精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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カテゴリ:リカバリーフォーラム2011( 6 )

「リカバリー全国フォーラム2011」報告⑤考察

リカバリーフォーラム2011 分科会「東日本大震災〜被災体験とその支援から学ぶ」を振り返って

 「日本の精神保健福祉サービスを“当事者中心”に変革するために」をテーマに9月8〜9日、東京大安田講堂と文京学院大本郷キャンパスで開かれた「リカバリー全国フォーラム2011」(NPO法人地域精神保健福祉機構・コンボ、精神・神経科学振興財団主催)。私が2日目の分科会21「東日本大震災〜被災体験とその支援から学ぶ」の演者として、自分はなぜこういうことを発表しようと思ったかとか、当日感じたこととかを、フォーラム全体のテーマ、分科会のテーマ、さらには震災から半年の岩手の現状とも重ね合わせ、いろいろ考察してみたいと思います。
 まず、リカバリーとは何か? 直訳すれば「回復」ですが、これからの精神保健福祉を考えるキーワードとして「精神障害者が自らの生き方を主体的に回復するプロセス」といった意味合いで、最近よく使われる言葉です。
 もうちょっと膨らませた言及が、初日の基調シンポジウム「リカバリー 期待・夢・現実〜精神障害者のリカバリーに付随して何が生起するか」での、コンボ共同代表でもある伊藤順一郎さん(国立精神・神経医療研究センター)の資料にありました。紹介します。

1 “リカバリー”は旅のプロセスのようなものに思います。
 様々な人々がリカバリーについて語っていますが、僕はPat.Deeganさんの、以下の定義が好きです。
「リカバリーは過程であり、生き方であり、構えであり、日々の挑戦の仕方である。完全な直線的過程ではない。ときに道は不安定となり、つまづき、止めてしまうが、気を取り直してもう一度始める。必要としているのは、障害への挑戦を体験することであり、障害の制限の中、あるいはそれを超えて、健全さと意志という新しく貴重な感覚を再構築することである。求めるのは、地域の中で暮らし、働き、愛し、そこで自分が重要な貢献をすることである」

2 リカバリーの考え方は、一つの生き方の指針になるように思います。自分自身が精神疾患を持ったり、様々な苦痛や困難を味わったりしているときに、それでも、自分の生活を、より価値のあるものにしたい、自分で人生を選び取るという感覚が持てるようになりたいというときに、リカバリーの考え方は僕たちを励ましてくれます。

3 同時に思うのは、リカバリーというプロセスは、人と人との関係性の中で立ち上がる、ということです。お互いの個性と可能性を尊重し、安全で安心な場を確保し話し合い、チャレンジを互いに助け、小さな成功を喜び合う、そのような関係性の中で、リカバリーの旅はより力強く前へ進めると思うのです。関係性の中で人の在り方が変わっていく、リカバリーの旅の中ではそのようなことが起きていると思います。

4 そして、「リカバリーにとっての障害は実に多い。しかしその中でも最大の障害は単純なこと−わたしたちはリカバリーしないと多くの人が考えていることなのである」(Daniel Fisher)という言葉が示すものを、僕たちは十分考えていく必要があります。多くの人に、「リカバリーしない」と思い込ませているもの、そこに精神保健医療福祉を含む社会制度、様々な「社会的弱者」に対する偏見など、一人ひとりを超えた、社会の在り方が存在するように思うのです。リカバリーを承認しながらも同時にリカバリーを阻む状況もつくる。そういう矛盾に満ちたものとして、社会は存在するように思います。

 そのような社会の中で、僕たちはリカバリーを考えることを通じ僕たち自身の関係性の在り方を問い続けたい、そのように僕は考え、同時に、友とともに僕たち自身のリカバリーを追求したいと思うのです。(フォーラム資料集p13)

 なるほど。さて、このフォーラムは、私は初参加でしたが(そもそも東京に行ったのが4年ぶりでした…)、日本の精神保健福祉サービスを“当事者中心”に変革し、「リカバリー」理念に基づく効果的な支援方法・実践プログラムを、実践の積み重ねと関係者間の対話の中で、よりよいものに築きあげていくことを目指し、3年目の開催となるそうです。今回の大きなテーマが「ピアサポーター」でした。
 ピアサポーターをめぐる現状について、以下参考まで、2日目のシンポジウムの趣旨を記した文章から引用します。

 ピアとは仲間という意味で、ピアサポートは当事者相互間の支援(活動)を言います。これに対して、当事者サービス提供者(Consumer Providers)という取り組みが注目されています。これはピアサポート活動の一つで、当事者がサービス提供者になるいくつかの形態の総称として用いられています。アメリカでは、いくつかの州でピアスペシャリストという制度ができ、その研修制度が整えられるとともに、当事者サービス提供者が、ある種の専門職として精神保健福祉サービスに関わるようになりました。また日本でも、精神障害者地域移行・地域定着支援事業の中で当事者スタッフである「ピアサポーター」が位置づけられるようになりました。また一方、元気回復行動プランWRAPでは、当事者の方のファシリテーターを中心にWRAPプログラムが、専門職も巻き込みながら広がりを見せています。…(フォーラム資料集p53)

 なるほど。で、こうした大きなテーマの基に開かれた分科会21「東日本大震災〜被災体験とその支援から学ぶ」。岩手、宮城、福島それぞれの現場の報告から「地元が必要としていること・求めていることや、支援の在り方、そして復興の在り方についてイメージできるようになれば」というのが分科会の趣旨でした。
 ただ、特にも私、私たちにとって問題となるのは、東日本大震災におけるリカバリーとは何か? と言えましょう。それが、フォーラム全体の趣旨を、この分科会に引き合わせて考えることでもあります。
 すると、それは当然ながら、主としてアメリカで先進的に取り組まれている「リカバリー」や「ピアサポーター」などをめぐる議論、制度、プログラムを日本に合ったかたちでいかに導入するか、に留まるものではありません。すなわち、「様々な苦痛や困難」がおしなべて「被災体験」であるとき、あるいは、精神障害者が「移行・定着」を目指す「地域」そのものが津波で失われたとき、精神障害者を超えて被災地全体のリカバリーが問われている状況にあるとき、いわゆる「リカバリー」や「ピアサポート」はいかなる実効性を持つか、ということです。
 おそらく、被災地はまだ、リカバリーどころじゃない。だからこそ、被災体験という限界状況だからこそ、リカバリーについて模索することに意義がある。その意味では、時宜を得た分科会だったと思います。
 では、そこで、私なりに何が言えるか? 半年を振り返り、キーワードは「つながり」かなあ、と考え、自分の発表の中心に「つながり」を据えました。
 「つながり」とは、盛岡ハートネットを始めた当初からのキーワードです。ただ震災後、「つながり」がいかに大切かを、実感を持って教えてくれたのは、キララでした。このフォーラムに先立つ8月末、一関市大東町で開かれた、心の病と共に生きる仲間達連合会キララが主催した「明るく生きる2011 こころのシンポジウム」でのことでした。
 詳しくはブログで既報済みですから省きますが、一言で言えば、仲間同士のつながりが、被災を乗り切る力ともなり、また、直接的に被災を免れた内陸の当事者が、被災した沿岸部の当事者とつながろうとすることにもつながる。そこに、内陸の当事者が自らの役割を見いだす。キララのシンポは、こうした一連のプロセスを、大震災からわずか半年というタイミングで提示したのでした。
 あらためて3・11から半年を振り返ると、そこにはいくつもの、これまで大切にされてきた、そしてこれからも大切にしたい「つながり」がありました。私はかねてから保健師ファンではありますが、「つながり」のベースには地域住民と保健師のつながり。そして保健師同士のつながり。そこに地域保健活動と心のケア活動のつながり。地元の精神保健医療福祉関係者のつながりと、外部支援チームとのつながり。そして、こうした流れの延長にキララのシンポ、内陸と被災地の当事者のつながりがある…。私はこんな感じで、主として気仙地域の取り組みと、キララにおける当事者の「つながり」にウエイトを置いて、発表してきました。
 分科会の趣旨には「地元が必要としていること・求めていることや、支援の在り方、そして復興の在り方をイメージできれば…」とありましたが、「地元」としては、被災地・被災者が、一方的に支援される対象と位置づけられるのであれば、いささか抵抗感があります。むしろ、全国のみなさんが被災地から学べることがある。その最たるものが、キララのような「つながり」です。「つながり」を各地でつくっていってほしい。「つながり」がいかに大切であるかは、岩手の現場から学べますよ。そしてここから、被災地の復興と、精神障害者のリカバリーをパラレルで捉えることも可能になるんじゃないでしょうか?といったことを、発表してきたのでした。
 つながりが必要だ、とは、来るべき大震災への備えといった、ある種のんびりした話じゃありません。なぜなら、東日本大震災は最近、テレビではあんまり放送されなくなってはきましたが、被災3県で完結するレベルの災害ではないことは明らかです。例えば、福島県からは全国各地に5万5千人以上が避難しているのだそうです。全国各地に、被災者がいる。その中には精神障害者も、あるいは、震災で精神的な困難を抱えた人がいるかもしれない。その人が孤独の淵から、つながるためにも、それぞれの地域でつながりをつくることが求められています。
 分科会では、私のみならず岩手、宮城、福島それぞれの現場から、報告がなされました。
 「心は浜に置いて来たまま…」(宮城県・内海章友さん)
 「相双地区は精神科医療・保健・福祉の“新生”を目指します」(福島県・須藤康宏さん)
 それぞれの報告から浮かび上がった被災地の状況と、フォーラムの主調と、すぐすぐ接続可能、というわけにはいかない。ただ、接点は見いだせるように思います。
 岩手のキララにおける「つながり」は、まさに日頃からの「ピアサポート」がいかに必要かを如実に物語っています。「ある種の専門職として制度化されたピアサポーター」についての議論がフォーラムでなされましたが、キララのシンポにおいて、当事者が当事者を支える役割を担うピアサポーターが、内発的に実現された点にこそ、支援者は注目すべきだし、また、なぜそれが可能になったのか、学ぶべきではないでしょうか。制度うんぬんはともかく、キララはすでに、その実態として、ピアスペシャリストなんです。
 また、フォーラムではリカバリーに向けたプログラムの一つであるWRAP(元気回復行動プラン)についての分科会もありましたが、私の発表では、安保寛明さん(岩手晴和病院社会復帰科長)がファシリテーターとなって、宮古市の地域活動支援センターみやこで行っている「こころの元気サロン」も若干紹介させていただきました。これは、WRAPの被災地バージョンというユニークな取り組みとして、大いに注目されます。安保さんの発想の柔軟性もまた、全国の支援者の方々が学ぶべきでしょう。

 会場との質疑応答では「私に何ができますか?」との問いが投げかけられました。その問いは、私自身が抱えている問いでもあります。盛岡ハートネットは、当事者を中心に安心しておしゃべりできる小さな集まり「お茶っこの会」を月1回ペースで始めました。ささやかではありますが、当面はその継続開催が、私にできることです。それによって、これまでのつながりを大切に、そして、新しいつながりをちょっとずつつくっていきます。みなさんも、それぞれの地域で、つながりを大切にしてください。
 また、「心のケアとは何ですか?」との問いもありました。その答えを、私は今なお、考え続けています。「サイコロジカル・ファーストエイド」に準拠した答えは、標準的な答えであることでしょうが、でも、質問を発せられた方の心に届く答えであるとは、思えない。少なくとも、その問いを、専門家も、私のような非専門家も、共に胸の内に抱き続け、考え続けるような枠組みは、持続していきたい。そして、それぞれが、それぞれのペースで出す答えを、大切にしていきたい。

 今回の分科会もそうでしたが、今、少しずつ、岩手のみならず、宮城や福島の被災状況、被災者の心の状況、そして、それぞれの現場の当事者の心の在りよう、支援者の取り組みが、浮かび上がりつつあります。その際、大事なのは、大変さを比べることではないと思います。例えば私は石巻市出身ですが、石巻市のがれきの総量が岩手県全体のがれきの量より多い、だから石巻市は岩手より大変だ…というふうに思考を組み立てていくのは、ちょっと違うんじゃないかなあと思います。
 そうではなくて、あらゆる被災地において、孤独の淵から、つながりを志向すること。そのために、つながること。それは決して簡単じゃないが、不可能ではないこと。「リカバリー」あるいは「ピアサポート」は、まさに、その内実が、被災地において試されること。もっと具体的に言えば、岩手の地にあって、内海さんと須藤さんを応援すること。キララをはじめ岩手のあちこちの現場での取り組みは、そのモデルとなり得ると思うんです。

 最後に、内海さんの涙ながらの発表から、一部、紹介させていただきます。
 「…見知らぬ土地に、何も失ってきた人間が、どうやって、リカバリーなるものに近付けるかなあって思ったときに、私が被災地、避難所でやれたことだけ、みなさんにお伝えできればと思います。…私はとにかく聴くのに専念しました。ひたすら聴きました。聴いて聴いて聴きまくりました。するとどうでしょう。すごいことがおこったんですね。…みんなで話を聴いた分、聴き合った分、みんなが苦しいんだということで、私は、だったらトイレの水くみをやろう、だとか、私はじゃあ、炊き出しの泥だらけになったのの泥を少しでもほろってこようかな、とか、そういう話をし出したんですね。人間って強いもんだなあと思いました。…つらいことがあったときにですね、どうか専門職であるとかないとか、当事者であるとかないとか、そういうことではなくて、聴いて差し上げてください。寄り添ってあげてください。…」

 被災各地の現実が心に重くのしかかりながらも、…フォーラムから1カ月が経っても、なお、むしろ、ますます…しかしながら、これから自分がやるべきことが強く意識された分科会でした。参加していただいたみなさま、ありがとうございました。またお会いしましょう!
(盛岡ハートネット事務局 黒田大介)
by open-to-love | 2011-10-09 23:23 | リカバリーフォーラム2011 | Trackback | Comments(0)
「リカバリー全国フォーラム2011」報告④

17…盛岡ハートネット「お茶っこの会」
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18…「お茶っこの会」とリカバリー
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19…全国のみなさんに伝えたいこと(いろんな人に聞きました)
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20…全国のみなさんに伝えたいこと(いろんな人に聞きました)
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21…多層的・継続的なつながりを…提言①
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22…保健師の重要性の再認識を…提言②
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23…参考:私の心のケア報道のスタンス
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24…参考:阪神大震災とマスコミ
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by open-to-love | 2011-09-20 20:04 | リカバリーフォーラム2011 | Trackback | Comments(0)
「リカバリー全国フォーラム2011」報告③

9…分科会の趣旨に鑑みて…Q&A
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10…これまでの心のケア活動
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11…釜石市の保健&心のケア活動
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12…気仙地域精神保健福祉担当者等連絡会
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13…当事者の支え合い…キララ
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14…沿岸の当事者を支えたい…キララシンポ
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15…これからもつながりを大切に…キララシンポ
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16…東日本大震災と盛岡ハートネット
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by open-to-love | 2011-09-20 20:04 | リカバリーフォーラム2011 | Trackback | Comments(0)
「リカバリー全国フォーラム2011」報告②

1…東日本大震災〜被災体験とその支援から学ぶ
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2…盛岡ハートネット事務局として
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3…盛岡ハートネットとは?
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4…会則はないけれど…4つのルール
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5…家族会を超えて②…岩手の現状
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6…家族会を超えて③実態は課題山積
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7…家族会を超えて④ハートネットの歩み
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8…数字で見る盛岡ハートネット
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by open-to-love | 2011-09-20 20:03 | リカバリーフォーラム2011 | Trackback | Comments(0)
「リカバリー全国フォーラム2011」報告①

 「日本の精神保健福祉サービスを“当事者中心”に変革するために」をテーマにした、リカバリー全国フォーラム2011(地域精神保健福祉機構・コンボ、精神・神経科学振興財団主催)は9月8〜9日、東京大安田講堂を主会場に開かれました。
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 リカバリーとは、精神障害者が自らの生き方を主体的に追求するプロセスのことです。3回目となる今回のフォーラムには、全国の当事者ら900人以上が参加しました。
 初日は、基調シンポジウム「リカバリー 期待・夢・現実〜精神障害者のリカバリーに付随して何が生起するか」、トークライブ「私たちはどこへ行くのか〜阪神・中越・東北…つながるネットワーク…希望のリレー」、それから10の分科会。2日目は、門屋充郎さん(NPO法人十勝圏域障がい者総合支援センター)の記念講演「『ピアサポーター』から見える新しい『支援』の関係性」、シンポジウム「日本の精神保健福祉サービスを『リカバリー志向』に変革するために〜『ピアサポーター』から見える新しい『支援』の関係性」、それから11の分科会、最後にクロージング、という日程でした。
 私はフォーラム2日目の9日、始発で盛岡を出発。基調講演が終わるあたりに安田講堂に到着。シンポジウムを聴き、もう一つの会場である文京学院大本郷キャンパスに行って、分科会21「東日本大震災〜被災体験とその支援から学ぶ」の演者をして、その日の夜に新幹線で盛岡着、でした。
 以下、分科会について報告します。

「岩手・宮城・福島の被害状況一覧」
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 私の配布資料は、①表紙=バイオグラフィー(下記の通り)、②新聞記事(みなさん、岩手日報読んでくださいね)、③パワポ資料(報告②〜④に3分割してアップしてます)の3種類でした。
表紙=バイオグラフィー
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リカバリー全国フォーラム2011
(9月8~9日、東京大学安田講堂・文京学院大学本郷キャンパス)
東日本大震災~被災体験とその支援から学ぶ

黒田大介(岩手日報学芸部記者&盛岡ハートネット事務局)

【バイオグラフィー】
1972年 8月
 宮城県石巻市生まれ。母の実家は北上川河口の八幡町で小さな蒲鉾屋を営んでおり、幼少の頃はいつも遊びに行ったり、店を手伝ったりしていた(津波で流失)。

1991年 3月
 石巻高校を卒業後、岩手へ。盛岡大と岩手大大学院で欧米文学と文学理論を学ぶ。
1998年 4月
 岩手日報社入社。2年間の釜石支局時代は、主に大槌町を担当する。
2006年
 4月 報道部県警担当に異動するが…
 5月 妻の統合失調症発症で20日間会社を休んでいる間、いろいろ考える。
 6月 主夫になる。学芸部家庭欄担当に異動、精神保健や障害福祉の記事を書き始める。
    岩手県精神障害者家族会連合会(現・岩手県精神保健福祉会連合会)に入会。
2007年
 4月 ブログ「Open, to Love」(http://opentolove.exblog.jp/)開設。
10月 家族会活動の諸課題を踏まえ、盛岡市内の精神障害者家族3人で、精神障害当事者・家族・関係機関・市民のネットワーク「盛岡ハートネット」を立ち上げ、事務局を担う。以来、これまで例会を計17回開催。自殺予防と多重債務対策の連携シンポ、当事者自ら演劇で心の病への理解を呼び掛ける「キラりん一座」盛岡公演、カウンセリング、就労・復職などテーマはさまざま。

2008年
 4月 学芸部の家庭欄担当から文化欄担当(音楽・考古)になる。
2010年
10月 第3回全国精神保健福祉家族大会が盛岡で開かれ、事務局を手伝う。
2011年
 3月11日 東日本大震災。以来、被災地のハートネット登録者を訪ね歩く日々。また、記者としては本来業務の傍ら、災害時心のケア関係の取材もしている。
 4月 チラシ「東日本大震災で被災された皆様へ」作成、配布。
 7月 当事者を中心に、みんなで安心しておしゃべりできる小さな集まり「お茶っこの会」を、盛岡市内で月1回ペースで開催中。趣旨は「震災で失ったものは多い。でも、少しずつ、新たなつながりをつくっていきませんか?」

【添付資料…岩手日報の心のケア関係記事】
3月24日付「心のケア本格始動…全国から13チーム岩手入り」
  29日付「はるばる沖縄県こころのケアチーム、宮古で活動」
  31日付「盛岡の岩手晴和病院、被災患者の受け入れ態勢整備」
4月 1日付「震災ストレス、時間かかっても回復…コンボ共同代表宇田川健さんに聞く」
   7~8日付「喪失から学び真の叡智へ…グリーフケア第一人者ニーメヤーさん寄稿」
22~24日付「心のケア 岩手の力…大震災現場リポート」(3回連載)
5月18日付「普段のつながり大切…静岡県こころのケアチーム阿部宏史医師インタビュー」
6月 2日付「内陸の保健師・OBも奮闘…避難者受け入れの雫石町」
  15日付「心のケア当事者目線で…大船渡のPSW吉田展泰さん活躍」
  30日付「被災障害者に寄り添う…釜石・大槌地域相談支援専門員藤原伸哉さんの一日」
7月22日付「気仙地域傾聴ボランティア『こもれびの会』が通常活動再開」
8月 4日付「宮古で『こころの元気サロン』…WRAP応用、光る創意」
  22日付「震災という悲劇に意味を…白川美也子医師、岩手の精神医療支援」
  23日付「心の病と共に生きる仲間達連合会キララ、震災テーマにシンポジウム企画」
9月 2日付「当事者同士、内陸と沿岸、つながりを大切に…キララがシンポジウム」

【問い合わせ】
携帯:090・2883・9043 E-mail: yukapyon@estate.ocn.ne.jp
by open-to-love | 2011-09-20 20:01 | リカバリーフォーラム2011 | Trackback | Comments(0)
「リカバリーフォーラム2011」の演者してきます

 コンボ主催「リカバリー全国フォーラム2011」は2011年9月8、9の両日、東京大学安田講堂などで開かれます。その分科会21「東日本大震災〜被災体験とその支援から学ぶ」の演者を頼まれましたので、行ってきます。東京に行くのはかれこれ4年ぶりです。

分科会21「東日本大震災~被災体験とその支援から学ぶ~」

出演者:
内海 章友 (地域生活支援センターそら)
須藤 康宏 (相馬フォロアーチーム)
黒田 大介 (岩手日報学芸部記者&盛岡ハートネット事務局)
阿部 宏史 (静岡県立こころの医療センター)
座長:後藤 雅博 (新潟大学)

趣旨:
 2011年3月11日に起きた東日本大震災は、太平洋沿岸を中心に大きな被害をもたらし、福島第一原発周辺は立ち入り禁止の状況が続いています。この未曾有の事態に、我々関係者もどのような支援が必要か、我々の力で何が出来るのかが、見えずにいます。
 内海章友さんは被災後、避難所の生活を余儀なくされました。被災されたときの経験やそのとき何が必要だったのか、そして今震災からのリカバリーに向けての生活について語っていただきます。
 須藤康宏さんは、福島第一原発から30キロ圏内に位置する、小高赤坂病院(現在は休院中)で臨床心理士として勤務されていました。震災後病院が閉鎖され、入院中の患者さんの受け入れ先の確保、通院する病院がなくなってしまった患者さんへの対応にはじまり、崩壊してしまった地域精神科医療福祉の“新生”に向けて、活動していらっしゃいます。
 黒田大介さんは岩手日報の記者の傍ら、精神障がいをもつ当事者、家族、関係機関、市民のゆるやかなネットワークである「盛岡ハートネット」を設立し、事務局を務めています。記者として黒田さんの目に何が写ったのか、家族として何を経験したのか、そして盛岡ハートネットが現在行っている「安心しておしゃべりができる小さな集まり“お茶っこの会”」などについて、お話しいただきます。
 阿部宏史さんは、静岡県立こころの医療センターの精神科医で、以前は岩手県立南光病院に勤務されていました。今回の震災後、静岡県こころのケアチームの一員として宮古市に数回入り支援活動をされました。被災地での支援活動を通して感じたことや、今後の支援の課題等についてご報告いただきます。
 座長の後藤雅博さんには、中越地震での経験や支援のあり方についての知識を織り交ぜながら、この分科会を進行していただきます。
 この分科会を通じて、地元が必要としていること・求めていることや、支援のあり方、そして復興のあり方についてイメージできるようになればと思っています。

※とのこと。東京方面のハートネットのみなさん、よかったらいらしてくださいね!
by open-to-love | 2011-09-06 20:52 | リカバリーフォーラム2011 | Trackback | Comments(0)