桑児元『求めても、求めても。』(2012年1月1日)
2012年 02月 13日
桑児元『求めても、求めても。』(2012年1月1日)
求めても、求めても。――
桑児 元
求めても、求めても、消されてゆく。
風の様に、光の様に
この掌に封じ込めることはできない。
かつてポルトガル船が運んだスパイスの様に
人々の記憶には残り続ける。
空を巡る鳥は自由という言葉を知らない。
そこが空であれ、森であれ
そこに暮らしているものだから。
彼らは求めてはいない、
ただそこに存在しているだけだ。――
求めても、求めても、残されることはない。
不世出のオペラ歌手の声は
そこにしか存在しない。
いくら録音技術が発展しているとはいえ、
その場で酔い痴れることはできない。
ただできることは模倣すること。
そして想像を繰り返し
イメージを膨らませること。感じること。
芸術作品はその為に生まれた。
芸術家はただその作品の手段に過ぎない。
求めても、求めても、求め続ける。
自身の夢の為、この世界の未来の為にも。――
2012・1・1
求めても、求めても。――
桑児 元
求めても、求めても、消されてゆく。
風の様に、光の様に
この掌に封じ込めることはできない。
かつてポルトガル船が運んだスパイスの様に
人々の記憶には残り続ける。
空を巡る鳥は自由という言葉を知らない。
そこが空であれ、森であれ
そこに暮らしているものだから。
彼らは求めてはいない、
ただそこに存在しているだけだ。――
求めても、求めても、残されることはない。
不世出のオペラ歌手の声は
そこにしか存在しない。
いくら録音技術が発展しているとはいえ、
その場で酔い痴れることはできない。
ただできることは模倣すること。
そして想像を繰り返し
イメージを膨らませること。感じること。
芸術作品はその為に生まれた。
芸術家はただその作品の手段に過ぎない。
求めても、求めても、求め続ける。
自身の夢の為、この世界の未来の為にも。――
2012・1・1
by open-to-love
| 2012-02-13 21:00
| 心の病と文学
|
Trackback
|
Comments(0)