、「衝撃の事実が明らかに 統合失調症の薬で85人死んだ」および「『うつ病』と『統合失調症』は薬を飲めば飲むほど悪くなります 認知症も考え直したほうがいい」という記事が掲載されました。
 この2つの記事において当機構の理事・職員の発言が著しく歪曲、加工されて掲載され、さらにこれらの発言が記事の60%を占める形で無断で使用されていました。いかに極端な歪曲や加工がされていたのかは、コンボホームページをご覧ください。
 このように発言者の意図とは大幅に異なる歪められた発言が、あたかも当機構の見解と受け取れるかのように編集されているのみならず、根拠のない記事によって、読者が不安になるような内容が掲載されていることは、たいへんに遺憾であり、当機構は講談社および「週刊現代」編集部に対して厳重に抗議する文書を2016年7月5日、内容証明+配達証明の郵便1通、配達証明の郵便1通、合計2通を速達で送付しました。
    → 抗議文の内容および関連資料は下記をご覧ください。
    https://www.comhbo.net/?page_id=10599
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 関連ページ
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   ◎コンボが厚労省に提出した要望書とその背景について(2016/6/21)
   https://www.comhbo.net/?page_id=10386
   ◎週刊現代7月9日号の記事について:コンボのスタンス(2016/6/28)
   http://www.comhbo.net/?page_id=10619
   この間、コンボをご心配くださり、ご連絡くださった皆様に、深く感謝申し上げます。今後とも、皆様のご理解、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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 コンボ★イベント
 最 新 情 報
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 ◎アウトリーチセミナー◎
 【日時】2016年7月10日(日) ※当日参加できます
 【会場】仙都会館 8階 会議室(宮城県仙台市青葉区中央2-2-10)
 ☆詳細はコンボのHPから
  https://www.comhbo.net/?page_id=10283
 ☆チラシはこちらから
  https://www.comhbo.net/wp-content/uploads/2016/06/outreach-seminar.pdf

 ◎リカバリー全国フォーラム2016◎
 【日時】2016年8月26日(金)~27日(土)
 【会場】帝京平成大学 池袋キャンパス・本館 (東京都豊島区東池袋)
 ☆詳細はコンボのHPから
  https://www.comhbo.net/?page_id=102
 ☆プログラムはこちらから
  https://www.comhbo.net/?page_id=10271
 ☆開催案内はこちらから
  https://www.comhbo.net/wp-content/uploads/2016/07/RNF2016pamphA4rv.pdf

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  熊本地震復興支援募金 ~ご協力をお願いいたします!~
○===============================○
  ☆詳細はコンボのHPから
  → https://www.comhbo.net/?page_id=10107
  ☆地域精神保健福祉サポートセンターのHP
  → http://cmhawsc.web.fc2.com/
  ☆広報・周知にチラシをご活用ください
  → http://cmhawsc.web.fc2.com/assets/20160520siennkinbosyu_tirashi.pdf

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  コンボの活動にご協力をお願いします
○===============================○
 さまざまなイベント・研修会や情報提供など、NPO法人コンボの活動は、皆さまからのご理解・ご協力に支えられています。コンボへの皆さまのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
 【賛助会員として】
   ☆会費は1年間5,000円です
   ☆賛助会員のお申込みはこちらから
    → https://www.comhbo.net/?page_id=190
 【書籍・DVD等の購入を通じて】
    → 《書籍》 https://www.comhbo.net/?page_id=2537
    → 《DVD》 https://www.comhbo.net/?page_id=2298
 【寄付を通じて】
    → https://www.comhbo.net/?page_id=182
 ※賛助会員のお申込み、書籍・DVD等のご注文、ご寄付はお電話・ファックス・郵送でもお受けしております。
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  《競輪 RING!RING!プロジェクトの補助を受けています》
   「こころの元気+」の制作
  《日本財団の助成を受けています》
   ACTチームのモニタリング調査、スタッフ養成及びスーパービジョン体制の整備
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  《熱中症予防声かけプロジェクト》
   www.hitosuzumi.jp
   コンボも参加しています!
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●「こころの元気+」最新号の情報はこちらからご覧になれます。
https://www.comhbo.net/?page_id=10509
☆7月号のテーマは「私の親は病気です」
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認定NPO法人 地域精神保健福祉機構(コンボ)
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by open-to-love | 2016-07-06 21:15 | マスコミ報道 | Trackback | Comments(0)
滝沢武久『精神障害者の事件と犯罪』(中央法規、2003年)

第1章 兄が精神障害者だった−ゆえに「家族」の生活体験から見えてくること

■鉄格子のある三つの施設

■逮捕状なき身柄拘束

■「不治」「危険」「遺伝」の呪縛

■治らないのではないかという不安

■もっと深刻な「遺伝」の呪縛

■マスメディアによってつくられた「危険」説

 「危険」については、あえてあれこれと付け加える必要はないだろう。
 精神障害者が引き起こしたとされる不幸な事故や事件の報道は、テレビやラジオそして新聞や週刊誌などで「臨場感」豊かに、しかも「映像で具体的に」「即座に」「繰り返し」全国規模で取り上げられる。しかも、不確かな「情報」があたかも真実であるがごとく、濁流のように流されるのである。
 池田小事件の報道をみていれば、「なにをしでかすか分からない」危険なイメージの精神障害者観が市民に形成ないし補強されても不思議はない。しかも追い討ちをかけるように「犯罪精神医学」の専門家と称する人がマスコミに登場しコメントするため、この危険説はますます信憑性を帯びてくる。
 私の兄を思い浮かべるときも、マスコミ報道がつくりあげた精神病のイメージや、小説で読んだ「ジギルとハイド」のイメージが頭から離れなかった。「あんなに優しい兄が、人を傷つけることもいとわない危険人物になるはずがない」と思いながらも、小説とはいえ「ジギルとハイド」の例があると言われれば、不安の心境にいる人間には強い説得力をもち、100%否定することは誰にもできなくなる。
 私が、精神的にも経済的にも先がみえない状況のなかで、「とにかく真実が知りたい」と真剣に考え始めたのは、高校に入学してからのことだった。大学時代には人目を避けて図書館の医学書を読みふけり、精神医学の治療方法の既述があまりに貧困で、落胆・絶望をしたものだ。誰にも口外しなかったが、当事者である私の内面は必死だった。
 やがてソーシャルワーカーになり、保健所などで統計・文献に当たり、「犯罪白書」などを見ると、いささか不安になると同時に、客観的には「精神障害者による犯罪発生率が格別高くはない、むしろ少ない」ことに安心したりした。だが、マスコミで事件報道ばかりが連続的にかつ大きく伝えられると、やはり「自信」も揺らいでしまう。
 家族思いで優しかった兄をもつ私でさえ、報道に接すれば「迷った」のである。関係のない第三者は、「迷わずに」精神障害者は危険な存在と思ってしまうだろう。
 しかし、その後多くの精神障害者と接した体験からいわせてもらえば、彼らのほとんどは文字どおり「心病む、優しすぎる人たち」なのである。「危険」なイメージは明かにマスコミの情報の質と量、そしてタイミングにより「つくられた」ものであると感ずる。ハンセン病も医学者がつくった「危険な感染・伝染」イメージが差別を助長し、そして政策化してしまった。それと同じ構図である。

■私はどのようにして悩まなくなったか

■「七回の診断で五つの病名」を受けた困惑

■精神病の原因論

■精神病の知識をどこで「学ぶ」か

■精神医学の「教科書問題」
by open-to-love | 2008-06-12 23:54 | マスコミ報道 | Trackback | Comments(0)
マスコミに対する啓発活動とその課題
(長瀬修 神奈川/障害・コミュニケーション研究所)

 マスコミに対して、どのようなつきあい方をすればいいのか。全家連や一般市民による対応からマスコミに対する啓発活動を考える。

全家連の取り組み〜「病歴抜き匿名報道」
 全家連は1994(平成6)年に起きた「台東病院医師射殺事件」を契機に、マスコミに対する啓発活動に力を注いできている。その努力の一端は、同事件に関する大手マスコミ各社への公開質問と回答をはじめとする「マスコミ報道について」を特集した「ぜんかれん」誌1995(平成7)年1月号として実っている。
 全家連では、精神障害者に対する偏見の助長を避けるために、問題があると思われる記事、報道、公的な発言に対して、抗議もしくは質問というかたちで対応を続けている。それは、①精神障害、通院歴と犯罪の関係が不明確な段階で、精神障害や犯罪歴に触れることは精神障害者に対する偏見を強化するので避けるべき、②現在の「病歴付き匿名報道」スタイルは、容疑者本人の人権は守れるが、他の精神障害者への偏見を助長する、という考えに基づいている。
 また、各地域の家族会からの地方紙の報道姿勢に関する問い合わせにも助言を行うという活動を行っている。地元からの反応が地方紙には最も有効なので、各地で家族会として、一読者として声をあげることは大切である。
 こうした全家連、各地の家族会の活動の影響もあり、より積極的なメディアに対する継続的な啓発活動として、製薬会社である日本イーライリリー社が1998(平成10)年から始めた「リリー・メンタルヘルスフォーラム」が注目される。これには、全家連も協力している。1998年内には計4回が予定されている。

精神障害者の兇悪犯罪〜全家連への注文
 以上のような全家連をはじめとする取り組みには敬意を表する。しかし、注文がある。それは、事実を出発点にということである。具体的には精神障害者の兇悪犯罪の多さである。
 全家連は精神障害者の一般的犯罪率の低さを強調している。しかし、触れていないのは精神障害者の殺人等の兇悪犯罪率の高さである。その点に積極的に触れないことは、まるでそこに弱みがあるように受け止められてしまう。犯罪白書等で調べればすぐにわかる事実にあえて触れないのは、多少でも真剣に関心をもった人間にはフェアでない印象を与え、恣意的な資料の操作と映ってしまう。実際に、その点を鬼の首でも取ったように強調している論説もある。
 全家連のような団体こそ、一歩踏み込んで、自らの啓発資料等では、そういった、一見マイナスの事実に進んで触れてほしい。そして、なぜ、例えば精神分裂病の人の殺人事件がなぜ多いのかといった点を追求してほしい。そこから、現在の精神医療の問題などが明らかになるにちがいない。
 精神障害者への強烈な偏見、差別があふれている現状のなかで、それを行うのは無茶と思われるかもしれない。しかし、そのような姿勢こそが、長期的に考えた時に問題の理解、そして解決につながる。その意味で、「事実から」という王道を歩んでほしい。

読者の立場からの啓発活動
 精神医療ユーザー&サバイバーである広田和子さん(神奈川県横浜市在住)は個人としてユニークで地道な活動を続けている。
 広田さんは自分が接した精神障害に関する、問題のある報道、疑問を感じる記事に対して、あくまで一読者として新聞社など報道機関に電話し、実際に筆をふるう記者や、記事に筆を入れるデスクと話をする。手ごたえがある場合には新聞社などを訪問、面会して、記者が精神障害に関する理解を深めるのを援助している。時には、精神障害と知的障害の区別すらつかないジャーナリストに対して懇切丁寧に話をしている。
 「あの事件の記事をもう見た?」といった電話が仲間からかかってきて、広田さんが事件を知ることも多い。そうすると広田さんは、その報道機関、例えば新聞社に電話をかけて「私は精神障害者の広田和子と申しますが、お宅の読者から電話があり、精神障害関係の記事が出たことを知りました。近くのコンビニでそちらの新聞を買おうとしましたが手に入りませんでした」という趣旨の電話をする。こうしてファックスで送ってもらった記事を読む。それから、その新聞社に連絡をする。
 「記事を拝見しました。この記事を書いた記者さんに連絡したいのです」と話す。署名記事ならばすぐに書いた記者が誰であるかわかるし、担当した記者を教えてくれる新聞社も多い、その記者に電話が通じると広田さんはまず、「この事件の概容を教えてください」というところから始める。「私自身が精神障害者としてとても関心があります。教えていただけますか」。ここで、広田さんは所属している団体名は名乗らず、あくまで個人として話をする。
 記者から事件の概容がわかる。また、記事とはならなかった原稿の全貌もつかめる。新聞社のモニターとしての経験のある広田さんは、元の原稿が削られてしまうのは日常茶飯事であることをよく承知している。そこで、例えば「削られて残念ですね」と話した後で、「でも、ああいう出方は残念でした。失礼ですが精神障害者を御存知ですか」と水を向ける。「わかりません」という答が返ってくることばかりだそうである。広田さんが、基本的な精神障害者の定義や数を示すと、多くの記者は驚く。記者との関係ではまず、コミュニケーションが成立することが肝心だと広田さんは語る。実際に記者と会う場合もあるという。会わなくても、関係が築ければ、記者から精神障害関係のことで、相談されることもある。
 また報道の問題点を指摘するだけでなく、積極的に広田さんが関係している精神障害関係の活動に関してマスコミに情報提供を行い、記事として取り上げてもらっている。
 広田さんは「鍵は一読者として動くこと」と語っている。広田さんのように自らが精神障害者であることを明らかにし、マスコミへの働きかけを行うことは非常に意義深い。

偏見〜自らの課題
 私は、1992(平成4)年から1995(平成7)年まで外国で暮らした。その際にローンが残っている日本の中古のマンションを車いすの人に貸して、親に管理を頼んでいた。私は大家だったわけである。しかし、今思い起こすと、そこを精神障害の人に貸すことができただろうか。例えば自分と隣人たちの関係を考えても、正直、自信がない。それは隣人の反発という意味ではなく、「万一、店子が近所に迷惑をかけたとき、何かあったときに大家として自分は…」と考えてしまうからである。
 その意味で「啓発」、「理解」は他人ごとではない。私にとっては「啓発」は他者に対してと同じくらい、いや、よりいっそう、自分に対して欠かせない課題なのである。
 そして、多分それは私だけでなく、家族、職員を含め、いわゆる「精神障害業界」の人間にとって共通の課題であるように思える。「業界」の人間が最も偏見が強いのはありふれたことであるからだ。若い頃に、青年海外協力隊で東アフリカのケニアに3年間勤務した経験があるが、ある種の「経験」に基づいた最も手ごわい、筋金入りのアフリカに対する偏見を持っている手合いは、まさに国際協力に従事した人間の中に見い出させるものである。
 それは精神障害に関する世界でも変わらないにちがいない。そういった意味での〈自らの課題〉という意識が、マスコミを始めとする他者の啓発といった取り組みの背景には不可欠である。それがなければ他者の琴線にふれることはできないのではないか。
(「REVIEW」1999年 No.26 特集「効果のあがる啓発活動」)
by open-to-love | 2007-07-23 01:22 | マスコミ報道 | Trackback | Comments(0)
マスコミにどうかかわるのか〜マスコミとのつき合いで何か変わるか〜
(竹之内寛 鹿児島県精神障害者家族会連合会 会長)

 偏見を助長すると思われがちなマスコミ報道だが、積極的にマスコミにアプローチをするなかで、信頼関係を構築する方途を探る。

マスコミ事件報道の問題点
 事件報道で、「加害者には入院歴があり…」と告げられた時の私どもが受ける精神的なダメージは予想以上に大きなものがあります。私たちの地域で、ある事件が発生した時も同じようなスタンスで報道されました。
 その夜、一人住まいの当事者たちに電話をかけて、その日の様子をうかがってみますと、たいていの者が「近所の人から犯人と同様に見られるのが怖いので家の中に隠れていた」と訴えました。そして、「会長さんからの電話でホッとした。気分的に救われました」と、精神的な圧迫感がどんなに大きかったかを伝えてきました。
 「私の家の前に警察のパトカーが止まって私を監視している。怖い」と勘違い電話も入ってきました。
 翌日、作業所の通所者たちも「あのように報道されるとたいへん迷惑だ。こちらまで元気が奪われてしまう」とこぼしていました。報道のあり方で、どれほど多くの者が心を痛めているのかをマスコミ関係者に気付いていただきたい。

マスコミ報道への家族の反省
 欠陥報道に対する不満や憤りを感じている人は多いが、これについて家族の立場から反省をしてみたい。最近テレビ取材に応じた時、若い記者が「精神障害者者や家族がおびえる気持ちが理解できない」と言い切ったのには戸惑いと不安を感じたものです。理解できない者に真実の報道ができるだろうかと。
 私たち家族は、従来の閉鎖的な殻から脱皮して、勇気を出し、社会の人々に私たちの存在や抱えている問題について充分に気付いてもらうための努力が必要ではなかろおうかと反省しました。このような考え方から、マスコミとのかかわりを積極的に推進することになりました。

会長の初仕事は取材への協力
 会長としての初仕事は、新聞社の取材に応じることでした。特大の顔写真入りで県連会長としての抱負を述べる内容でしたが、瞬間的に家族、特にかわいい孫たちや親戚の面立ちが目に浮かびました。しかし、後には引けません。意を決してカメラの前でポーズをとりました。
 記事が掲載されたときの反響は想像以上のものがありました。賛嘆・激励こもごもでしたが、「埋もれている家族の方々へ希望のメッセージだと思います」という保健所スタッフからのメモには心打たれる思いがしました。報道機関のもたらす波及力をまざまざと感じたものです。

家族を勇気づけた記事
 マスコミ関係者のなかにも理解者が多いことは力強い限りです。
 1つの記事が人の意識と行動を変革し、さらに家族会活動の活性化にまで影響を及ぼした事例を紹介します。

南風録(南日本新聞 1997(平成9)年10月3日)
 あまり知られていないが、鹿児島県は、精神病院の入院患者数が人口1万人当たりでみると全国で最も多い。1996(平成8)年6月末現在で55.5人。全国平均(27.1人)の2倍強だ。理由について、ある関係者は「県外の暮らしで心を病み、Uターンして入院した人が結構いるのでは。それと、入院に頼らざるを得ない社会環境がある」という。
 社会環境のなかには偏見、支援体制の不備のほか貧困、高齢化なども含まれる。需要があるから多いのか、精神病院の数(51カ所)自体、他県に比べて異様に多い。例えば、埼玉県は鹿児島県の4倍近い人口なのに、病院数は鹿児島と同じである。患者の平均入院日数は689.5日で全国平均(454.7日)を上回る。しかし社会環境が改善されれば、こんなに多くの人が長い期間入院しなくても済む…というのが、おおかたと見方だ。ある開業医は「医学的治療より、社会で支える体制を整える方が非常に大事だと思う」と話すくらいだ。国会で継続審議となっている「精神保健福祉士法案」は、病院と社会をつなぐ役割を果たすプロの資格を設けるもの。患者の社会復帰を進めるために、相談に乗り助言、指導し、適応訓練も援助する。いま実質的にこんな仕事をしているソーシャルワーカーなどの意義や存在感を高めるものとして期待される。県内では、社会復帰を支えるボランティア組織も3つ生まれるなど、少しずつ前進しつつある。今日と明日、鹿児島大学医学部では九州・沖縄社会精神医学セミナーが開かれる。社会復帰施設の現状や問題点をテーマにしたシンポジウムもある。急がず、しかし着実に環境を整えたい。

 上記の記事について、鹿児島県連は、次のような礼状を新聞社に送りました。

南日本新聞社御中
 前略。3日早朝、1婦人からFAXが届きました。
 「今朝南風録を読んで『南日本でもこの様な記事を書いてくれるようになったのか』と、驚きと喜びで一杯です。私共、力不足でございますが、今朝の南風録に力づけられ、これからも一生懸命家族会活動のために頑張らせていただきます」
 当日は、県家連理事会もありましたので理事全員に記事のコピーを配布しました。上部団体の全家連にもコピーを送信しました。
 短文ながら、行間ににじみ出ている障害者へのぬくもりのある情感。精神保健行政や私たち家族会への大きな示唆を感じとらせる素晴らしい記事でした。この記事に深く感動し勇気づけられたのは上記の婦人だけでなく私ども全員です。ありがとうございました。…略。

勇気と元気が出た家族
 上記婦人のその後の活動は目ざましく地域家族会や県家連の活動にもたいへんな貢献を重ねてくださいました。まず、「隠さないで社会に出たい」という意見を新聞に投稿されました。鹿児島では初めてのことでしたので大きな反響があり、多くの人々から賞賛と感謝の反応がかえってきました。さらに、「鹿児島県心の健康ふれあい大会」でシンポジストとして自分やご家族の心情を披露されて聴衆に深い感動を与えました。
 これらの活動を、前述の南風録が再度取り上げ、隠さない勇気・家族間の相互理解の大事さ、家族会活動の意義について主張を展開してくれました。この記事は、家族会の存在に気付かなかった人々や家族会未加入の方々の関心を大きく引きつけました。その後、婦人の自宅には家族等からの問い合わせや相談電話が多くなり、婦人との会話が契機になって家族会に加入なさる方も増えています。

マスコミとの協調をめざして
 精神障害者への社会的偏見や差別をなくすために社会への啓発活動が大事であることはいうまでもありません。そのために、最も効果的な影響力を発揮できるマスコミとの協調を進めることが有効であると考えます。
 そのために、
①まず「隠す生き方」を改めて、社会に向けて開かれた家族会活動を展開できるように自助努力を推進する。
②家族会関係の行事、家族の実態や心情等、的確な情報をマスコミにも積極的に提供するとともに、取材にも可能な限り好意的に応じて、相互信頼のきずなを深める。
③マスコミのなかに理解者や支援者を増やすことも今後の課題である。
(「REVIEW」1999年 No.26 特集「効果のあがる啓発活動」)
by open-to-love | 2007-07-22 21:02 | マスコミ報道 | Trackback | Comments(0)