精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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カテゴリ:東日本大震災関連書籍( 33 )

酒井明夫、丹羽真一、松岡洋夫監修『災害時のメンタルヘルス』

大塚耕太郎、加藤寛、金吉晴、松本和紀編集、医学書院、2016年3月刊行、3456円

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 大規模災害時のメンタルヘルスのための実践書。今後予想される大規模自然災害における精神医学的対応について、災害発生直後・急性期から中長期までを網羅して解説する。第1章から第8章までは被災現場での支援ならびに被災地外からの支援について、その方法、理論的背景、実際を今後に活かせる視点でまとめた。第9章は、医師、保健師、自治体、大学精神科、精神科病院などさまざまな立場からの、主に東日本大震災での実際の経験を実践編としてまとめた。

目次
第1章 災害とメンタルヘルス
  1.災害と精神医療
  2.災害時のメンタルヘルス活動の歴史と進展
  3.災害への反応とフェーズ
  4.疫学:罹患率,危険因子,防御因子
  5.アセスメント・モデル,支援計画
第2章 直後・急性期における支援の実際
  1.避難所等での支援
  2.サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)
    I.WHO版PFA
    II.米国版PFA
  3.薬物の用い方
  4.惨事ストレスと支援者のケア
    I.総論
    II.遺体関連業務従事者のメンタルヘルス
  5.組織間の連携
  6.メディア対応
第3章 直後・急性期:外部からの支援
  1.総論
  2.災害派遣精神医療チーム(DPAT)について
  3.子どもの支援と関連機関との連携
  4.一般医療チームにおける支援と連携
  5.ボランティア団体との連携
第4章 直後・急性期:被災地域内の状況と支援
  1.総論
  2.精神保健福祉センター
  3.保健所
  4.市町村:保健師
  5.精神科病院-対応と備え
  6.精神医学講座
  7.自治体・障害福祉課
  8.福祉事業所
第5章 介入方法
  1.総論
  2.認知行動療法的アプローチ
  3.急性ストレス障害(ASD)と心的外傷後ストレス障害(PTSD)
  4.災害による喪失と死別への心理的ケア・治療
  5.サイコロジカル・リカバリー・スキル(SPR)
第6章 特別な支援対象
  1.職域での支援
  2.子ども・若者への支援
  3.アルコール問題への対応
  4.リエゾン・総合病院での支援
  5.原発災害での支援
  6.多文化的対応
  7.精神障害者への支援
  8.高齢者への支援
第7章 中・長期の支援:総論
第8章 災害における研究
  1.研究の手続きと倫理
  2.災害時のアセスメントツールと研究
  3.災害時の疫学研究
第9章 実践編
  1.岡山県心のケアチーム「雪風」-南三陸町での経験
  2.国立国際医療研究センター国府台病院こころのケアチーム -宮城県石巻市での支援を通して
  3.兵庫県こころのケアチーム
  4.神奈川県心のケアチームの支援活動報告
  5.宮城県精神保健福祉センター
  6.福島県精神保健福祉センター
  7.仙台市精神保健福祉総合センターの実施した震災後メンタルヘルス対策
  8.陸前高田市における保健所保健師の活動報告
  9.宮城県東部保健福祉事務所(石巻保健所)の活動
  10.石巻市保健師の経験
  11.被災地南三陸町からの活動報告
  12.南相馬市のこころのケア活動
  13.気仙沼市・光ヶ丘保養園での経験
  14.岩沼市・南浜中央病院での経験
  15.石巻市・こだまホスピタルでの経験
  16.南相馬市・小高赤坂病院の経験
  17.登米市・石越病院の経験-被災医療機関からの受け入れ
  18.岩手医科大学精神医学講座
  19.東北大学精神医学教室
  20.精神医学講座担当者会議
  21.被災地内での外部・内部支援者のコーディネート
  22.子どものケア
  23.北海道子どものこころのケアチームの経験
  24.被災地域における子どものこころのケアシステムの構築
  25.アルコール問題へのグループ・アプローチによる対応
  26.久里浜こころのケアチームのアルコール問題への対応
  27.こころのケアセンター-阪神・淡路大震災の経験から
  28.新潟県精神保健福祉協会こころのケアセンター
  29.岩手県こころのケアセンター
  30.みやぎ心のケアセンター
  31.ふくしま心のケアセンター-混迷からみえてきたもの
  32.石巻圏における新たな精神保健活動への取り組み-からころステーションの活動
  33.なごみ
  34.地域再生の試み
by open-to-love | 2016-04-11 21:10 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
國井修・元長崎大学熱帯医学研究所教授編『災害時の公衆衛生 私たちにできること』

(南山堂、2012年7月発行)

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 災害の多い日本では,常に災害時の対応・準備が求められてきた.過去の教訓を活かした医療支援が行われる一方,避難所の水・衛生問題,母子保健,栄養問題など数多くの公衆衛生問題が浮き彫りになっている.本書は,医師・保健師をはじめとするすべての医療従事者にむけた災害時における公衆衛生問題の教訓と対策を示した書籍である.

目次
総論 〜 災害と公衆衛生 〜
 第1章 災害の定義・原因分類・関連要因
 A 災害の定義 
 B 災害の原因と分類 
 C 災害の発生・被害・対応に関連する因子

 第2章 世界の大規模災害と健康問題
 A 世界の大規模災害の趨勢
 B 日本の大規模災害の趨勢と特徴
 C 世界の大規模災害と健康影響
  1 災害に伴う健康問題
  2 災害と感染症流行
 COLUMN クラスター・アプローチ

 第3章 災害のサイクルと災害時の公衆衛生の役割
 A 災害の疫学 
 B 災害のサイクル
 C 災害における保健医療の役割 
  1 災害時保健医療の4つの役割 
  2 事前に行動計画を策定し備えておくべき事項 
  3 情報管理と支援ネットワーク 
 D 保健医療スタッフへの支援 

 第4章 災害時における公衆衛生対策の最低基準
 A ビルド・バック・ベターの思想 
 B 人道緊急支援の国際的な基準づくり 
  1 変貌する人道緊急支援 
  2 行動規範と人間の安全保障 
  3 人道支援の質の向上を目指して 
 C 保健医療に関する最低限の基準 
  1 安全な水の供給と衛生環境 
  2 食料の確保と栄養 
  3 感染症対策 
  4 心理社会的サポート 
 D 人道支援に関する評価 
 E 国際基準を満たす仕組みづくりを目指して 
 COLUMN 「災害医療」と「災害公衆衛生」  

各論 〜 現場での活動 〜
 第5章 迅速ニーズアセスメント
 A 災害下の迅速アセスメント 
  1 災害下で行われるさまざまなアセスメント 
  2 迅速アセスメントについて 
 B アセスメントの実際 
  1 発災後最初に行う迅速アセスメント 
  2 全体アセスメント 
  3 迅速アセスメントの実施に際しての参考事項 
  4 情報の集約と共有・公開 

 第6章 感染症サーベイランス  
 A 災害時のサーベイランス 
  1 「災害」および「災害後のサーベイランスの 考え方」の基本 
  2 災害のサイクルに基づいた考え方 
 B 実際のリスクアセスメント 
  1 急性期における被災地・避難所における 感染症リスクアセスメント 
  2 急性期における集団発生サーベイランス 
  3 避難所サーベイランス 
  4 岩手県における避難所サーベイランス(ICATによる実施) 
  5 平時からの準備の必要性 

 第7章 感染症対策
 A 災害と感染症 
  1 災害時のウソとホント 
  2 遺体と感染症 
  3 感染症対策の基本ステップ 
  4 専門化チームの現地派遣とロジスティクス 
 B 感染症の対策と予防 
  1 系統的な感染症対策 
  2 物品のキット化 
  3 遺体の取り扱い 

 第8章 水・衛生対策
 A 災害時における水利用 
  1 災害時の水供給 
  2 災害時における用途別の必要水量と水質 
  3 緊急時の水質試験と水の保管 
  4 医療施設での水供給 
  5 トイレ対策 
 B 水の確保と衛生対策
  1 水道への被害 
  2 水の確保 
  3 トイレ 
 
 第9章 歯科口腔保健・衛生対策
 A 歯科・口腔保健の重要性 
  1 歯科・口腔外科治療 
  2 口腔ケア 
  3 オーラルマネジメントとして取り組む 
  4 東日本大震災での活動から 
 B 現場での予防と対策 
  1 災害時にこそOMが必要 
  2 褥瘡対策,OM,こころのケアを3点セットで 
 C 遺体の検案検死 

 第10章 母子保健対策
 A 母子保健サービスとケア 
  1 母子保健は人権である 
  2 妊娠・出産・新生児・小児とつづく継続ケア 
  3 ニーズは掘り起こすもの 
 B 母子保健サービスの早期再開を目指す 
  1 妊産婦ケア 
  2 周産期医療 
  3 乳幼児健康診査 
  4 予防接種 
  5 母乳育児推進 
  6 子どもを中心とした復興を目指して 
 COLUMN 国際協力の経験と知恵を活かして(予防接種の再開までに) 
 
 第11章 栄養対策
 A さまざまな栄養問題 
  1 災害時の栄養問題 
 B 問題解消にむけた栄養対策 
  1 ポピュレーションアプローチとしての 栄養確保対策 
  2 ハイリスクアプローチとしての慢性疾患・ 感染症・要介護者など対策 
  3 栄養対策の推進 

 第12章 高齢者対策
 A 近年の震災にみる高齢者への対策 
  1 高齢化社会と災害 
  2 過去の教訓 
 B 高齢者対応の実際 
  1 2011年東日本大震災での活動 
  2 遊楽館に設置された福祉避難所 
  3 桃生農業者トレーニングセンターに設置 された福祉避難所 
  4 これからの課題 

 第13章 福祉対策
 A 災害と福祉 
  1 地域福祉を推進する福祉施策と防災施策 
  2 大震災で明らかになった災害時の福祉 および防災施策の機能不全 
  3 早期の通所施設復旧の必要性 
  4 地域と一体となった福祉避難所のあり方 
 B 東日本大震災で明らかになった福祉的課題 
  1 地域移行によって点在・分散した障害者の把握
  2 避難所でのトリアージの必要性 
  3 通所施設の早期開所の必要性
  4 通所・入所施設でのボランティアの活用の工夫 
 C 災害時にも安心して暮らせる地域福祉対策の必要 
  1 災害時における地域福祉実践のあり方 
  2 自宅避難者に対する物資の供給など 支援体制の構築 
 D これからの福祉対策 

 第14章 環境・職業要因
 A 災害直後に建物に入る際の環境・職業要因 
 B 要因別の対策 
  1 化学的要因 
 COLUMN 安全情報と危険情報から適切なリスク認識を 
  2 物理学的要因 
  3 生物学的要因 
 COLUMN 津波によって運ばれたヘドロの細菌 
  4 心理・社会学的要因 
  5 環境・職業要因から守る体制 
  6 情報や指導を得るリソース 
  7 健康と安全の確保に向けて 

 第15章 衛生害虫対策
 A 世界のさまざまな衛生害虫問題 
  1 蚊が媒介する感染症の世界的現状 
  2 自然災害と蚊媒介性感染症 
  3 自然災害とそのほかの衛生害虫問題  
 B 東日本大震災における問題と対策 
  1 東日本大震災で発生したがれき 
  2 被災地で発生したハエ類 
  3 被災地で発生した蚊類 
  4 衛生害虫の防除対策と基本的な問題点 
  5 避難所,仮設住宅での衛生害虫対策 
 6 衛生害虫専門家の重要性 

 第16章 医療・保健・福祉の連携
 A 被災地における支援と連携 
 B 実践と考察 
  1 発災後約1週間の時点での気仙沼総合 体育館(ケーウェーブ) 
  2 気仙沼巡回療養支援隊 
  3 気仙沼市口腔ケア・摂食嚥下・コミュニ ケーションサポート 
  4 福祉との連携全般 
  5 精神科的支援との連携 
 C これからの連携・支援に向けて 
 
 第17章 外部支援者・ボランティアの調整
 A 災害支援者の受け入れ態勢 
  1 災害ボランティアの類型 
  2 外部支援者・ボランティア派遣数の広域的な調整 
  3 必要マンパワーの算定 
  4 コーディネート機能 
  5 公衆衛生コーディネート支援者 
  6 TOR(取り決め事項) 
 B 被災地での実際の調整 

 第18章 外部支援者の考慮すべき事
 A 外部からの災害支援 
 B 求められる外部支援者 
  1 外部支援者の心構え 
  2 外部支援者に必要な視点 
  3 実際の活動 
  4 実施体制 
  5 被災者側との関係
 C 今後の対応 

 第19章 災害公衆衛生専門家の人材育成
 A 人材を育てる 
  1 わが国での健康危機管理人材のための コンピテンシー 
  2 アメリカの健康危機管理人材のための コンピテンシー 
 B さまざまな人材育成活動 
  1 アメリカの人材育成 
  2 イギリスの人材育成 
  3 国立保健医療科学院での人材育成 
  4 DPATについて 
  5 職種間の連携について 

 第20章 こころのケア
 A 精神医療対応からみた自然災害 
 B 災害時の地域精神保健医療の指針 
  1 災害時の精神心理的負荷 
  2 災害時の精神保健医療の意義 
  3 災害時の精神保健医療活動の方針 
  4 災害に伴うストレス要因 
  5 心理的反応のタイプ 
  6 災害時における地域精神保健医療活動の 具体的展開 
 C 東日本大震災における精神医療的な初期対応 
  1 精神医療の継続 
  2 こころのケアチーム 
  3 情報発信 
  4 今後の復興に向けて 

 第21章 自殺予防対策
 A 自殺の概念 
  1 自殺とは,自殺予防とは 
  2 自殺の実態からみた自殺予防対策の視点 
  3 自殺の関連要因 
  4 精神保健の問題 
  5 アクセシビリティ 
  6 総合的な支援 
  7 災害と自殺 
 B 自殺を予防するために 
  1 自殺対策の公衆衛生的視点 
  2 災害における自殺予防対策の展望 

 第22章 ロジスティクス
 A ロジスティクスとは 
  1 ロジスティクスの定義 
  2 ロジスティクス活動 
 B 東日本大震災におけるWFPのロジスティクス活動
  
教訓 〜 過去に起きた災害事例 〜
 第23章 DMATからの教訓
 A 東日本大震災におけるDMAT活動概要
 B DMAT制度の概要 
  1 DMATとは 
  2 法的根拠 
  3 運用の基本方針 
  4 初動 
  5 DMATの指揮系統 
  6 DMATの活動 
  7 費用の支弁 
 C 広域災害救急医療情報システム 
 D DMATの活動と戦略 
  1 DMAT活動の原則(CSCATTT) 
  2 マネージメント機能としてのDMATの重要性 
  3 広域災害時の医療ニーズ 
  4 広域災害時のDMAT活動戦略 
  5 DMAT活動戦略と公衆衛生 
 E DMAT設立の経緯 
 F DMATの研修と制度設計 
 G まとめと教訓(公衆衛生における災害派遣チーム) 

 第24章 阪神・淡路大震災の教訓
 A 医療機関や行政職員も被災者 
 B 救護活動 
  1 救護活動の拠点となった保健所 
  2 ボランティアによる救護活動 
  3 疾病分類 
  4 医薬品の確保 
  5 精神科・歯科救護 
  6 救護活動の終息 
 C 急性および慢性疾患・感染症・孤独死対策 
  1 避難所の巡回健康相談 
  2 仮設住宅・自宅避難者への訪問活動 
  3 感染症予防 
  4 仮設住宅の孤独死対策 
 D 被災者検診 
  1 ボランティアによる「トリアージ検診」 
  2 基本健康診査 
 E 避難所などの食品・環境衛生 
  1 食中毒対策 
  2 環境衛生 
 F 遺体 
  1 法医学者不足の遺体検案 
  2 満杯の斎場 
 G そのほかの対策 
  1 被災者支援窓口 
  2 コンパニオンアニマル対策 
  3 化学薬品 
  4 助け合いの力 
 H 活動のまとめ 
 I 阪神・淡路大震災を振り返って 
 COLUMN NGOからみた阪神・淡路大震災  

 第25章 新潟県中越沖地震の教訓
 A 柏崎保健所管内の概況 
 B 地震の概要 
 C 県型保健所の役割 
 D 災害医療コーディネート 
  1 中越地震後の災害時医療救護活動マニュアルの改訂 
  2 DMATの活動 
  3 災害医療本部の引き継ぎ 
  4 避難所巡回医療チームの調整 
  5 ミーティング 
  6 避難所における診療 
  7 医療チームの撤退 
  8 避難所巡回チームに関するコーディネート 
 E 関連死,二次的健康被害の予防 
  1 在宅人口呼吸器利用の難病患者の支援 
  2 透析患者への対応 
  3 感染症,食中毒対策 
  4 熱中症対策 
  5 エコノミークラス症候群対策 
  6 生活不活発病の予防 
  7 AEDの設置 
 F 保健師活動 
  1 県内外からの派遣保健師の調整 
  2 主な活動 
  3 健康福祉ニーズ調査 
 G こころのケア 
  1 こころのケアホットライン 
  2 災害時精神科医療の確保 
  3 こころのケアチーム 
 H 歯科医療救護班 

 第26章 東日本大震災(陸前高田市)の教訓
 A マニュアルがない東日本大震災被災地支援 
  1 考えながら一歩ずつ進む支援活動 
  2 支援者に必要な被災地の正しい理解 
 B できる人ができることを 
  1 一人ひとりができることを 
  2 ネットワークによる公衆衛生活動の展開が被災地復興の基盤づくり 
  3 公衆衛生活動の基本再確認(ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチの融合) 
 C 陸前高田市復興支援における教訓(公衆衛生の原点とは) 
 COLUMN スマトラ島沖地震・インド洋津波からの教訓 
 COLUMN 災害・緊急事態におけるウソ(迷信)とホント(現実) 
 COLUMN 災害時における在日外国人の対応

提言 〜 災害への備え 〜
 第27章 将来の大規模災害に向けた提言
 A 大規模災害時の公衆衛生対策の抜本的な見直し  
 B 公衆衛生分野での連携・協力・調整メカニズム構築 
 C 災害ロジスティクスの強化 
 D 公衆衛生人材の育成と派遣体制 
 E 災害公衆衛生および災害疫学の充実

☆これは、素晴らしい本です。高いけど…(黒田)
by open-to-love | 2016-02-25 20:58 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
『巨大惨禍への精神医学的介入-自然災害・事故・戦争・テロ等への専門的備え』

エルスペス.キャメロン.リチー、パトリシア.J.ワトソン、マシュー.J.フリードマン=編/計見一雄、鈴木満=監訳
(A5判、528ページ 定価:7140円、2013年12月)
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必ず来る「次」に備えて! 精神科救急の現場で役立つ決定版

 大規模災害や巨大事故、戦争やテロの被害者や遺族のメンタルヘルスをどのように維持・回復させるか。9.11テロや巨大ハリケーン被災後に実際の治療・ケア・調査に当たった専門家による多角的分析、具体的提言を盛り込んだ本書は、世界のあらゆる地域でトラウマ関連業務に携わるすべてのスタッフ必読の基本文献。監訳者の計見一雄は千葉県精神科医療センターや日本精神科救急学会を立ち上げて長年にわたりこの分野の先頭に立ってきた草分け、鈴木満は外務省メンタルヘルス上席専門官として国の内外で活躍し、東日本大震災被災地の心のケアチームのリーダーも勤める第一線の精神科医。

主要目次
第1部 序 説
 大規模な暴力行使やその他のトラウマに引き続く早期介入に関する諸モデル
第2部 準備、訓練、需要評価
 巨大惨禍後の復元力軌道の改善
 災害時メンタルヘルス活動の訓練―ガイドライン、考察および推奨事項 ほか
第3部 メンタルヘルス介入
 外傷性ストレスへの介入―理論的基礎
 災害直後の緊急介入提供を構成する背景となる文脈 ほか
第4部 特別な状況と地域住民
 惨事後の子ども・若者への介入
 家族支援センターの迅速な立ち上げ―9.11のテロ攻撃後に学んだこと ほか
第5部 将来への準備計画を創造する
 メンタルヘルス介入の研究を行うために
 災害および大規模暴力の犠牲者のためのメンタルヘルスおよび行動学的介入―システム、ケア、プランニング、ニーズ

計見一雄:1939年生まれ。千葉大学大学院医学研究科修了。医療法人同和会千葉病院副院長などを経て、千葉県精神科医療センターの設立に携わり、同センター長を20年にわたり務める。日本精神神経学会理事、日本精神科救急学会理事長を歴任。現在、社会医療法人公徳会佐藤病院顧問。医学博士

鈴木満:1955年生まれ。1986年岩手医科大学大学院医学研究科修了。医学博士。1987~1992年International Spinal Research TrustおよびBritish Neurological Research Trust研究員としてロンドンの英国国立医学研究所神経生物学部門にて神経再生研究に従事する傍ら、英国在留邦人コミュニティのメンタルヘルス対策に携わる。帰国後は岩手医科大学神経精神科学講座准教授などを経て、2009年外務省入省。外務省メンタルヘルス対策上席専門官と診療所副所長を兼務。岩手医科大学神経精神科学講座客員教授。日本精神科救急学会理事・同国際交流委員会代表。他文化間精神医学会執行委員・同在留邦人支援委員会代表。NPO法人心の架け橋いわて代表
by open-to-love | 2014-01-08 19:35 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
井上きみどり著『ふくしまノート(1)』
(竹書房、2013/3/11)

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私たちが私たちらしく生活できるのは、この福島なんです。

なぜ福島に住み続けるのか?
原発問題・風評被害・差別・失業・子どもの未来…
ノンフィクション漫画家・井上きみどりが
福島の被災者ひとりひとりに聞いてきた「今」の福島のこと。
週刊誌やTVでは伝えきれなかった
母親や子どもの視点で綴る迫真のエッセイマンガ!!

目次
はじめに
第1話「なぜ福島に住み続けるのか?」
第2話「ボクたちの県内避難生活について聞いて下さい」
第3話「ボクたちの一次帰宅の現実」
第4話「福島で『子どもと一緒に生きる』ということ」
第5話「震災直後より今の方がつらいんです」
第6話「あの時、福島で医療者ができたこと」
第7話「福島で高校生活をおくる意味」
第8話「福島の森の生活をうばわれた家族・前編」
第9話「福島の森の生活をうばわれた家族・後編」
第10話「被災者であり、支援者であること」
第11話「原発のこと・放射能のこと・子ども達のこと」
番外編「私が『ふくしまノート』を描き始めたわけ。」
おわりに

※東日本大震災後の福島については、膨大な本が出ていますが、大半は放射能の危険性を訴える内容ですよね。マンガ『ふくしまノート』を読んで、ようやく、福島の人たちのリアルな心情に触れた気がしました。お勧めです。(黒田)
by open-to-love | 2013-07-20 09:16 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
『精神保健福祉白書 2013年版―障害者総合支援法の施行と障害者施策の行方』
(精神保健福祉白書編集委員会編集、中央法規、2012年12月 1日)
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 障害者総合支援法の成立や、精神科医療や障害者雇用の領域での各種の報告書が公表されるなか、地域精神保健・障害者施策の大きな変動が予測される。基礎知識から最新の動向までを圧倒的なスケールでコンパクトに解説。今後の展開を知るために最適の一冊。

目次
刊行にあたって
第1章 トピックス
 小特集 東日本大震災における精神保健対策の実際と課題
第2章 メンタルヘルス
 第1節 自殺対策
 第2節 地域における精神保健
第3章 地域生活支援
 第1節 生活支援
 第2節 支援機関
 第3節 自助活動等
 第4節人権擁護
第4章 職業支援
 第1節 職業支援機関と制度
 第2節 能力開発支援
 第3節 雇用や職業の拡大
第5章 文化・社会
 第1節 文化
 第2節 社会
第6章 精神保健福祉にかかわる専門職
 第1節 精神保健福祉にかかわる専門職
 第2節 キャリア形成に向けた研修、評価
第7章 社会保障
 第1節 年金
 第2節 医療保険
 第3節 介護保険
 第4節 生活保護
第8章 精神科医療
 第1節 精神科医療の現況
 第2節 疾患
 第3節 治療・その他
第9章 資料
 第1節 団体リスト
 第2節 年表
 第3節 統計資料
編集委員一覧・執筆者一覧
by open-to-love | 2012-12-23 22:06 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
星和書店『治療の聲』第13巻第1号(2012年10月)通巻17号

《今回の特集》
 特集1 東日本大震災:新たなる臨床の風貌
 特集2 災害と精神医療:神戸=東北ホットライン
 特集3 討論:サリヴァンのエンパシー概念の深みへ
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 震災後1年半を経過した現在、被災地のただ中で精神科医療に携わる支援者たちは被災地でのメンタル面での問題について何を感じているのか。 特集1では、被災地の周辺からの思い、臨床倫理の問題、被災地における臨床、専門職によるボランティア活動、阪神淡路大震災との関係などさまざまな視点からの貴重なメッセージの数々を収載する。特集2は、今年行われた神戸大学精神科での講演会「災害と精神医療」から4つの講演の記録。 神戸と東北の支援者の活発な意見の交換により災害支援システムの問題点が浮き彫りに。特集3では、サリヴァンの「エンパシー」概念をめぐり3名の論客が議論を戦わせる、本誌ならではの画期的内容。

【特集1】東日本大震災:新たなる臨床の風貌
特集にあたって―太陽にできた黒い刺― 杉林稔
1F(福島第一原子力発電所)への最前線,いわきからの声 熊谷一朗
災厄と弔いをめぐる断想―遺影・家族写真と弔いの形― 川村邦光
被災地の周辺にて―「他者の苦しみへの責任」として― 五十嵐善雄
私たちにとっての被災体験 小川恵
三陸の海に響け「ふるさと」の歌声 智田邦徳
東日本大震災から1年が過ぎて―こころのケアについて,あらためて考える― 林みづ穂
災害時精神保健医療活動における臨床倫理 黒澤美枝
医師と震災支援ボランティア 山上実紀 宮地尚子

【特集2】災害と精神医療:神戸=東北ホットライン
講演I「福島県相双地域における精神科医療保健福祉システムの再構築に向けて」 大川貴子
講演II「東日本大震災における精神保健医療・宮城での経験から」 松本和紀
指定発言I「東北の被災地から学ぶこと」 加藤寛
指定発言II「相馬でのこころのケア支援に参加して」 新川賢一郎
神戸大学医学部精神神経科医局会学術講演会によせて 菱本明豊

【特集3】討論:サリヴァンのエンパシー概念の深みへ
短報 サリヴァンのempathyについて 川本立夫
川本氏の短報についてのコメント 藤城聡
サリヴァンの情動連動empathyとテレパシー 太田裕一
by open-to-love | 2012-11-10 21:49 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
F.ナイチンゲール著『看護覚え書―看護であること 看護でないこと』
 
湯槇ます・薄井坦子・小玉香津子・田村真・小南吉彦訳

(現代社、第7版、2011年、308ページ)

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 本書は、ナイチンゲールによって一世紀以上も前に書かれ、現在もなお看護の思想の原点となっている “ Notes on Nursing ” の完訳である。「看護とは、新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静かさ、などを 適切に整え、食事内容を適切に選択し 適切に与えること ― こういったことのすべてを、患者の生命力の消耗を最小にするように整えること、を意味すべきである」 と看護の原点と基本的原理を論述する本書は、すべて看護を学ぶ者の必読の書である。

序 章
 Ⅰ.病気とは回復過程である
   ・病気につきものと思われている苦痛の原因は、必ずしも
     その病気によるものではない
   ・看護は何をなすべきか
   ・病人の看護はほとんど理解されていない
   ・看護は回復過程を支援すべきである
 Ⅱ.健康人の看護もほとんど理解されていない
   ・高い死亡率から引き出される奇妙な推論
   ・子供の寿命は、衛生状態を判定する一つの基準である
1.換気と保温
 ・看護の第一原則は、屋内空気を屋外空気と同じく清浄に保つこと
 ・なぜ使わない部屋を閉め切っておくのか
 ・よく見かけられる狂気の沙汰
 ・病人を冷やすことなく換気する方法
 ・窓を開けること
 ・どのような保温が適切か
 ・ほとんどの寝室は不潔である
 ・窓の開け方
 ・学校
 ・作業室
 ・空気検査計が絶対に必要
 ・保温について細心の注意が求められるのはどのようなときか
 ・湯たんぽ
 ・寒くするのが換気ではなく、新鮮な空気の採り入れは部屋を冷やすためではない
  (患者を冷やすことなく換気はできる)
 ・吹抜け風
 ・夜気
 ・空気は戸外から入れること。窓は開け、ドアは閉める
 ・煙(けむり)
 ・病室内で湿ったものを乾かさないこと
 ・排泄物からの悪臭
 ・蓋(ふた)付きでない寝室用便器
 ・病室を下水溝にしてはならない
 ・汚水桶は廃止する
 ・燻蒸剤
2.住居の健康
 ・住居の健康についての五つの基本的要点
     馬車の衛生
  (1) 清浄な空気
  (2) 清浄な水
  (3) 下水溝
     下水溜
  (4) 清潔
  (5) 陽光
 ・住居の健康管理についての、よくある三つの誤り
 ・責任者の責任は、住居の衛生について配慮するところにあり、
   自身で実行するだけでないこと
 ・神はこれらのことを、それほど重大に考えておられるのか?
 ・神はご自分の法則をどのように実行されるか?
 ・神はご自分の法則をどのように教えられるか?
 ・召使いたちの部屋
 ・身体的に退化していく家系と、その原因
 ・肺結核は、汚れた空気により引き起こされる
 ・兵士たちと「若い貴婦人たち」
 ・肺結核は、遺伝性で避けられない病気なのか?
 ・不健康な地域に見られる出生と死亡の増加現象
 ・病室を家全体の換気口にしないこと
 ・感染
 ・病気とは、犬や猫というように分類される「個別存在」ではなく、
   互いに変化していく「状態」である
 ・なぜ子供たちは、麻疹その他にかからなくてはならないのか
3.小管理
 ・小管理とは
 ・小管理が行き届いていなかった実例
 ・病室にとびこんでくる見知らぬ人
 ・病室が、家全体の換気口になる
 ・使われない部屋が、家全体を汚染する
 ・ペンキのにおいがいつまでも抜けないのは注意不足による
 ・手紙や伝言が、届いたり届かなかったり
 ・いったいなぜ患者を驚かされるような目にあわせるのか
 ・「なるべく自分が勤務する」という中途半端な努力が、かえって患者の不安を
   かき立てる。 なぜならそれは、しょせん中途半端でしかないからである
 ・事故発生の半分の原因は何か
 ・小管理は個人の家よりも施設においてよく理解されている
 ・例外の施設もある
 ・連隊病院における看護
 ・「責任を負う」人たちが自身に問うべき問い
 ・「責任を負う」とはどういうことか
 ・なぜ派出看護師に問題が多いか
 ・看護師に「看護すること」が期待されていない
  ―優れた看護師がすくない理由
4.物 音
 ・不必要な物音
 ・寝入りばなの患者を絶対に起こさないこと
 ・予感をかきたてる物音
 ・病室内でのひそひそ話
 ・あるいは、ドアのすぐ外でのひそひそ話
 ・わざとらしさ
 ・女性の衣服がたてるきぬずれの音
 ・音をたてる看護師を患者は嫌悪する
 ・ペチコートでふくらませたスカートが燃える
 ・ペチコートでふくらませたスカートのぶざまさ
 ・看護師から自分を守らざるを得ない患者たち
 ・急かされることは病人にとって特に有害
 ・病人に害を与えない対応の仕方
 ・これらは決して空想ではない
 ・病人に害を与える思考の中断
 ・健康人にも害を与える思考の中断
 ・患者を立ちっぱなしにさせないこと
 ・立ち歩きしている患者には声をかけない
 ・患者は驚かされることを恐れる
 ・努力し過ぎた影響が病人に現れるとき
 ・不注意な訪問の結果についての不注意な観察
 ・病人のベッドにもたれないこと
 ・実際の病気と想像上の病気との違い
 ・病人に接するには簡潔さが必要
 ・それに加えて沈着さも必要
 ・患者にとって優柔不断は最悪の苦痛
 ・患者に気を使わせてはならないこと
 ・患者のための書物の朗読
  (1) 朗読はゆっくり、はっきり、落着いて
     病人には読み聞かせるよりも語り聞かせる方が良い
  (2) ときどき思い出したような音読をしてはならない
     階上のひとの物音
     音楽
5.変 化
 ・変化は回復をもたらすひとつの手段
 ・色彩も形も回復の手段
 ・これは決して空想ではない
 ・花
 ・からだがこころにおよぼす影響
 ・病人は身体的苦痛と同様、精神的苦痛によっても非常に苦しむ
 ・病人の想いに変化をもたせるように援助する
 ・「窓の外を見たい」という病人の切なる願い
 ・色彩が身体におよぼす影響
 ・病人の奪われた手仕事を埋め合わせる
6.食 事
 ・食事の時間帯についての注意不足
 ・生命は往々にして食事時刻の数分のずれに左右される
 ・慢性病の患者によく起こる餓死
 ・食物を患者のそばに置き放しにしない
 ・患者は、自分の食事以外の食物を見ない方が良い
 ・病人食の品質には注意の上にも注意すること
 ・看護師は、患者の食物について思考の基準をもつべきこと
 ・看護師は、患者の食事時刻についての基準をもつべきこと
 ・患者のカップの底をぬらさないこと
7.食物の選択
 ・病人食についてのよくある誤り
 ・牛肉スープ
 ・卵(たまご)
 ・肉ばかりで野菜をとらない
 ・葛粉(くずこ)
 ・牛乳・バター・クリーム・その他
 ・特殊な病気のときに特殊な食物を欲しがることには意味がある
 ・甘いもの
 ・ゼリー
 ・牛肉スープ
 ・病人食の決定は化学によらず観察によらなければならない
 ・自家焼きの黒パン
 ・病人の食物についての正確な観察はまだほとんど確立されていない
 ・紅茶とコーヒー
 ・ココア
 ・飲食物の量
8.ベッドと寝具類
 ・発熱は寝具がもたらすひとつの症状
 ・寝具類はたいてい汚れて不潔
 ・洗濯後のシーツだけでなく使用中のシーツにも風を通す
 ・鉄製でバネのついたベッド枠が最良
 ・安楽と清潔のためにはベッドが二台あるとよい
 ・ベッドは広過ぎないこと
 ・ベッドは高過ぎないこと
 ・ベッドは薄暗いところには置かないこと
 ・カーテンつきの四柱ベッドも避けること
 ・るいれき症の多くは、掛け布団の掛け方に起因する
 ・褥瘡(じょくそう)
 ・重いうえに、通気性のない掛け布団
 ・自分の責任は病人にだけあって病室にはないと考える看護師が多い
 ・枕(まくら)
 ・病人用の椅子
9.陽 光
 ・陽光は、健康にも回復にも不可欠である
 ・部屋の向きと見晴しと陽光とは、病人にとって最も重要
 ・陽光なしでは人間は、心身ともに退化する
 ・ほとんどの患者たちが、顔を光へ向けて横になる
10.部屋と壁の清潔
 ・絨緞(じゅうたん)と家具の清潔
 ・現状は、ほこりは全く掃き出されていない
 ・どのように部屋のほこりは払われ、またどのようにまき散らされているか
 ・病室の床(ゆか)
 ・床(ゆか)の水洗い
 ・壁紙と、漆喰壁とペンキ塗り壁
 ・壁紙とペンキ塗りとでは部屋の空気がまったく違う
 ・衣類を汚して壁をきれいにする方法
 ・病室に最も適した壁
 ・部屋が汚染される三つの原因
  (1) 室外からくる不潔な空気
     最も望ましい家の外壁
  (2) 室内に生じる不潔な空気
  (3) 敷物から出てくる不潔な空気
     対策
11.からだの清潔
 ・皮膚から入ってくる毒物
 ・換気と皮膚の清潔は等しく重要な看護の基本
 ・皮膚を蒸してこする
 ・軟水
12.おせっかいな励ましと忠告
 ・病人に忠告すること
 ・おせっかいな励ましは患者にとっては災いである
 ・患者は自分のことを語りたがらない
 ・分別あるひとたちが患者のためになると信じてよくする話のなかに出てくる
   愚かな統計的比較
 ・病人のためになると信じてなされる愚かな慰め
 ・忠告者たちの驚くべき大胆な忠告
 ・忠告者たちは二百年前とちっとも変わらない
 ・病人に与えられる忠告のこっけいさ
 ・病人に喜びを与える方法
 ・この時代に特有の新しい二種類の患者層
13.病人の観察
 ・「ご病人はいかがですか?」という質問は何かの役に立つだろうか?
 ・真相がとらえられないのは観察不足の結果である
 ・誘導的な質問は役に立たず、また誤解をまねく
 ・不正確な情報をもたらすやり方
 ・食事を患者が食べるか食べないかについて
 ・患者を動かさないようにすることよりも患者を思い煩わさないように
   することのほうが重要である
 ・下痢について不正確な情報をもたらす質問の仕方
 ・正確にしてすばやい観察を身につけさせる方法
 ・看護師には正確にしてすばやい観察が必要
 ・英国の女性は緻密な観察の能力を持っていながら実際にはほとんど
   用いていない
 ・興奮しやすい気質と《累積的》な気質との違い
 ・迷信は観察の誤りから生ずる
 ・病気に特有の顔つきについてはほとんど知られていない
 ・患者ひとりひとりの個別性
 ・看護師は患者の衰弱の進行を自分で観察すること、患者は看護師にそれを
   教えたりはしない
 ・看護師の観察不足から生ずる事故
 ・観察の能力は衰えつつある?
 ・死に際して誰もが、小説にあるように、必ず蒼白になるとは限らない
 ・正確な判断をはばむ二つの思考の習癖
  (1) 一般状態についての観察の不足
     眼に見えるところのみが観察されて一般状態が暗示していることが
      観察されていない
     脈拍
     正確な判断を得るためには、現在の患者の状態のみならず、今後の彼の
      行動の予測も考慮に入れておくこと
  (2) 「平均死亡率」は百人中何人が死ぬかを教えるのみであるが、観察は
      そのうちの誰が死ぬかを教える
 ・観察は何のためにするか
 ・信頼のおける看護師はどうあるべきか
 ・観察の目的は実践にある
14.おわりに 
 ・衛生看護は内科患者と同様に外科患者にとっても必須であるが、
   外科看護技術にとってかわるものではない
 ・子供は同じ原因に対しても、はるかに強い感受性を示す
 ・要約
  (1) 女性の無謀なしろうと療法。
     健康の法則の正しい知識のみが、これを阻止する
  (2) 病理学が教えることと観察が教えること。
     医学がなしうることと自然がなしうること
  (3) 何が良い看護師を育てないか
     現代における二つのたわごと
15.補 章
 1.看護師とは何か
   ・見つめられていると思わせるのは、良い看護ではない
   ・経験とは何か
   ・看護師は自分の仕事に使命感を持つべきである
   ・使命感を持っている看護師
   ・使命感を持っていない看護師
   ・男性が下している看護師の定義
   ・女性が下している看護師の定義
   ・看護師の職務の基本的要素
   ・「看護師が部屋に入ってくるのが恐ろしい」
   ・病床でなされなければならない観察
 2.回復期
   ・病気についてのヒントは回復期患者には通用しない
   ・病相期と回復期との違い
   ・外科患者は病気であるはずがない
   ・回復期には節度が必要
   ・回復期患者の食欲
   ・回復期患者の想像力
   ・転地が基本である
   ・回復期病院
   ・回復期患者には田舎の空気だけでなく看護も必要である 
 3.ロンドンの子供たち
   ・病人だけでなく、「ひ弱な」子供たちをも救う
    ―「ひ弱」は過保護がもたらし、過保護は人工物を与え過ぎる階級に多い
   ・「ロンドンの生活」ではなく、「ロンドンの空気」が災いの種
   ・田舎の生活で得られた健康も、街に帰れば失われる
   ・田舎の家は無知の害に強いが、ロンドンの家は小さな無知で害される
   ・常に「食事のにおい検査」を怠らないこと
   ・都会の子供たちが外出するとしても、ヒモにつながれた犬のようにか、
    馬車に乗せられてかである
   ・見当はずれで不要な恐怖も、それが続くと正当になる
   ・お行儀よくしつけられてしまった結果、生気を失ってしまった犠牲者たち
   ・子供たちにおよぶ三つの害
   ・食欲テスト ―田舎のばあいと都会のばあい
   ・病人に与えるように子供たちに紅茶を与えてはならない
   ・要約
 4.小説のなかのいくつかの誤りに関する覚え書
   (1) 回復期の喜び
   (2) いとこ同士の結婚
   (3) 小説のなかの臨終場面の非現実性
   (4) 病人食
   (5) 感染
 5.床塗りの方法
 6.女性の雇用に関する覚え書
 7.大英帝国において看護師として雇用されている女性の数に関する覚え書
16.(付録)赤ん坊の世話

※東日本大震災に際し、あらためて、原点を確認したいと思います。(黒田)
 
by open-to-love | 2012-10-06 23:35 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
森功著『なぜ院長は「逃亡犯」にされたのか―見捨てられた原発直下「双葉病院」恐怖の7日間』
(講談社、2012年3月13日刊)
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 福島第一原発から4.5キロの双葉病院で起こった168時間を、証言と取材を軸に丹念に追うスリリングなノンフィクション。「患者見殺し」報道は虚報だった!

プロローグ
第一章 発生―3月11日 修羅場と化した医療現場
第二章 迷走―3月12日 バス「災害避難」の現実
第三章 孤立―3月12日 医師たちの証言
第四章 空白―3月13日 病院の中と外で
第五章 裏切り―3月14日 自衛隊救出の実態
第六章 苦悩―3月15日 「置き去り」誤報の真実
第七章 落命―3月16日 救出後の悲劇
第八章 誤報―3月17日 なぜ事実はねじ曲げられたか
エピローグ

森功(もり・いさお)1961年、福岡県生まれ。岡山大学文学部卒業。「週刊新潮」編集部などを経て、2003年にフリーランスのノンフィクション作家へ転進した。08年、「ヤメ検―司法に巣くう生態系の研究」、09年の「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事が2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。主な著作は『サラリーマン政商―宮内義彦の光と影』(講談社)、『黒い看護婦』(新潮文庫)、『ヤメ検―司法エリートが利欲に転ぶとき』(新潮社)、『許永中―日本の闇を背負い続けた男』(講談社)、『同和と銀行―三菱東京UFJ“汚れ役”の黒い回顧録』(講談社)、『腐った翼―JAL消滅への60年』(幻冬舎)、『泥のカネ―裏金王・水谷功と権力者の饗宴』(文藝春秋)ほか。
by open-to-love | 2012-07-16 19:05 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
鈴木庸裕著『「ふくしま」の子どもたちとともに歩むスクールソーシャルワーカー―学校・家庭・地域をつなぐ』
(ミネルヴァ書房、2012年05月)
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 「東日本大震災」とその後の復興に直面したスクールソーシャルワーカーたち。そして、ともに支援チームを組んできた教育関係者や保健福祉関係者との軌跡を、その当事者の視点から論じていく。学校、家庭、地域の大変貌が及ぼした子どもや家庭、教育現場の現状を分析的に捉え、学校におけるソーシャルワークの視点から、再生していくそのプロセスを論じる。そして、今後、全国的に展開されているスクールソーシャルワーカーの実践と理論に新たな提案を行なう。

目次
第1章
 大震災が浮き彫りにした学校におけるソーシャルワークの課題
  「3.11」と出会い、生まれてきたもの
  学習空白と家族分離にある子どもたち
  復興への架け橋―創造者としてのSSWr
第2章
 災害復興をみつめる視点
  子どもの学習権保障と生活のケア
  震災遺児・震災孤児への対応―未成年後見をめぐる新たな連携
  支援者へのストレス予防とケア
  子どもの視点から考える「県外受入れ支援」の取り組みと課題
第3章
 子どもと歩むスクールソーシャルワーカー
  いま自分の力を生かしたい
  地域包括支援センター時代の経験をいかに活かすか
  遠く離れた土地にやってきた子どもたちと
  保育所の取り組みからみえてきたこと
  高校生の進学・就労へのきめ細かい自立への支援
第4章
 地域に根ざすスクールソーシャルワーカーと人材の育成
  地域を基盤としたソーシャルワークの萌芽
  支援者を支える支援の仕組みづくり―スーパービジョン体制の充実と地区連絡会の活動から
  スクールソーシャルワーカーの後方支援とスーパービジョン
  これからの学校防災と学校ソーシャルワーク

鈴木庸裕:1961年大阪生まれ。愛知教育大学大学院教育学研究科修了。現在、福島大学大学院人間発達文化研究科(学校福祉臨床領域)教授。日本学校ソーシャルワーク学会・理事(事務局長)、日本スクールソーシャルワーク協会・理事、特定非営利活動法人福島スクールソーシャルワーカー協会・理事長。福島県教育委員会スクールソーシャルワーカー・スーパーヴァイザー。
by open-to-love | 2012-06-27 22:52 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)
『精神科臨床サービス』第12巻02号 特集「これからの地域精神保健:大震災の経験から学ぶ」
(2012年4月、星和書店)
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《今月の特集:これからの地域精神保健:大震災の経験から学ぶ》
 東日本大震災を契機として,わが国では実態を失いつつあった心の健康を守るサービス,すなわち精神保健(メンタルヘルス)の重要性が改めて浮き彫りになりました。この特集で詳細に報告されている岩手,宮城,福島における地域精神保健復興の取り組みを特殊な状況下のこととせず,普遍的・本来的なサービスにしていかなくてはなりません。精神障害,ひきこもり,薬物依存,子どもや高齢者,社会的弱者,職場や学校における支援など,地域と生活に根ざしたこれからの精神保健活動のあり方を,当事者・ご家族の声と専門家の実践から学びます。

【特集】 これからの地域精神保健:大震災の経験から学ぶ

特集にあたって…福田正人
第1章 総論:住民の心の健康を支える地域精神保健
地域精神保健の歴史と現状 江畑敬介
地域精神保健のありかた 宇田英典
福祉の立場から望む地域精神保健 増田一世
欧米の最新の地域精神保健:若者への早期支援システムから見る地域精神保健のイノベーション
山崎修道,西田淳志,安藤俊太郎,小池進介

第2章 震災の経験から明らかになった精神保健のあり方
宮城県・東松島市の経験から 門脇裕美子
福島県・相双地区の経験から 須藤康宏
女川町地域保健再構築に向けた取り組み
平山史子,宮川暁子,粕谷祐子,横井純子,高橋文子,佐藤由理,木村るみ子,菅原諭子
岩手県・釜石市の経験から 高橋大輝

第3章 当事者・家族としての経験を踏まえてわかる地域精神保健の大切さ
被災という経験から 志賀元子
家族のリカバリーに必要なもの 斎藤裕子
病気に罪をきせられた薬物依存者への地域での支援 倉田めば
これからの地域精神保健のあるべき姿:兄弟姉妹の立場から 野村義子
地域精神保健への望み 島本禎子

第4章 地域の特色を生かした精神保健の取り組み
千葉県東部における精神保健の取り組み:精神科多職種アウトリーチと中核地域生活支援センターとの連携 渡邉博幸,吉野智,高野則之,色川大輔,長谷川信也,青木勉
3.12長野県北部地震の経験を通して,新たな地域精神保健の構築を考える 小泉典章,上島真理子
保健所の統廃合:精神保健活動を阻害する現状と課題 高橋貴志子
長崎県早市におけるACTの実践で見えてきたもの 田島光浩

第5章 生活に根差した精神保健活動
職域メンタルヘルス 北村文彦,横山和仁
学校メンタルヘルス 小池進介,大島紀人,渡辺慶一郎,笠井清登
高齢者のメンタルヘルス 上野秀樹
子どものメンタルヘルス 本田秀夫
社会的弱者のメンタルヘルス 向谷地宣明
高齢および障害を持つ矯正施設退所者への支援 中西一郎

第6章 地域精神保健を発展させる取り組み
自殺希少地域-徳島県旧海部町に見る,援助希求を促す環境づくり 岡檀
人への思いが人を支える 桜井なおみ
ケアする人をケアする取り組み 堀越栄子
コミュニティメンタルヘルスと生活支援:精神保健福祉の実践活動を通して 酒井昭平

連載
精神療法の中で治療者は何をするのか〈第2回> 治療構造を設定する 成田善弘
精神科臨床サービスでEBP プログラム・EBP ツールキットを活用する〈第5回(最終回)> 家族心理教育プログラムでEBP ツールキットを活用する 後藤雅博
by open-to-love | 2012-05-23 22:10 | 東日本大震災関連書籍 | Trackback | Comments(0)