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コンボお知らせメール便★緊急報告★本日コンボより厚生労働省に「薬剤の適正使用に関する要望書」提出

コンボお知らせメール便★緊急報告★本日コンボより厚生労働省に「薬剤の適正使用に関する要望書」を提出しました

盛岡ハートネットのみなさま

 こんにちは。コンボ広報チームです。本日は皆様に緊急のご報告があります。詳細につきましては、近日中にコンボのホームページにも掲載いたしますが、まずは第一報です。

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  ★厚生労働省に要望書を提出★
  「薬剤の適正使用に関する要望書」
      2014年1月9日(木)
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 コンボの丹羽です。いつもお世話になっております。今夜はものすごい寒波が来るらしいですね。皆さん、お気をつけください。
 さて、コンボは7年前の設立のときに、「これからの10年、重点的に取り組む課題」をいくつか掲げました。その一つに、「精神科における多剤大量処方の是正に取り組む」ことを掲げました。
 そのため、コンボは、薬の副作用に関する情報提供、シンポジウム、などに取り組んできましたが、本日(1月9日)13時30分に、厚生労働省に、「精神科における薬剤の適正使用に関する要望書」を提出いたしましたので、ご報告申し上げます。
 概要は下記の通りです。少々長いですが、最後までご一読いただければ幸いです。
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 【要望書概要】
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「精神科における薬剤の適正使用に関する要望書」

 平素は、精神保健福祉の向上にむけての活動に対して、格別のご高配を賜り、厚く御礼を申し上げます。
 本会は、2007年の創立以来、我が国の精神科医療における多剤大量処方による弊害を訴え続けて参りました。多剤大量処方の是正につきましては、国立精神・神経医療研究センターが、統合失調症患者への抗精神病薬の適切な処方を推進する減量法ガイドラインを発表しており、大きな期待を寄せております。
 我が国におきましては、他国と比較した各種調査により、突出して多剤大量処方の傾向が高いことが明らかになっており、精神科における薬剤の適正使用が強く求められています。
 多剤大量処方による問題点は、単に副作用が多くなるということだけではなく、身体合併症や突然死のリスクを高めることにあります。
 身体合併症や突然死につきましては、その要因が薬だけに求められるものではありませんが、各種の研究によって以下のことが明らかになっています。
  ○抗精神病薬は受容体特性に起因する各種副作用を引き起こし、身体合併症のリスクを高めること。
  ○抗精神病薬の投与量が増えるに従い、突然死のリスクが高くなること。
  ○クロザピンは、重篤な副作用があるにもかかわらず、モニタリングの仕組みがあるために、死亡率が他の薬に比べて低いこと。
 上記の状況に鑑みまして、本会は次の通り要望いたします。
  1.精神疾患を有する人の身体合併症や突然死に関する疫学的な実態調査を行ってください。
  2.抗精神病薬の剤数および用量の制限をし、その制限を超えている患者に対しては、安全な減薬をすることを診療報酬などで位置づけてください。
  3.抗精神病薬を服用し、クロルプロマジン換算で1000mg/1日を超えている人については、血液検査、心電図検査など、必要な検査(モニタリング)を半年に1回行うことを義務づけてください。
 以上、要望いたします。
       ~~~要望書は以上~~~
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【要望項目の説明】
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◎精神科における身体合併症や突然死の疫学的な調査を行ってほしい
●理由→問題が頻発しているにも関わらず、疫学的な調査が行われていない  

◎抗精神病薬の剤数及び用量の制限をし、制限を超えた人への安全な減薬を義務づけてほしい
●理由→国立精神・神経医療研究センターが10月に、減薬ガイドラインを公表。しかし、義務づけられているわけではない。薬剤については、剤数の制限だけではなく、用量の制限も必要(用量が増えるほど、副作用・合併症・死亡リスクが高まる)。
◎薬が多い人には、血液検査などのモニタリングを義務づけてほしい
●理由→精神科では、入院患者ですら血液検査などのモニタリングが行われていないケースが多数。薬の量が多い場合、身体合併症や突然死のリスクが高まることがわかっているが、予防措置としてのモニタリングが軽視されている。
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【社会的背景】  
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◎多剤大量処方の弊害によって、突然死や身体合併症の人が非常に多いこと
◎6月にコンボが出版した突然死に関する書籍によって、薬の利用者たちに薬剤の適正使用への要望が高まっていること
◎中医協が26年度の方針に、抗精神病薬の大量投与の減算基準を盛り込む考えがあること(中医協総-3 25.11.29/個別事項(その2:精神医療について)より)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/00000310
76.pdf
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【今後について】
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 今回の要望書の提出につきまして、その後の展開がありましたら、改めてご報告申し上げます。
 日本の精神科医療は、海外に比較して薬剤数と量が多い多剤大量処方が一般的です。その影響で副作用・身体合併症・突然死が頻発しています。そうした状況を変えるために、コンボもがんばりますので、皆さまもぜひ応援をしてください。

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by open-to-love | 2014-01-09 20:10 | 多剤大量処方 | Trackback | Comments(0)