精神障害がある当事者、家族、関係者、市民のネットワークを目指して


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第18回 日本社会福祉士会 全国大会宣言文

第18回 日本社会福祉士会 全国大会宣言文

 わが国では、 1998年以降、 12年間連続で自殺者が毎年3万人を超えるという異常事態が続いています。「自殺」は、社会情勢、経済情勢の好転を待つているだけでは解決できない、深刻な社会問題となっています。
 自殺にいたる要因には、「病苦」「うつ」などの健康問題、「借金J「生活苦」などの経済・生活問題、「職場の人間関係」「失業」などの雇用問題等、様々な問題が交錯しており、個人、あるいは1つの専門機関・団体ですべてを担うには限界があります。地域住民や複数の専門機関・団体が「自らの問題」として「自殺」を捉え、連携して取り組むことがその対策の第1歩につながります。
 自殺者数を減少させることは簡単ではありません。しかし「自殺」は「避けられる死」であり、「自殺リスクのある人」の多くはSOSのサインを出しているとも言われています。いくつもの相談機関で「どこに聞いても解決策がみえない」という挫折感にうちひしがれながらも、「今度こそ」という一縷の望みを抱えて相談に訪れる場合もあるかもしれません。また、SOSのサインに気づいている家族や関係者がいるかもしれません。
 私たち社会福祉士は、相談援助職として今までどのような支援をしてきたでしょうか。「自殺リスクのある人」が発信するサインに気づく努力や、その課題解決に向けた適切な支援を行ってきたでしょうか。
 私たち社会福祉士は、福祉、司法、教育、労働、保健医療等の様々な相談機関、施設等において、生活に関する相談支援を担つています。私たち一人ひとりがSOSのサインに気づくこと。そして、ネットワークを活用した適切な支援を行い、一人でも多くの自殺者を減らすこと。それが、今、自殺予防にむけて社会福祉士が果たすべき役割です。
 私たち社会福祉士は、「人権擁護」と「社会正義」の価値に基づき、すべての人をかけがえのない存在として尊重し、地域社会においてその人らしく生き生きと暮らすことのできる社会を目指します。自殺者を出さない社会の実現を目指し、専門職および専門職団体として、地域住民や専門機関・団体と連携し、自殺予防の対策に取り組むことをここに宣言します。

2010年6月5日
社団法人 日本社会福祉士会

※映画「精神」盛岡上映会の感想&反省文に、漆原さんが添付してくれた宣言文です。
Tracked from 失業手当 金額 at 2010-06-16 14:25
タイトル : 失業手当 金額
失業手当 金額についての情報です。... more
by open-to-love | 2010-06-12 12:16 | 自殺未遂/自殺 | Trackback(1) | Comments(0)