精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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カテゴリ:所蔵書籍一覧( 84 )

綾乃著『それでも、生きるの』
(幻冬社ルネッサンス刊、2011年2月)
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 なぜ人は生き続けるのか、その意味を見出すまでを描いた青春小説。
 生まれてから今日に至るまで、薄幸の運命を背負った主人公歌音。父からの虐待、両親の離婚、自殺未遂、うつ病発症、いじめ、PTSDと、過酷な運命に翻弄され続けてきた。そこで味わった孤独や葛藤、親への憎しみ、男女間の問題は、いっそう彼女を苦しめる。しかし、辛く苦しい経験をしてもなお「生きる」ことの意味を模索し、決して最後の一線を越えることはなかった。彼女を助けたもの、それは、どんな逆境でも助けてくれた親友たちの存在だった。著者の体験を元に書かれた作品だけに、主人公のひたむきさや、必死さが一層強く第三者に訴えかけてくる。命を投げ出すことを厭わない若者たちが多い昨今、生きることの真の意味について、本作を通じて伝えたい。
 著者は1985年4月生まれのO型。心に消えない傷を持っていて、過去の自分に戻らないようにという独自の思いで、ずっと髪を伸ばし続けている。好きな歌はスピッツの「楓」。10代の頃から詩などを書いている。宝物は親友・友達。
by open-to-love | 2012-03-27 23:30 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
『精神保健福祉白書〈2011年版〉岐路に立つ精神保健医療福祉―新たな構築をめざして』
(精神保健福祉白書編集委員会編集、中央法規出版、2010年11月)

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 これからの精神保健医療福祉サービスのあり方についての検討が進行している。その羅針盤になることを願って編集された。本年版では「精神障害者対策」と「心の健康づくり」の2つの側面を担う地域精神保健福祉活動を正面から取り上げるべく「メンタルヘルス」の章を新設した。

目次

第1章 トピックス

1ー0ー1 障がい者総合福祉法の制定に向けてー当面の課題
1ー0ー2 障がい者制度改革推進会議に期待する
1ー0ー3 こころの健康政策構想会議
1ー0ー4 新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム
1ー0ー5 みんなのメンタルヘルス総合サイトの開設
1ー0ー6 子ども・若者育成支援
1ー0ー7 精神保健福祉士養成の新たなカリキュラム
1ー0ー8 地域移行・地域定着支援に向けた保健所の役割
1ー0ー9 認知症疾患医療センターの現状と課題
1ー0ー10 平成20年度障害者雇用実態調査結果の概要
1ー0ー11 平成22年度診療報酬改定
1ー0ー12 福祉現場における職員の待遇改善
1ー0ー13 全精社協事件を考える
1ー0ー14 グループホームの火災と規制強化
1ー0ー15 リカバリー支援

第2章 メンタへルス

2ー0ー1 概況

 第1節 自殺対策

2ー1ー1 地域の実情を踏まえた自殺対策の展開
2ー1ー2 自殺対策緊急戦略チームの発足と自殺対策100日プラン
2ー1ー3 戦略研究NOCOMITーJの成果報告
2ー1ー4 自殺対策にかかる各種ガイドラインの策定状況
2ー1ー5 ライフサイクルに応じた自殺対策
2ー1ー6 平成21年度自殺対策強化のための基礎資料

 第2節 地域における精神保健

2ー2ー1 児童虐待
2ー2ー2 ひきこもり
2ー2ー3 認知症関連問題と地域保健活動
2ー2ー4 アルコール関連問題と地域保健活動
2ー2ー5 職場におけるメンタルヘルス
2ー2ー6 支援者のメンタルヘルス
2ー2ー7 災害時のメンタルヘルス
2ー2ー8 犯罪被害者支援と精神保健福祉

第3章 障害者自立支援法

3ー0ー1 概況

 第1節 障害者自立支援法

3−1ー1 経営者からみた障害者自立支援法
3ー1ー2 施設職員からみた障害者自立支援法
コラム 当事者からみた障害者自立支援法
3ー1ー3 障害福祉サービス体系
3ー1ー4 相談支援事業
3ー1ー5 支援決定の仕組みと障害程度区分認定
3ー1ー6 地域生活支援事業
3ー1ー7 個別支援計画とサービス管理責任者
3ー1ー8 就労支援
3ー1ー9 地域自立支援協議会

第4章 地域生活支援

4ー0ー1 概況

 第1節 生活支援事業

4ー1ー1 ホームヘルプ(居宅介護等事業)
4ー1ー2 グループホーム(共同生活援助)・ケアホーム(共同生活介護)・福祉ホーム
4ー1ー3 ショートステイ(短期入所事業)
4ー1ー4 救護施設
4ー1ー5 居住支援
4ー1ー6 精神障害者保健福祉手帳
4ー1ー7 軽度発達障害者と地域生活支援
4ー1ー8 高次脳機能障害者と地域生活支援
4ー1ー9 地域移行・地域定着支援事業ー埼玉県の場合
4ー1ー10 地域移行・地域定着支援事業ー豊中市の場合
4ー1ー11 精神障害者通院医療費公費負担ー自立支援医療(精神通院)
4ー1ー12 自治体による医療費の助成ー調査からみえる課題

 第2節 支援機関

4ー2ー1 都道府県
4ー2ー2 市町村
4ー2ー3 保健所
4ー2ー4 精神保健福祉センター
4ー2ー5 全国精神保健福祉連絡協議会
4ー2ー6 社会福祉協議会
4ー2ー7 精神障害者社会復帰施設
4ー2ー8 地域活動支援センター

 第3節 自助活動等

4ー3ー1 ピアヘルパー
4ー3ー2 ピアカウンセリング
4ー3ー3 セルフヘルプグループ
4ー3ー4 精神保健福祉ボランティア

 第4節 人権擁護

4ー4ー1 精神医療審査会
4ー4ー2 権利擁護
4ー4ー3 成年後見制度
4ー4ー4 欠格条項

第5章 職業支援

5ー0ー1 概況

 第1節 職業支援機関と制度

5ー1ー1 障害者の職業紹介状況
5ー1ー2 ハローワークにおける精神障害者の職業紹介等に関する実態調査
5ー1ー3 公共職業安定所
5ー1ー4 障害者職業センター
5ー1ー5 障害者就業・生活支援センター
5ー1ー6 障害者雇用納付金制度に基づく助成金
5ー1ー7 職場定着支援制度(トライアル雇用、ステップアップ雇用など)

 第2節 能力開発支援

5ー2ー1 職業能力開発施設
5ー2ー2 就労移行支援事業
5ー2ー3 精神障害者社会適応訓練事業
5ー2ー4 委託訓練事業

 第3節 雇用や職業の拡大

5ー3ー1 特例子会社
5ー3ー2 職親会の活動
5ー3ー3 当事者による起業
5ー3ー4 働く精神障害者からのメッセージ発信事業
5ー3ー5 ソーシャルファーム

第6章 文化・社会

6ー0ー1 概況

 第1節 文化

6ー1ー1 障害者スポーツ
6ー1ー2 当事者の表現活動
6ー1ー3 アビリンピック

 第2節 社会

6ー2ー1 啓発活動ーキラりん一座:演劇で広める精神障害の理解
6ー2ー2 啓発活動ー看護師の行う「こころの健康出前講座」
6ー2ー3 啓発活動ー家族会が主体となった「早期支援・家族支援のニーズ調査」
6ー2ー4 啓発活動ー「精神障害者」の呼称と表記を考えるシンポジウム
6ー2ー5 マスメディア

第7章 精神保健福祉にかかわる専門職

7ー0ー1 概況

 第1節 精神保健福祉にかかわる専門職

7ー1ー1 医師
7ー1ー2 精神保健福祉士
7ー1ー3 臨床心理技術者
7ー1ー4 看護師・保健師
7ー1ー5 作業療法士
7ー1ー6 薬剤師

第8章 社会保障

8ー0ー1 概況

 第1節 年金

8ー1ー1 年金制度の歴史
8ー1ー2 年金制度の概要
8ー1ー3 障害年金

 第2節 生活保護

8ー2ー1 生活保護制度の概要
8ー2ー2 障害者加算
8ー2ー3 精神障害者施策と生活保護

第9章 精神科医療

9ー0ー1 概況

 第1節 精神科医療の現況

9ー1ー1 精神科救急
9ー1ー2 移送制度
9ー1ー3 社会的入院問題
9ー1ー4 精神科医療における行動制限
9ー1ー5 医療観察法:入院処遇
9ー1ー6 医療観察法:地域処遇
9ー1ー7 精神科医療と国民経済

 第2節 疾患

9ー2ー1 統合失調症
9ー2ー2 うつ病
9ー2ー3 児童期の精神障害
9ー2ー4 思春期の精神障害
9ー2ー5 認知症
9ー2ー6 パーソナリティー障害
9ー2ー7 てんかん
9ー2ー8 アルコール依存
9ー2ー9 薬物依存
9ー2ー10 睡眠障害

 第3節 治療・その他

9ー3ー1 薬物療法
9ー3ー2 心理社会的治療
9ー3ー3 作業療法
9ー3ー4 統合失調症への早期介入
9ー3ー5 デイケア・ナイトケア
9ー3ー6 チームケアの実践
9ー3ー7 ACTの実践
9ー3ー8 精神鑑定

第10章 資料
 第1節 団体リスト
 第2節 年表
 第3節 統計資料

第4章「地域生活支援」〜第3節「自助活動等」〜「ピアカウンセリング」の項は岩上洋一さん(埼玉)、第6章「文化・社会」〜第2節「社会」〜「啓発活動ーキラりん一座:演劇で広める精神障害の理解」の項は北川明子さん(岩手)の執筆です。(黒田)
by open-to-love | 2011-05-09 00:35 | 所蔵書籍一覧 | Trackback(5) | Comments(0)
精神保健福祉白書編集委員会編『精神保健福祉白書〈2010年版〉流動化する障害福祉施策』
(中央法規出版、2009年)

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臨床・地域に根ざした実践的白書

刊行にあたって

2010年版精神保健福祉白書をお届けする。少子高齢社会と税収の不足、巨額の財政赤字を背景に2000年代前半より進められた日本型新自由主義と市場経済原理主義の展開は、社会保障給付の抑制という形で福祉・医療や雇用という国民に最も身近で切実な分野に大きな矛盾と混乱をもたらした。ようやく2008(平成20)年、社会保障国民会議報告は社会保障の「制度の持続可能性」と並んで「社会保障の機能強化」に向けた改革への取り組みを提起している。しかし、改革に向けた財源に裏付けられた具体的な制度設計はいまだ出来上がってはいない。流動的な政治情勢のなか、今回の執筆者には多大なご苦労をおかけすることになったが、それぞれ第一線のエキスパートに珠玉の解説を頂戴できたものと自負している。
 さて、毎年、暮れも押し詰まってくると、各新聞社はいっせいにその年の十大ニュースを発表する。例年、暗いニュースの多さが目につくことが恒例になってしまった感がある。とりわけ2008(平成20)年は漢字1文字で表すと「変」となり、二字熟語では「不況」が他を制して選ばれたという。「変」を実感させた原油高騰によるガソリン価格の乱高下は記憶に新しいし、何よりサブプライム問題、リーマンブラザーズの経営破綻に端を発した金融危機は、今後もしばらく世界経済に大きな負の影響を与え続けることになる。長く「いざなぎ景気超え」を謳歌し、未曾有の資産留保を誇っていた大企業が、下半期赤字で大量のリストラを実施することに、企業経営の厳しさと同時に企業体質の変節を感じとった人も少なくはあるまい。派遣労働に対する応急的な「補正」となる「労働者派遣法案」は衆院の解散により廃案となった。失業後のセーフティネットワークが構築されていないなか、生活保護受給世帯は全国的に急増している。
 保健医療福祉の分野における制度疲労と弱者へのしわ寄せも頂点に達した感がある。底知れない厚生年金給与記録の改ざんが大きな社会問題となり、産科医不足で救急搬送が拒否される。医師不足によって病棟が閉鎖されるという事態が相次いだ。2009(平成21)年3月には群馬県渋川市の「静養ホームたまゆら」で火災が発生し、生活保護受給者を中心とする入居者10人が犠牲となる悲惨な出来事が発生した。福祉分野の職員の「長く働きたいが、これでは結婚もできない」というワーキングプアの実態も深刻な課題となっている。1998(平成10)年以降連続して3万人を超える自殺問題については、今回の白書で「小特集」を組んだ。
 3年目の見直しの時期を迎えた障害者自立支援法改正案も衆院解散により廃案となった。安定財源がないまま制度の持続可能性を求めた障害者自立支援法は、制度発足前から1割の応益負担を中心に激しい議論を呼ぶことになった経緯はこれまでの白書に詳しい。確かに、障害福祉関連予算は2009(平成21)年度は5512億円が盛り込まれ、法施行2005(平成17)年度に比べて約1・4倍に増加している。しかし現実には、実施初年度から財政の壁に突き当たり、付け焼き刃的な減免措置が繰り返されてきた。改正案では、応益負担を撤回して応能負担に戻し負担軽減策を恒久化する方向を打ち出しているが、実際の負担水準は減免措置後の現状を維持する方針ともいわれ、予断を許さない。内容的にみても、精神保健福祉分野は、他障害に比べて歴史が浅く福祉基盤が脆弱なこともあり、自立訓練、就労以降支援、就労継続支援では利用が十分に進んでいない現状にある。
 「入院医療中心から地域生活中心へ」をスローガンとして掲げた「精神保健福祉の改革ビジョン」も後期の5年目がスタートした。しかし精神病床の在院患者は1996(平成8)年以降32万人から33万人の間を推移しており、受け入れ条件が整えば退院可能な社会的入院者も2005(平成17)年患者調査で約7・6万人の23%、2007(平成19)年厚生科学研究「精神病床の利用状況に関する調査」で34%と、地域移行は計画どおりに進んでいるとはいえない状況にある。残された時間の短さを考えると、地域で生活できる基盤をつくるための具体的な施策の整備と財政的な裏付けが急務の課題とされよう。
 こうした背景には、「社会保障費の自然増を2200億円抑制する」という2002(平成14)年に打ち出された経済財政諮問会議の骨太の方針、「増大する費用の公平かつ公正な負担」をねらう社会福祉基礎構造改革がある。確かにわが国にとって財政再建は急務の課題である。増大する財政赤字を将来の世代に先送りすることは許されないからである。しかし、絞ればよいというものではない。無原則な規制緩和と競争原理、弱肉強食の世界は、福祉や医療・雇用の現場において最も似つかわしくないものではなかろうか。「人が人らしく生きられる社会」の構築こそが真の構造改革と呼べるものであってほしいと切に思う。(猪俣好正)

追記

 8月30日に行われた衆議院選挙は民主党の地滑り的な圧勝に終わり、長く続いた自民党政権に代わり、民主党、社民党、国民新党から成る連立政権が誕生した。国民が新政権に期待する最も大きな政策は、「景気・雇用対策」と並んで「医療・福祉・年金」といった社会保障施策の充実があげられている。いずれも財政問題と密接にリンクしている緊急の課題であるだけに今後注意深く見守っていく必要がある。

目次
第1章 トピックス
第2章 障害者自立支援法
第3章 地域生活支援
第4章 職業支援
第5章 文化・社会
第6章 精神保健福祉にかかわる専門職
第7章 社会保障
第8章 精神科医療
第9章 資料
by open-to-love | 2010-04-02 20:46 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
ケン・スティール、クレア・バーマン原著、前田ケイ・白根伊登恵翻訳『幻聴が消えた日―統合失調症32年の旅』(金剛出版、2009年)
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 この本は一人のアメリカ人男性の統合失調症との闘いの回顧録だ。当事者でなくてはわからない現実、微妙な気持ちの動き、アメリカにおける精神医療制度の光と影がくっきりと浮かび上がる。幻聴が消えた後の日々をケンはどう生きたのか?彼は、当事者のための新聞『ニューヨークの声』の編集長となり、「メンタルヘルス有権者権利拡大プロジェクト」を推進し、2万8千人もの精神障害を持つ人びとの投票登録を支援するなど、アメリカ社会の精神疾患をもつ人々への見方を大きく変える偉業を成し遂げた。

目次
第1章 狂気への転落
第2章 奈落の底へ
第3章 大都会
第4章 「恐怖の精神病院」へようこそ
第5章 回転扉から出られない
第6章 他の扉も閉ざされる
第7章 二度目のチャンス
第8章 幻聴が消えた日
第9章 他の人たちの物語
その後―今後の課題

著者略歴
ケン・スティール:「ニューヨークの声―メンタルヘルス・コンシューマー・ジャーナル」発行者。全国精神障害者同盟月刊広報誌「ザ・リポーター」編集者。全国精神保健協会「家族のケア」スポークスマン。2000年10月、心臓疾患により逝去

クレア・バーマン:ニューヨーク市在住。ライター
by open-to-love | 2009-12-24 11:00 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
マーク・レーガン著、前田ケイ訳『ビレッジから学ぶリカバリーへの道―精神の病から立ち直ることを支援する』(金剛出版、2005年)
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 統合失調症などの重い精神の病を持っていても、人は立ち直ることができる。人として尊重され、希望を取り戻し、社会に生活し、自分の目標に向かって挑戦しながら、かけがえのない人生を歩むこと、それが「リカバリー」である。本書で紹介されている「ビレッジ」は、精神保健福祉サービスの統合的ケアモデルのパイオニアであり、リカバリー・コミュニティとして活躍しているカリフォルニア州の団体である。ここでは「メンバー」と呼ばれる利用者が、職員と一緒に自分用のリハビリテーション・プログラムを作成しつつ、それぞれのリカバリーを体験している。ビレッジの設立スタッフである著者は、本書において、多くのメンバーの物語を織り交ぜながら、個人がどのような過程でリカバリーを経験していくか、専門家がその過程にどう参与していくかについて、具体的な実践原則を述べている。

目次
日本の友に贈る言葉:ロバート・ポール・リバーマン
日本語版へのまえがき:マーク・レーガン
本書をお読みいただく前に:リカバリーについて:前田ケイ

序 章 はじめに

第1章 リカバリーの段階を考える
 リカバリーの四つの段階
第2章 第1段階:希望
 伝統的な見方に疑問を持つ
 治療に成功することの再検討
 可能性を信じる
 将来への明確なイメージを持つ
 気持ちの内側に入り込む

第3章 第2段階:エンパワメント
 事例としてでなく人として見る
 医師の役割を再評価する
 薬物治療を協働で進める
 役に立つ情報と選択肢を提供する
 産科とガン治療の分野から学ぶ
 エンパワメントを実行する
 敬意と誠実を示す

第4章 第3段階:自己責任
 ストレスを避けるのではなく,リスクをサポートする
 強制ではなく働きかけを続ける
 メンバーの選択をサポートする
 準備ができているかどうかに関係なく,トライする
 私たち自身の内にある差別をみつめて
 失敗を覚悟で挑戦するのは,たやすいことではない
 リスクに挑むにはよい関係作りが必要
 ほかの人への思いやりを増す

第5章 第4段階:生活のなかの有意義な役割
 新たな役割を探す
 ●仕 事
 期待を高める
 ●愛とセックス
 ●家 族
 家族のもとへ帰るということ
 ●子ども
 家族と支援を拡大する
 ●スピリチュアリティ
 道を探し求めて
 スピリチュアルな雰囲気を創る
 ●生きがいのある生活
 障害となるものを取り除く
 生活を失うということ
 有意義な役割を持つ人として関わる
 役割を変える
 コミュニティを築く

終 章 リカバリー・ビジョンを広める
 リカバリー・ワーカーになる
 態度の変化に影響を与える

【モーリス・ウィークスさんの手記】ワルの俺にはさよならだ

前田ケイ(ルーテル学院大名誉教授 学術顧問 SST普及協会認定講師)
本書刊行時の略歴:ルーテル学院大学大学院総合人間学研究科臨床心理学専攻教授。ハワイ大学社会学科卒業、BA。コロンビア大学大学院ソーシャルワーク修士課程修了、MS。SST普及協会運営委員および研修委員、日本心理劇学会理事。1988年より東京大学病院精神神経科デイホスピタルにおいて、SSTの日本への導入に尽力し、現在は日本各地の精神科病院、社会復帰施設、少年院などで、SSTの指導とリーダーの養成にあたっている。
by open-to-love | 2009-12-24 10:05 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
山口律子著『「家族力」がうつから救う!—ともに戦う「患者と家族」60のケース』
(宝島社、2006年)

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 日本では、およそ7人に1人が一生に一度はうつ病にかかると言われています。
そのくらい「ありふれた」病気であるにもかかわらず、本人は仕事も家事もできないくらい落ち込み、時には「死ぬしかない」と思いつめ、家族は崩壊の危機にさらされています。
 本書では、うつ病ケアの専門家であり、うつ病患者をかかえる「うつ家族」のケアを手掛ける著者が、自ら体験したケーススタディをもとに、日本ではほとんど語られることのなかったケアする家族のために必要な情報、ノウハウを紹介します。
特に職場復帰に向けた方策は、家族ばかりでなく、社員のメンタルヘルスに配慮しなければならない、企業の人事労務担当の方も必読です!

目次

第1章 よくある「うつ家族」の誤解
 私のうつ家族体験—その病気は「眠れない」から始まりました
 よくある家族の誤解1—うつ病は「気合」で回復すると思っている ほか
第2章 「うつ家族」の心構え
 私のうつ家族体験—私も子どもも、うつ病の夫を恐れました
 「うつ家族」の心構え1—「病を憎んで、心を憎まず」 ほか
第3章 「うつ家族」が抱えやすい問題
 私のうつ家族体験—家族が共倒れ。燃え尽きてしまった
 家族が抱える問題1—ゴールに近づいている実感が得られない ほか
第4章 今すぐ役立つ!「うつ家族」の改善アイデア20
 私のうつ家族体験—もう食事なんか作りたくない
 改善アイデア1—「温かな無関心」で接する ほか
第5章 社会復帰へ。「うつ家族」の最後の一歩
 私のうつ家族体験—無理な職場復帰ですべてを失った
 家族と一緒に最後の一歩1—回復期に入ったらカウンセリングを検討する ほか

山口 律子
1988年東京都特別区入庁、都内の保健所に7年間勤務する。95年MDA(Mood Disorders Association of British Columbia Canada)にてレジデント研修。家族心理教育プログラム、気分障害の心理教育プログラムを学ぶ。96年米国サンフランシスコのヘイトアシュベリーメディカルクリニックにて在宅AIDSケア、薬物依存ケアプログラムレジデント研修。その後、米国(財)野口医学研究所、横浜市総合保健医療センター精神保健部リハビリテーション科精神科デイケアに勤務。2001年MDAを設立。うつ・気分障害の当事者と家族の支援活動を始める。現在、日立キャピタル損害保険株式会社メディカルアドバイザー室長。うつ病学会評議員。保健師。
by open-to-love | 2009-07-08 21:56 | 所蔵書籍一覧 | Trackback(1) | Comments(0)
福祉士養成講座編集委員会編『新版 介護福祉士養成講座〈10〉精神保健』
(中央法規、2007年)

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目次
序章 介護福祉士のための精神保健
第1章 精神保健の今日的意義
第2章 ライフステージにみる精神保健
第3章 生活の場にみる精神保健
第4章 精神障害の基礎知識
第5章 精神保健福祉制度の概要
by open-to-love | 2009-07-08 21:49 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
鈴木庄亮・久道茂監修、小山洋・辻一郎編集『シンプル衛生公衆衛生学2009』
(南江堂、2009年)

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序文
 いったいこの日本,あるいは世界はどうなっていくのでしょうか。米国の金融破綻から始まった世界的な恐慌は収まる気配すらなく,世界中にその影響が蔓延しつつあります。わが国においても派遣社員の解雇や工場における生産ラインの停止など,世界恐慌の影響がわが国の社会基盤の根底を大きく揺さぶっています。 2009年の年頭にあたり,わが国の社会はこの1年を無事に過ごす事ができるのかどうか,大きな危惧を抱かざるを得ません。
 さて,今年も最新情報を満載した2009年度版「シンプル衛生公衆衛生学」の編集作業がやっと終了しました。年度版として出版されている特徴を活かせるよう,今回も感染症法の改正や健康保険制度の改組などの新たな変化を盛り込み,また最新の人口動態統計の数値などを掲載し刷新しました。
 校正の段階で改めてこの「シンプル衛生公衆衛生学」全体に目を通してみると,ここに記されている法律や制度だけで本当にわが国に暮らす人々の健康が維持できるのか,という思いが沸々とわき上がってきます。数多くの法律が作られ制度も整ってきていますが,果たしてそれで足りているのでしょうか。とくに昨今の社会情勢をみると,この思いはさらに強いものとなってきます。
 われわれ,編集者はこの「シンプル衛生公衆衛生学」がわが国の公衆衛生活動の枠組みを理解するためのわかりやすい教科書となるよう努力しています。医学・医療,保健学およびコメディカル分野における衛生公衆衛生学のスタンダードな教科書としての役割を今後とも果たしていけるよう,さらなる改善を行っていきたいと思います。医学生用の公衆衛生学の教科書,あるいは保健学専攻の学生用の公衆衛生学の教科書というような個別の学科ごとの教科書も必要なのかもしれません。しかしながら,わが国において医学・医療・保健に携わる人たちがともに持つべき共通基盤としての公衆衛生学の教科書というものがあってもいいのではないでしょうか。そのような共通基盤の上に立って,多職種間の連携の中から時代を見据えた新たな公衆衛生学を模索していただきたいと願っています。
 新たな版を前にして年度版にふさわしい改訂を終えた達成感はあるものの,今後の公衆衛生学のあり方を考えると複雑な思いがします。そうした思いとともに皆様にこの2009年度版「シンプル衛生公衆衛生学」をお届けします。
2009(平成21)年1月、編集者一同

主要目次

第1章 衛生・公衆衛生学序論
第2章 保健統計
第3章 疫学
第4章 疾病予防と健康管理
第5章 主な疾病の予防
第6章 環境保健
第7章 地域保健と保健行政
第8章 母子保健
第9章 学校保健
第10章 産業保健
第11章 老人保健・福祉
第12章 精神保健
第13章 国際保健医療
第14章 保健医療の制度と法規
索引
by open-to-love | 2009-04-25 19:58 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
小林雅彦、原田正樹著『民生委員のための地域福祉活動Q&A』
(中央法規出版、2006年7月)

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 民生委員活動のなかで生じる疑問、住民から受ける相談、今後地域社会で対応が求められるようになると思われる事項をとりあげ、一問一答形式で解説。民生委員として知っておくべきこと、するべきことが理解できる。

目次
第1章 民生委員の基本的な役割を理解する
 民生委員の位置づけ
 民生委員の役割 ほか
第2章 地域住民一人ひとりの生活を支援する
 子育てサロン活動をはじめる
 不登校の生徒とのかかわり ほか
第3章 地域活動をすすめる
 ボランティア活動の相談
 社会福祉施設でのボランティア活動 ほか

資料1 主な相談機関・相談窓口
 ボランティア活動についての相談
 子育て、児童虐待など児童福祉にかかわる相談 ほか
資料2 関係法令
 社会福祉法(抄)
 民生委員法 ほか

著者略歴
小林 雅彦
国際医療福祉大学医療福祉学部教授。1957年、千葉県生まれ。日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科修士課程修了。川崎市社会福祉協議会、全国社会福祉協議会、厚生労働省地域福祉専門官等を経て現職

原田 正樹
日本福祉大学社会福祉学部助教授。1965年、長野県生まれ。日本社会事業大学大学院社会福祉学研究科修士課程修了。重度身体障害者療護施設、横浜国際福祉専門学校、日本社会事業大学、東京国際大学を経て現職
by open-to-love | 2009-04-13 21:59 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)
斉藤道雄著『悩む力 べてるの家の人びと』(みすず書房)感想

 知り合いの神父に、「祈りと願いの違いは何ですか?」と聞いた所「願いはおねだり」「祈りは生き様を通じて得た実感〜それを神に伝える事」と言う答えを貰った。だから祈りはなかなか言葉にならないのだと言う。

 なるほど。
 ならばと振り返ってみると、私のイキザマはとても臆病なものであった。それゆえ病気で苦しみ、世間に迎合出来ず、一人、闇を裂くような感じになって行ったのだろう。私に限らず、精神障害者のほとんどの方が、気が小さく、優しく、繊細故に様々な症状を引き起こして来た様に思える。

 幸い神は、臆病な私に寄り添いここまで生かして下さった。案外と祈りは天に通じていたのかもしれないと感じるこの頃である。しかし、この「病気の生き様」は周りの人間には通用しなかった。もちろん!である。親には理解されず、支援者には甘やかされ、薬や逆差別で虚勢されたような自分や仲間達を見ては絶望した。能動的になれる居場所などは無かった様に思える。もちろん、差別が怖くて、地域に病気をオープンにする事など有り得ない話だ。

 その点、「べてる」の「悩む力」を読むと、「精神障害者の生き様」と言う壮絶な祈りが、支援者に、町に、医者に、そしてなにより当事者自身に届いて、祝福の鐘が鳴っている様に思えるのだ。

 時間をかけても己の病気を見つめる当事者達、始めは精神障害を恐がっていた町の人々との連携、治せない事を認めた医者、頻繁に行われるミーティング、サボって良い会社、商売〜

 これら力の抜けたキーワード達が、一癖も二癖も個性を出しながら、けれども支え合い、いつしか利益を生み出していく奇跡〜

 神父の話によると奇跡は大騒ぎする事では無いと言う。未来を照らす道標なのだそうだ。「べてる」はこれからも進化していくのだろう〜悩みを力に変えながら〜

(病人の生様は祈り、神からの祝福云々と言う言葉は、病状の重い人の感情を逆なでする可能性もありますが、あくまでも私の個人的な感想として捉えて下さい。また自分の事で精一杯で、私より病状の重い人には、言葉の責任が持てず推測でしか言えないのをご了承下さい)

※感想(書評)、ありがとうございました。到底、オレじゃ無理な、ワン&オンリーの「読み」ですね〜。みなさんの書評の投稿もお待ちしてます。(黒田)
by open-to-love | 2009-03-30 09:08 | 所蔵書籍一覧 | Trackback | Comments(0)